シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
哲学 (水2)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Philosophy
授業コード Class code
9960399
科目番号 Course number
L2HSHUMb02

教員名
川井 博義
Instructor
KAWAI, Hiroyoshi

開講年度学期
2026年度前期
Year
2026年度
Semester
①First semester
曜日時限
水曜2限
Class hours
Wednesday/2

開講学科・専攻 Department
創域理工学部(一般教養科目)

A course of liberal arts, the Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.00単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
私たちは、様々なモノ・ヒト・コトとかかわりながら生きています。いや、それらの一部なのかもしれません。私たちは、単なる物質・物体として生命活動を維持しているわけではなく、さまざまなモノ・ヒト・コトに対して意味づけをして生きています。

例えば、言葉を用いて世界の様々なモノ・ヒト・コト名付け、意味づけをしています。文化が異なると言葉が異なり、同一の現象(モノ・ヒト・コト)でも違ったとらえ方をすること、個々人による思い入れなどによってモノ・ヒト・コトの意味づけが異なることなど枚挙にいとまがありません。その意味づけは、世界をどのように捉えるのか、人間をどのように考えるのか、といったものの見方・考え方によって大きく変わります。

本授業では、哲学の主要な問題である「存在」(在る)とはどういうことかということをテーマに、存在論・認識論を扱います。

なお、本授業は「教養教育の編成方針」に定める、(1)自然・人間・社会を幅広く俯瞰できる能力、(2)論理的・批判的思考力、(3)コミュニケーション能力、(4)国際性(異文化・異言語・異民族・国際問題の理解力)、を涵養するための科目です。
目的 Objectives
古今東西の哲学者・思想家の理論をただ覚えるのではなく、十分に理解した上で、それらを用いながら、みずから様々な事象を多角的にとらえることができるようになることを本授業の目的とします。
到達目標 Outcomes
①授業内に登場した思想家に関する哲学史上の位置づけを把握し、各学説の正確な理解にもとづき、みずからの表現により、その思想を明晰に説明できる。その際、自身の立場だけではなく、様々な可能性や立場を適切に考慮しながら、議論を展開することができる。

②自身の主張を一面的に展開したり、何かの対象を短絡的に批評するのではなく、自分とは異なる立場に立つなど、いろいろな角度から検討した上で、自身の見解を一定の学術的水準を保ちながら論じることができる。

③日常的な社会的問題(人間をめぐる諸問題、現代の社会的問題など)や死生観などに関心を抱き、それらの根本的・本質的な問題を捉えた上で、授業で学んだ内容を適切に用いながら、論理的に自身の見解を示すことができる。

④授業資料をはじめ、各種文献・資料・情報を適切に用い、授業内容を活かしながら、みずから様々な課題・問題について考究することができ、それを伝えるための学術的な論述を深くかつ広く適切な形で展開することができる。

上記①〜④をすべてできるようになることが、本授業の到達目標です。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
【授業関連の連絡について】

授業資料の配付や授業関係の連絡はすべてLETUSを通じて行います。LETUSに掲示される情報を常にチェックするようにしましょう。個別の相談は、授業の前後に、直接対面で行うようにしてください。

【第1回授業について】

第1回授業でオリエンテーションを行い、本科目を履修するにあたって必要な伝達事項を説明します。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/-
-

準備学習・復習 Preparation and review
毎回、LETUSから授業資料を事前に配布しますので、授業開始までに授業資料を読み、理解できない点を明らかにし、授業内容に対する関心を持つようにしておくことが予習となります(予習:目安40分)。

復習の際は、授業資料を用いなくても、授業内容を説明できる段階になることが目標となります。ノートをつくってA4用紙1枚くらいの分量に授業内容をまとめておくことが、論述の練習になります。また、予習段階で理解できなかったことや、疑問点について、授業で学んだ正確な理解に基づき、まとめておくとよいです。

なお、授業全体における後半になったら、それまでの学習に基づき、みずからの考えを一定の学術的水準で説明できるようにする必要が生じます。

「みずからの考えを説明する」とは、自分が正しいという立場から、様々な物事を論評することや、何かに対する感想を述べることではありません。いろいろな立場に立って、相対的かつ総合的に検討した上、学術的な手続きを踏まえて見解をしめすことです。最終的にそのようなことができるように準備しておくことが復習です。

また、各回の質問や意見などを整理しておき、それらを示すことのできる機会に備えておくことも復習の際に行っておく必要があります(復習:目安90分)。
成績評価方法 Performance grading policy
小レポート課題40%、最終レポート課題60%を大まかな目安にして、総合的に判断して成績評価を行います。その他、授業への貢献度に応じて一定の加点することがあります(評価全体の満点に対する20%が加点の上限)。

授業中・授業後に、質問・意見・感想を表明することができる機会などを何回かつくります。そうした機会に表明する見解や意見などが「授業への貢献度」として評価対象になることがあります(すべてが加点対象になるわけではありません)。

レポートは指定文字数を満たし期限内に提出することが評価対象となるための最低条件です。それができたとしても、論述内容が一定の学術的水準に満たない場合や、授業理解や論述力などが基準に達していない場合、低評価となります。

※条件を満たした小レポート課題・最終レポート課題の両方を提出したのに「-」である場合を除き、成績評価についての問い合わせは受け付けません。レポートを提出しても、すべての授業に出席したとしても、最低限の評価基準に達していない場合は「D」です。

※追試・再試等は、いかなる理由があっても行いません。

具体的なことは、第1回授業のオリエンテーションで説明します。オリエンテーションで説明した成績評価方法や履修上の注意などについて理解し承諾したことが、履修条件となります。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
毎回、授業資料をLETUSから配布します。事前にダウンロードして読んでから授業に臨みましょう。

【参考書】
熊野純彦編『近代哲学の名著—デカルトからマルクスまでの24冊』中公新書、2011年、熊野純彦『西洋哲学史—古代から中世へ』岩波新書、2006年、熊野純彦『西洋哲学史—近代から現代へ』岩波新書、2006年、『岩波哲学・思想事典』岩波書店、1998年、『哲学事典』平凡社、1971年、その他、必要に応じて適宜紹介します。

※参考書とは、授業内容をより深く・広く学びたい場合、おすすめできる文献です。

授業計画 Class plan
【第1回:オリエンテーション】
・この講義全体にわたるオリエンテーションを行い、授業計画、成績評価方法、注意点等について説明します。本シラバスを用いて説明をしますので、履修希望者は、本シラバスを熟読した上で、必ずリアルタイムで出席してください。

【第2回:「哲学」のはじまり】
・タレス、アナクシマンドロス、ピタゴラス学派、パルメニデスなどの思索を中心に、そもそも何が問題とされて「哲学」がはじまったのかを、具体的に解説します。現在の私たちは「文系」「理系」といった学問区分をしますが、そもそもどちらも真実の探究という人間の営みです。「哲学」の出発点をうかがい知ると、このことがよくわかります。

【第3回:真理の探究と「存在」(1)—西洋古代】
・ソフィストと呼ばれる人々の考え方や、ソクラテスの問答法、プラトンのイデア論を中心に学び、彼らの世界観・人間観を理解した上で、真実を探究するとはどういうことなのかを考えます。人間の理性・知性によって世界を正しくとらえることは可能なのでしょうか。人間と世界とのかかわりを深く考察することがこの回の目標です。

【第4回:真理の探究と「存在」(2)—西洋古代】
・アリストテレスの哲学は、現代科学にも多大な影響を及ぼしています。ここではアリストテレスの世界観・人間観を学び、現代科学の依拠する世界観・人間観と比較することで共通点・相違点を探ります。そのことにより、現代科学を相対化し、その特色を十全に理解することを目指します。

【第5回:神と「存在」—西洋古代・中世】
・西洋哲学の源流の一つであるヘブライズム(ユダヤ・キリスト教)の世界観・人間観を学びます。ヘレニズム(古代ギリシア)が論理により真理を探究したのに対し、ヘブライズムは神話により真理を提示します。両者の相違を、方法や論理だけではなく、愛の問題、すなわち、エロースとアガペーとの比較を行うことで根本的な相違点まで深く理解します。また、神話を論理化することを企図したアウグスティヌスの思想を学び、古代から中世への西洋哲学史の展開についても理解します。

【第6回:理性と「存在」—西洋近代(17世紀)の哲学】
・現代科学の出発点となる近代の幕開けといえるデカルトの思考を学び、近代哲学の二大潮流の一つ、大陸合理論における世界観・人間観を理解します。また、もう一方に位置するイギリス経験論をベーコンの哲学を中心に学び、両者の特色を把握します。また彼らの動物論についても取り上げ、人間と動物との関係についての議論にも触れます。

【第7回:理性・経験と「存在」—西洋近代(18〜19世紀)の哲学1】
・ベーコンに続くイギリス経験論者であるホッブズ、ロックらの社会契約説や、ヒュームの哲学を学び、イギリス経験論の哲学史的展開を理解します。ヒュームの哲学は功利主義の呼び水となります。その点についても触れます。

・自由主義経済の理論を提起したアダム・スミスの哲学や、ベンサムやミルの功利主義について学びます。これらはイギリス経験論の哲学が実際の政治・経済の理論として示されていく事例として見ることができます。正誤善悪の基準・根拠の議論がなぜ重要なのか、西洋を理解するために哲学の理解が不可欠であることがわかります。

【第8回:ここまでのまとめ、学術的論述について】

・ここまでのまとめと、質疑応答・意見交換などを実施する予定です。
・レポート課題に取り組むにあたり、学術的論述とはどういうものなのかについて学びます。

【第9回:理性・経験と「存在」—西洋近代(18〜19世紀)の哲学2】
・イギリス経験論と大陸合理論を総合した「ドイツ観念論」という新しい立場をつくりあげたカントの哲学について学びます。「総合」とはどういう意味なのかということは、ここまで学んだ経験論や合理論の世界の見方に対する批判から理解することができます。

【第10回:歴史と「存在」—西洋近代(18〜20世紀)の哲学】
・ヘーゲルの唯心論とマルクスの唯物論を学び、歴史とは何かを考えます。歴史とは、無数にある過去の事象から、取捨選択を経て語られます。つまり語り手が何を歴史とするのかによって、何が語られるか変化します。このことを具体的な哲学・思想を学ぶことで実感できます。

【第11回:現実存在(実存)—西洋近代(19〜20世紀)の哲学】
・産業革命を経て、近代の行き詰まりを迎えた19世紀に登場したキルケゴール、ハイデガーらの実存主義哲学という「新しい」哲学の考察を学びます。実存主義は20世紀のサルトルにまで連続します。また、同時期、19世紀に登場したニーチェの生の哲学を学びます。これまでの哲学と何がどのように違うかを哲学の流れの中で理解することで、歴史的展開を論じることができるようにします。

【第12回:日本と「儒学・朱子学」】
・日本においては、江戸期以来続いた儒学・朱子学の普及が、西洋の哲学・科学、「近代」の受容の基盤となりました。ここでは、儒学・朱子学とは何か、それがいかにして幕末・維新期、そして現代にまで影響を及ぼした/及んでいるのかということを学びます。

【第13回:日本と「哲学」(1)】
・そもそも「哲学」という言葉は、明治期につくられた翻訳語です。ここまで追ってきたフィロソフィーという営みは、日本にはありませんでした。よって、それは日本にはない概念であったため、漢字を組み合わせてつくられました。では、それ以前の日本には何があったのか、なぜ、何のために「哲学」を輸入したのでしょう。ここでは、福沢諭吉、西周、中江兆民らの思想を取り上げることで、上記の疑問を解決します。

【第14回:日本と「哲学」(2)】
・西洋の営みである「哲学」が輸入されると、それをみずから行う者があらわれます。日本人による「哲学」です。その出発点となるのが、西田幾多郎の哲学です。また、人間についての考察も、西洋とは異なった形で展開する者があらわれます。それが和辻哲郎の倫理学です。彼らの思索を、ここまで学んだ西洋哲学と比較しながら理解します。

【第15回:全体のまとめ】
・ここまでの授業全体のまとめと、履修者の興味・関心や理解度などに応じて復習を行います。また質疑応答などを通じて、疑問を解決します。

※受講者の状況や興味関心等に応じて授業を進めるので、変更の生じる可能性があります。

担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
※授業資料の配付や各種連絡は、LETUSから行います。履修希望者は、第1回授業開始前までに必ずLETUSから本科目の情報を得られるように準備しておいてください。

※本科目はさまざまなものの見方・考え方を学ぶことで、以上のような根本的な問いを共に考えるための訓練をすることができます。よって、「覚える」ことのみにとどまらず、「考える」ことに対する意欲を持って授業に臨んでください。

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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