シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
地球物理学1
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Geophysics (1)
授業コード Class code
9922621
科目番号 Course number
22PHGEA303

教員名
中村 尚
Instructor
中村 尚(Hisashi NAKAMURA)

開講年度学期
2026年度後期
Year
2026年度
Semester
②Second semester
曜日時限
月曜7限
Class hours
Monday  7th  Period

開講学科・専攻 Department
理学部第二部 物理学科

Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅱ
単位数 Course credit
2.00単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
我々が日々暮らしている地球の環境,特に大気・海洋を中心とする気候システムについて,その成立ちや構成要素,日々の変動から長期の自然変動,さらには人為起源の温暖化について,それらの実態やメカニズムをその背後にある物理法則に絡めて概説する。これらの理解は21世紀を生きる人類にとって不可欠なものである。

目的 Objectives
地球の環境,特に大気・海洋を中心とする気候システムについて,その成立ちや構成要素,日々の変動から長期の自然変動,さらには人為起源の地球温暖化について,それらの実態やメカニズムをその背後にある物理法則に絡めて概説する。これを通じて,地球大気の熱構造,地球・大気系のエネルギー収支,地球大気の温室効果と地球温暖化,雲や降水の仕組み,日々の天気変化をもたらす高・低気圧の構造,大気や海洋の循環とそれによる極向き熱輸送,世界各地の気候区分の成立ちなどの基礎知識を習得し,背後にあるメカニズムを論理的に理解・考察できる力を養う。
到達目標 Outcomes
  • 地球大気の熱構造やそれを司る空気や水蒸気の熱力学特性や放射特性 (温室効果など) に関する基礎知識を理解・習得できる。
  • 水蒸気の凝結から降水へ至る過程,雲の形成に関わる基礎知識を理解・習得できる。
  • 温帯低気圧や移動性高気圧の構造や天気の分布,さらにそれらによる南北熱輸送に関わる基礎知識を理解・習得できる。
  • 大規模な大気の流れを司る基本的な力学を理解し,大気大循環とそれに伴う熱輸送や世界の各気候区の形成に関する基礎知識を習得できる。
  • 大規模な海流の形成を司る基本的な力学を理解し,それに伴う熱輸送の仕組みに関する基礎知識を習得できる。
  • 大気・海洋がもたらす大規模な自然気候変動の仕組みと天候への影響に関する基礎知識を理解・習得できる。
  • 数値天気予報の原理や予報の不確実性の背景にある物理を理解し,日々の天気予報や季節予報を利活用する上で不可欠な基礎知識を習得できる。
  • 地球温暖化など人間活動が気候系に与える影響の実態やその仕組みに関する基礎知識を理解・習得できる。
  • 地球温暖化が自然変動に重畳することで激甚化しつつある異常気象の実態とその仕組みを理解し,防災・減災に不可欠な基礎知識を習得できる。



卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
履修者が高等学校で地学を学習していないことを前提に授業を行うが,書籍『もういちど読む数研の高校地学』(数研出版編集部)の第3・7編を予習しておくと理解の助けになろう。また,現象やメカニズムについて物理法則に根ざした理解を得ることを目的とするため,物理学の基礎を復習しておくことをお勧めする。ただし,数式の導出には主眼を置かず,各項が表す物理的意味を中心に実際の現象に対する考察を行う。



アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
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準備学習・復習 Preparation and review
履修者が高等学校で地学を学習していないことを前提に授業を行うが,書籍『もういちど読む数研の高校地学』(数研出版編集部)の第3・7編を予習しておくと理解の助けになろう。また,現象やメカニズムについて物理法則に根ざした理解を得ることを目的とするので,物理学の基礎は復習しておくことをお勧めしたい。
成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価(80% )を中心に授業出席 (20%) を加味して評価する。


学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
(オンライン)配布する資料に基づいて講義を行う。


授業計画 Class plan

  1. 【大気の鉛直構造と乾燥大気の熱力学】 地球大気の組成と気圧・気温の鉛直構造を概観し,その理解に必要な静力学平衡,混合気体の状態方程式,乾燥大気の熱力学,気温の乾燥断熱減率などについて概説する。
  2. 【湿潤大気の特性と雲の形成】 水蒸気を含む湿潤大気の特性と雲の形成過程を概観し,その理解に必要な湿度や飽和水蒸気圧,気温の湿潤断熱減率,条件付不安定などについて概説する。
  3. 【降水過程とエアロゾルの役割】 雲粒の形成とそれに不可欠なエアロゾル(大気中の微粒子)の役割,さらには雲粒から降水粒子への成長過程について概説する。
  4. 【大気の放射過程と地球の熱収支】 地球大気の放射特性と温室効果,気温の鉛直構造 (放射平衡と放射対流平衡),地球・大気系の熱収支,雲やエアロゾルの放射過程を通じた気候影響について概説する。この際, 地球の気候系において「水」が果たす様々な役割に着目する。
  5. 【大気の南北熱構造と熱・水の循環】 緯度別の放射熱収支の不均衡に伴う熱エネルギーの南北輸送の仕組みについて,移動性高低気圧や惑星規模波動の構造に関連させつつ概観する。熱の南北輸送における海流の役割や大気中の水蒸気の水平輸送についても言及する。
  6. 【大気の大規模運動の基礎力学】地球自転から大きな影響を受ける大気の大規模運動を記述する運動方程式や連続の式,熱力学第1法則について説明する。また,大気の大規模運動を特徴づける地衡風平衡と温度風平衡,大規模運動を記述する渦度方程式,地表の摩擦の影響についても概説する。
  7. 【大規模大気循環の力学過程】 海陸分布がない場合に実現され得る大気大循環 (ハドレー循環と亜熱帯ジェット気流; 移動性高低気圧と亜寒帯ジェット気流)をまず概観した後,海陸分布がもたらす惑星規模波動やモンスーン循環と,それらの背後にある力学過程を考察する。
  8. 【大気大循環と気候区の形成】 各大陸の東岸・西岸域に低緯度域から高緯度域にかけて形成される特徴的な気候区の特徴 (季節性など) を概観し,その形成に関わる大気大循環の役割を考察する。
  9. 【海洋循環系とその形成力学 】 地球自転の大きな影響の下,海上風により生ずる海面付近の海水の運動について説明し,表層の暖流・寒流など大規模な海流系 (風成循環) の形成力学について概説する。さらに,高緯度域における海氷の形成とその影響で生ずる大規模な海洋循環 (熱塩循環) の背後にある力学過程を概説する。
  10. 【大規模な自然気候変動】熱帯・亜熱帯域における大気海洋相互作用を概観し,それにより生ずる エルニーニョ・南方振動に代表される自然気候変動とその遠隔影響について概説する。さらに,中・高緯度の大洋上に卓越する大規模な大気循環変動とその天候変動への影響について概説する。
  11. 【数値天気予報の原理】数値天気予報の原理や予報の不確実性をもたらす大気循環のカオス性について概説する。さらに,季節予報に不可欠なアンサンブル予報についても実例を挙げつつその原理を概説する。
  12. 【地球温暖化と気候系のフィードバック過程】人間活動の影響による地球温暖化の原理を説明し,気温上昇を加速させ得る気候系のフィードバック過程について概説する。さらに、過去の気候状態の変遷を概観し,数値気候モデルによる気候状態の再現や将来気候のシナリオについても概説する。
  13. 【地球温暖化と異常気象】 顕在化する地球温暖化の下で近年頻発するようになった我が国の異常高温や豪雨の事例を概観し,それらに人為起源の温暖化と自然変動がどのように寄与したかを観測データの解析や数値シミュレーション結果を基に考察する。
  14. 【到達度評価】


担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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授業課題の添削のために独自開発されたLMS( Web School ) を必要に応じて活用する。

備考 Remarks

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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