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教員名 : 小林 幸夫
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
線形代数学A
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Linear Algebra A
授業コード Class code
9922B13
科目番号 Course number
22MAALG101
教員名
小林 幸夫
Instructor
Yukio Kobayashi
開講年度学期
2026年度前期
Year
2026年度
Semester
①First semester
曜日時限
木曜7限
Class hours
Thursday 7th. Period
開講学科・専攻 Department
理学部第二部 物理学科
Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅱ 単位数 Course credit
2.00単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class
概要 Description
大学の基礎数学の二本柱である微分積分学と線型代数学の根本は, 小学算数以来なじんでいる「数と量の概念」と「正比例」である.「量の変化 (何秒経つと位置が何 m 変化するか)」を追跡する方法が発展すると微積分学に進み,「量の変換 (何個買うという代わりに何円払うという)」 を表す方法が発展すると線型代数学に進む. どちらも「一方の量が2倍, 3倍,...になると, 対応する他方の量も2倍, 3倍,...になる」という正比例が出発点である.
本科目の線型代数学では, 連立1次方程式を主役として, 未知量と既知量との間の関係を正比例関数 (入力と出力との対応) と捉える見方に習熟する. 「数学=計算」という考えから脱却して,「式は数学の文法で書いた文である」という立場で「連立1次方程式の意味を読解したり, 連立1次方程式を量 (または数) の組で書き表したりする方法」を身につけると, 連立1次方程式が正比例と結びつく. 個々の方程式を眺めただけでは正比例と関係なさそうに思えるが, 量 (または数) どうしを組としてまとめて「ベクトル量 (またはベクトル)」で表すと正比例の姿が浮かび上がる. 正方形状または長方形状に量 (または数) を並べた「マトリックス量 (またはマトリックス)」によって未知量と既知量とがつながる. 「マトリックス量 (またはマトリックス)」は比例定数の拡張版である. 本科目の名称の「線型」は, 単純なはずの正比例関数にしか成り立たない性質であり, 関数の型を表す (いろいろな線の形を扱う図形の意味ではないから「線形」ではない). 初年次の線型代数学の前半「線形代数学A」では, 主として, マトリックス算法と連立1次方程式の二つの解法 (掃き出し法, Cramer の方法) を取り上げる. 連立1次方程式の解の求め方と解の特徴を説明する観点から, 線型代数学の基本概念を導入する. ねらいは, 線型性に基づいて, (i) 未知量と既知量との間の関係, (ii) 未知量が求まるための条件, (iii) 比例定数の役目を果たすマトリックスの性質を理解することである. 問題の解き方を覚えて, 数学が使えればいいという考えには落とし穴があることに注意する. 純粋数学ほど厳密な解釈までは必要ないであろうが, それぞれの概念の意図する内容をイメージできないと, 数学を円滑に活用することもできない. 日本語で作文するときも単語・漢字を暗記しているだけでなく, それらの意味をイメージできているから自由に表現できる事情と同じである. 量を組としてまとめて表す「ベクトル量」は, 物理学に限らず, 数学を援用する人文・社会科学の分野でも基本の「数学の言語」である. 応用分野から要請されて, 数学の文法が成長し, 数学の概念・規則が発展した例は多い. 時間の余裕があれば, 本科目の中で「物理量の扱い方」「基礎力学から見たベクトル量の算法」なども取り上げることを検討している. 目的 Objectives
1. 数と量の概念に習熟する.
2. 関数 (写像) の概念を理解し, 連立1次方程式の未知量 (入力) と既知量 (出力) との間の対応関係の考え方に習熟する. 3. ベクトル算法・マトリックス算法 (加法・スカラー倍・乗法) ・マトリックスの性質に習熟する. 4. 連立1次方程式の二つの解法 (掃き出し法・Cramer の方法) に習熟し, 解が一意に決まるための条件を理解する. 5. 行列式の計算に習熟した上で, 写像から見た行列式の幾何的意味を理解する. 6. 基礎力学の観点からベクトル算法の意味を理解する. 参考:本学科におけるディプロマポリシー「基礎科目, 専門科目の履修によって, 物理学における様々な分野の基礎学力と, その上に立つ専門知識を用いて論理的に思考する能力, 並びに自らの意見を表現するためのコミュニケーション能力」を実現する科目である. 到達目標 Outcomes
1. 写像の観点からマトリックスの表す意味を理解し, マトリックスの演算 (加法・スカラー倍・乗法) が円滑に実行できるようになる.
2. 掃き出し法で連立1次方程式を解くことができるようになる. 3. 階数によって連立1次方程式の解の特徴を判定できるようになる. 4. ベクトルの線型独立性を判定できるようになる. 5. Cramer の方法で連立1次方程式を解くことができ, 解の特徴を判定できるようになる. 6. 逆写像の概念を理解し, 逆マトリックスを求めることができるようになる. 卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。 You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments). https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/ 履修上の注意 Course notes prerequisites
余分な先入観を持たないように, 予備知識は一切期待しない.
問題の解法に習熟することよりも, 数学の概念に対するイメージが描けることが重要であると考える. アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習:教科書で内容を確認し, 疑問点などを整理する.
講義:板書のほかに, 講義スライド (講義の要約) を併用することがある. 復習:教科書の該当ページの演習問題に取り組む. 成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価試験60%,課題提出40%.
課題提出率>0%かつ定期試験>基準点 (採点後, 得点分布で難易度を判断して決める) をみたした場合, 定期試験+課題提出率を 100点満点に換算して, 本学の定める基準にしたがって成績を判定する. 解法を暗記したかどうかではなく, 本科目で取り上げる概念の意味が理解できたかどうかを重視する. 単なる計算力だけではなく, 式に潜む意味を読解する力を伸ばせたかどうかを判定する. 最終結果だけを記すのではなく, 考察の過程を明解に記述する作文力によって理解度を測る. 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
小林幸夫:『新訂2版 数学ターミナル 線型代数の発想』(現代数学社, 2023) ISBN 978-4-7687-0601-5..
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
資料
LETUSに資料を提示することもある. 参考書 小林幸夫:『新訂版 数学オフィスアワー 現場で出会う微積分・線型代数』(現代数学社, 2019) ISBN 978-4-7687-0513-1. 授業計画 Class plan
1 線型代数学を始めるために
(準備学習)教科書 pp.1-10.文字の書体, 等号の使い方による意味のちがいを読み取る.[2時間] 数学記号の読み方と書き方, 線型代数の骨組, 数と量の概念, 旧法則保存の原理を理解する. (復習)文字の書体, 等号の使い方による意味のちがい, 量の表し方に注意して, 量計算の式が正しく書けるように練習する.[2時間] (キーワード) 数学記号, 数と量 2 関数 (写像) の概念の拡張 (準備学習)教科書 pp.11-23.関数とは数・式・計算ではないことを確認する.[2時間] 類別と対応に基づいて,「数える」操作の定義から進んで演算の意味を理解する. (復習)簡単な例題で, 関数とは式ではなく, 写像 (入力と出力との対応) の概念を表すことを説明できるようにする.[2時間] (キーワード) 関数, 写像, 類別, 対応 3 線型写像とマトリックス (準備学習)教科書 pp.24-42. 高校までの先入観から脱却して, ベクトル・ベクトル量の意味を確認する.[2時間] 多種類の量の間で関数の概念を扱うために, 数・量からベクトル・ベクトル量に拡張する仕組み, マトリックスが比例定数の拡張版であることを理解する. (復習)簡単な例題で, マトリックスの表す意味と使い方を確認して, マトリックス算法を練習する.[2時間] (キーワード) 線型写像, ベクトル, ベクトル量, スカラー, スカラー量, マトリックス 4 合成写像 (準備学習)教科書 pp.42-50. 小学算数を振り返って, 複比例の意味を確認する.[2時間] 複比例に基づいて合成写像に進み, マトリックスの乗法の意味を理解する. (復習)簡単な例題で, 何のためにマトリックスの乗法が必要かを理解し, マトリックスの乗法の計算を練習する.[2時間] (キーワード) 合成写像, マトリックスの乗法 5 連立1次方程式の解法:Gauss-Jordan の消去法 (掃き出し法) (準備学習)教科書 pp.50-59. 掃き出し法の仕組みを確認する.[2時間] 出力から入力を探る方法として, 掃き出し法の手順を理解する. (復習)簡単な例題で, 掃き出し法の使い方を練習する.[2時間] (キーワード) Gauss-Jordan の消去法 (掃き出し法) 6 階数の概念 (1) (準備学習)教科書 pp.59-73. 掃き出し法で解が一意に求まるのは, どのような場合かを確認する.[2時間] 出力から入力を見出せる場合を判定するために, 階数の概念を理解する. (復習)簡単な例題で, 階数の求め方を練習する. [2時間] (キーワード) 階数 7 階数の概念 (2) (準備学習)教科書 pp.73-82. ベクトルの線型独立の意味を確認する.[2時間] ベクトルの線型独立性を通じて, 階数の概念のいろいろな意味を理解する.. (復習)簡単な例題で, 線型独立・線型従属を判定の仕方を練習する.[2時間] (キーワード) 線型結合, 線型独立, 線型従属 8 連立1次方程式の解法:Cramer の方法 (準備学習)教科書 pp.82-89. 2次行列式を導入する理由を確認する.[2時間] 出力から入力を見出せる場合を判定するために, Cramer の方法を理解する. (復習)簡単な例題で, Cramer の方法の使い方を練習する.[2時間] (キーワード) Cramer の方法 9 行列式関数の性質 (1) (準備学習)教科書 pp.90-98. 行展開・列展開の意味を確認する.[2時間] Cramer の方法に必要な行列式の基本性質を理解する. (復習)簡単な例題で, 行列式の基本性質の使い方を練習する.[2時間] (キーワード) 行列式, 行列式関数, 行展開, 列展開 10 行列式関数の性質 (2) (準備学習)教科書 pp.99-109. 行列式の基本性質の活用例を確認する.[2時間] 行列式の基本性質を応用して, Cramer の方法で連立1次方程式を解くときの計算の工夫について理解する. (復習)簡単な例題で, 行列式の基本性質を使って Cramer の方法で連立1次方程式の解き方を練習する.[2時間] (キーワード) 行列式の性質 11 連立1次方程式の解の幾何的意味 (1) (準備学習)教科書 pp.109-114. 平行四辺形の面積の表し方を確認する.[2時間] 線型写像の意味を幾何の観点から理解するために, 外積の概念を導入する. (復習)簡単な例題で, 外積の使い方を練習する.[2時間] (キーワード) 外積 12 連立1次方程式の解の幾何的意味 (2) (準備学習)教科書 pp.114-118.平行六面体の体積の表し方を確認する. [2時間] 外積の演算規則の観点から Cramer の方法の幾何的意味を理解する. (復習)簡単な例題で, 外積を行列式で表せるように練習する.[2時間] (キーワード) 外積 13 連立1次方程式の解の幾何的意味 (3) (準備学習)教科書 pp.118-122.ベクトル積の定義を確認する.[2時間] 外積 (面積) をベクトル量として扱うためにベクトル積を導入して, 幾何の観点から行列式の基本性質の成り立つ理由を理解する. (復習)簡単な例題で, ベクトル積の使い方を練習する.[2時間] (キーワード) ベクトル積 14 逆写像 (準備学習)教科書 pp.122-138. 逆マトリックスの意味を確認する.[2時間] 出力から入力を探る逆写像をマトリックスで表す方法を理解する. (復習)簡単な例題で, 逆マトリックスの計算法 (掃き出し法, Cramer の方法) を練習する.[2時間] (キーワード) 逆マトリックス 15 到達度評価 到達目標に関する理解度を試験で評価する. 担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
研究機関:理化学研究所フィロンティア研究員 (常勤) 勤務経験あり
教育用ソフトウェア Educational software
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なし
備考 Remarks
なし
授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
N
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