シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
物性論3B
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Solid State Physics 3B
授業コード Class code
9912218
科目番号 Course number
12PHCMP307

教員名
満田 節生
Instructor
Setsuo Mitsuda

開講年度学期
2026年度後期
Year
2026年度
Semester
②Second semester
曜日時限
木曜3限
Class hours
Thursday 3rd Period

開講学科・専攻 Department
理学部第一部 物理学科

Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅰ
単位数 Course credit
1.00単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
電子物性のうち物質の磁性について修得する。
目的 Objectives
磁性は一言で言えば、磁場に対する磁気モーメントの応答を知ることであり、多くの講義すべき項目を含んでいる。しかしながら磁性分野の内容を広く概観することは避け、むしろ量子力学および統計力学で学ぶ事項を具体的に適用する舞台として位置づけ、物質の磁性を語る上でこれらのコア科目の学習内容がどのように活用されるかを理解することを目的とする。
到達目標 Outcomes
電子物性のうち物質の磁性について語る「物性論2B」と「物性論3B」は(過去のカリキュラム変更の経緯により)四半期科目(1単位)で運用されているが、内容的には分離したものではなく、全体を通して初めて「物質の磁性」を理解できるように設計されているので、(16回の授業中2回の試験がある授業と捉えて)合わせて受講することを勧める。具体的には、物性論2Bでは、主に、磁気モーメントの集合体に対する統計理論を通して、揺らぎと感受率、秩序変数と相転移などの項目を強磁性体・反強磁性体・フェリ磁性体において理解できるようになることを到達目標とし、物性論3Bでは、主に、磁気モーメントの電子論を通して、量子力学で学習する角運動量、摂動論、多電子系の項目を実際に適用することでこれらの理解を深めることを到達目標とする。本授業は物理学科のディプロマ・ポリシー項目2に定める「物理学の十分な基礎学力と高度な専門知識」を 身に付けるための科目である。 また、物理学科ルーブリックの評価軸2の「専門学力」の項目 に該当する科目である。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
2年生の電磁気学2で学習した磁気モーメント、3年生の量子力学2で学習する水素原子のエネルギー準位、角運動量の代数およびその合成、時間に依存しない(縮退準位を含む)摂動論については十分にその内容を復習してから講義に臨んでほしい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/反転授業 Flipped classroom
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準備学習・復習 Preparation and review
概念的な理解を深める前の段階で必要になる機械的な計算等については、簡易的な反転授業形態に おける事前学習として動画クリップの視聴を求める場合が、扱う単元によってある。また対面授業の最後に、講義した内容の理解を深めるた めの問題あるいは次回の講義の理解の導入になるような問題を「次回までのレポート」として適当な頻度で課すので、こ れらを授業の事前・事後の準備学習・復習として取り組んでほしい。
成績評価方法 Performance grading policy
成績評価は
(i) 講義内容の理解を促進させるために適時課す次回までのレポート、
(ii) 講義内容の区切りごとに「授業ではどんな話をしたか」を読んでわかるようにLETUSにフィードバックすること、
(iii) 8回目までの講義を俯瞰して、学習したことを問うレポート
によりおこなう。


学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
物性論群(1A,1B)の共通テキストとして用いられている
●初歩から学ぶ固体物理学 (KS物理専門書) 矢口 裕之 (著)
は平易であり丁寧に説明されており、物性論の入門テキストとしてバランスの良い特徴がある。物質の磁気的性質を扱う「物性論2B・物性論3B」では、このテキストの「13章固体の磁気的性質」で述べられている事項については話をする が、より適度な深度で補うべき項目や、より進んだ事項についても、下記に参考書にあげているテキスト等を参照して、丁寧に話をする。

古くからの物性論全般を扱うスタンダードなテキストとして
   ●キッテル: 固体物理入門(上) (丸善)(原著Kittel: Introduction to Solid State Physics, John Wiley,Inc.) 
●イバッハ:固体物理学(シュプリンガー)
●アシュクロフト/マーミン:固体物理学(吉岡書店) を
を勧める。

さらに磁気物性に特化したテキストとして
●固体の磁性(始めて学ぶ磁性物理)(原著 Stephen Blundell:Magnetism in Condensed Matter)
をあげておく。

授業計画 Class plan
1回目 Na原子のD二重線と異常ゼーマン効果(ゼーマン項とスピン軌道相互作用)
磁性体の中で起こっている、スピン軌道相互作用により (i) 軌道角運動量とスピン角運動量が合成され、(ii) それに伴い「良い量子数」が変わること、さらには(iii) 角運動量の合成のされ方によりg因子が軌道の場合のg=1でもスピンの場合のg=2のどちらでもなくランデのg因子と呼ばれる半端な値を取ること、などの(量子力学の授業で学習する内容ではあるが)、次に学ぶ「稀土類イオンの磁気モーメント」の理解に必要な基本事項の内容が理解できるようになる。

2回目 磁気モーメントの電子論(4f希土類磁性イオン)(その1)
4f希土類磁性イオンについて、フント則(第1則〜第3則)により形成される磁気モーメントの成り立ちを理解し、

3回目 磁気モーメントの電子論(4f希土類磁性イオン)(その2)
その中の顕著な例外として「Eu3+の温度によって誘起される磁気モーメント(CurieおよびVan Vleck帯磁率)」も理解できるようになる。

4回目 反強磁性体の平均場近似
物性論2B「4回目 強磁性体の平均場近似」で学んだ平均場近似の方法を反強磁性体に適用し、その熱力学的性質が理解できるようになる。物理的例題としてイオン結晶MnOの磁性をとりあげ、反強磁性を初めて実験的に検証した中性子散乱実験にもふれる。

5回目 フェリ磁性体の平均場近似
平均場近似の方法をさらに拡張して、フェリ磁性体に適用し、その熱力学的性質が理解できるようになる。物理的例題としてフェライト をとりあげる。

6回目 強磁性体におけるスピン波
強磁性体の基底状態近傍の励起状態であるスピン波を古典運動方程式により導出し、(格子波を量子化しフォノンとしたように)スピン波を量子化したマグノンが説明する強磁性体における磁化・比熱の温度変化を(個別励起と集団励起の違いも含めて)理解できるようになる。またより量子力学的なマグノンの導出についても補足をするので、スピンからボソンへのマッピングの例に触れることができる。

7回目 反磁性、常磁性
ラーモア反磁性、ランダウ反磁性、スピン常磁性、パウリ常磁性の概要が理解できるようになる(余裕があれば磁気モーメントの電子論(遷移金属イオン)についても話をする)

8回目 まとめと到達度判定の確認

担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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Mathematicaにより授業者が作成したコンテンツをWOLFRAM-PLAYERによ り再生して活用する

備考 Remarks
BYOD(Bring Your Own Device)の方針に沿って、授業者により準備されるMathematicaコンテンツを、学生自身のデバイス上でWOLFRAM-PLAYERを動かすことにより再生して、「動かせるグラフ」を活用してアクティブラーニング型授業を適時行なう。


授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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