シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
比較文化論1 (後期水4・塚本)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Theory of Comparative Culture 1
授業コード Class code
99KT223
科目番号 Course number
L3HSHUM125

教員名
塚本 隆大
Instructor
TSUKAMOTO, Takahiro

開講年度学期
2026年度後期
Year
2026年度
Semester
②Second semester
曜日時限
水曜4限
Class hours
The fourth period on Wednesday

開講学科・専攻 Department
理学部第一部 応用物理学科(一般教養科目)、工学部(一般教養科目)、先進工学部(一般教養科目)、薬学部(一般教養科目)A course of liberal arts, the Department of Applied Physics, Faculty of Science Division ⅠA course of liberal arts, the Faculty of Engineering A course of liberal arts, the Faculty of Advanced Engineering course of liberal arts, the Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
2.00単位
授業の方法 Teaching method
講義 Lecture
履修形態 Course form
薬学科:選択 生命創薬科学科:選択
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
本講義では近年の人類学などにおいて大きな影響を与えてきた「人新世」の思想の各文化への受容のされ方を様々な実践例と共に見ていきます。
この作業を通して各文化間の類似点・相違点を理解することが⽬的となります。これは本学「3つの⽅針」のカリキュラムポリシーにおける「⾃然・⼈間・社会を幅広く俯瞰できる能⼒ 」・「国際性」・「豊かな人間性」と深く関係します。 
「人新世」の思想は人間と様々な自然環境との関係性を問い直そうとするものです。背景には近代における人間の活動が地球規模の様々な破壊を引き起こしてきたことがあります。ここでは従来の人間中心主義的から抜け出すことで、自然や他種との持続可能な関係を築くことが目指されます。地球環境という惑星規模の問題を扱うこの考え方は世界的に影響を与えました。また、自然や環境・生物をテーマとするアート制作を行う各国の現代アーティストに参照されることにもなります。 

本講義の前半ではこうした「人新世」に関わる様々な思想の提唱者たちの理論を見ていきます。
その内容は多岐に渡りますが、近代西洋的な人間概念の解体を目指すという傾向があります。その為、これらの思想を参照する様々な活動や非西洋のアート実践は一定の「ずれ」を内包しながら、地域それぞれの特徴を示すことになります。
講義の後半ではこうした各地域・文化におけるアートをそれぞれ見ていくことになります。
例えば南米のあるアーティストの作品は、その地域がかつて植民地であったことと深く関係しています。植民地統治下、地域に特有の「自然」は統治国に都合に合わせて理解・利用されるようになりました。アーティストはそうした歴史を踏まえて上で、新たな自然観を考える為の作品制作を行います。
つまり、地域・文化ごとの受容の違いはそれぞれの場所の固有性や歴史とも関係しているのです。 

講義の最後では、以上の内容を踏まえたうえで「自文化」・「他文化」の捉え方についても考えていきます。
「自文化」とは自分たちの活動によって形作られ、また、同時に自分たちの活動を規定するものでもあります。その影響と限界をどのように見ることができるでしょうか?また、まなざすものとしての「他文化」をどのように理解し、記述することができるのでしょうか?また、そうした行為—他者を一方的に理解し、記述する—に問題はないのでしょうか?

 

目的 Objectives
⽬的①:「人新世」に関する知識と理論的背景の習得及びその実践例を通しての比較的な文化理解 
現在の人文学において大きな影響を持つ「人新世」の思想に対する基本的な理解の獲得を目指す。また、そうした思想を参照する各国のアート実践を見ていくことで、それぞれの地域・文化の類似点と相違点を考える。これらの作業を通して、自分化も含め、多様な文化を理解する為の方法論を学ぶ。 
 
目的②:「⾃然・⼈間・社会を幅広く俯瞰できる能⼒ 」・「国際性」・「豊かな人間性」の獲得 
世界的な影響力を持つ思想及びその実践例への理解を通して、「⾃然・⼈間・社会を幅広く俯瞰できる能⼒ 」の獲得を目指す。 
 
到達目標 Outcomes
この授業が終了した時に、受講者は以下のような知識や能⼒を⾝につけることを具体的な⽬標とします。  

・人新世の概念について基礎的な説明を行える。 
・上記概念に関する様々な思想について基礎的な説明を⾏える。 
・上記概念に関係する各地域の芸術実践についての基礎的な説明が⾏える。 
・多文化を理解する為の基本的な視点の獲得。 
・グローバルとローカルの関係を考える為の基本的な視点の獲得。 

卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
関連する卒業認定・学位授与の⽅針(薬学部のみ)
薬学科:DP1 生命創薬科学科:DP1
履修上の注意 Course notes prerequisites
特にありません。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work/-

準備学習・復習 Preparation and review
・授業前にレジュメの内容を簡単に確認して頂きます。これにより授業への理解が深まります。
・復習として、授業内容に関するレスポンス・ペーパーの提出をして頂きます。優れた内容のものは講義内で紹介するこ とがあります。
成績評価方法 Performance grading policy
・講義への積極的参加・貢献度(授業内での発言・質問、レスポンスペーパーなど)20%
・期末テスト80%

※ テストは15回目の授業で行う予定です。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
授業ではレジュメの配布を行います。以下の文献を購入する必要はありません。

主な参考⽂献(これらを購⼊する必要などはありません。以下の⽂献を読んでおくと講義の内容がより良く理解できると思われます。)

・ハラウェイ, D 2013『伴侶種宣言: 犬と人の「重要な他者性」』永野文香訳 以文社.
・チン, A. 2019『マツタケ——不確定な時代を生きる術』赤嶺淳訳 みすず書房.
・S. E. カークセイ & S. ヘルムライヒ 2017「複数種の民族誌の創発」近藤祉秋訳『現代思想』45 (4):96-127.原著はKirksey, S. E. & Helmreich, S. 2010 “THE EMERGENCE OF MULTISPECIES ETHNOGRAPHY”CULTURAL ANTHROPOLOGY.25(4):545-576.
・山本浩貴 2022『ポスト人新世の芸術』美術出版社.
・久保明教 2019『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社.


授業計画 Class plan
第1回  ガイダンス  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
ガイダンス及び「人新世」の概念やそれを参照した作品を簡単に紹介。授業への具体的なイメージを持って頂く回。 
 
第2回  西洋近代的な主体について—「人新世」への前提として—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
人新世の思想における批判対象である「人間」と「自然、他種」との近代的な関係について人類学的な知見をベースに確認を行う。 
 
第3回  人新世について  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
人新世の概念の誕生からその内容・影響までを人類学やアートの実践を中心に確認していく。 
 
第4回  ブルーノ・ラトゥール—人・モノ・コトの関係性を問い直す—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
人新世の思想では関係論的な人と自然・他種の関係が想定される。近年の関係論に大きな影響を与え、人新世とも響きあうブルーノ・ラトゥールの思想を見ることで今後の授業の前提となる視点を養う。 
 
第5回  ダナ・ハラウェイ—他種との関係性を問い直す—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
我々は他種とどのような関係を築きうるか?ダナ・ハラウェイは「伴侶種」や「クトゥルー新世」の概念を唱え、他種の生きものとの共働関係を捉えようとする。この点について見ていく。 
 
第6回  アナ・チン—種間関係と資本主義・グローバリズム—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
我々と他種の関係は、一対一で完結するようなものであるだろうか?アナ・チンはここに資本主義などの影響があるとする。種間関係における様々な力動を確認していく。 
 
第7回  ティモシー・モートン—「自然」とは何か/ダークエコロジー—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
これまでに見てきた議論では「自然」(及び他種)と人間の協働が唱えられる。では「自然」とは人間に理解され、常に友好的な関係を築けるようなものだろうか?モートンの思想を通して異なる「自然観」を考える。 
 
第8回 マルチスピーシーズ民族誌—新たな関係性を具体的に考える— [講義] 担当教員:塚本隆⼤ 
これまでに見てきたような新たな関係性は実際に築きうるものなのだろうか?人類学における様々な事例と共に考える。また、この作業を通して西洋的な主体概念について確認する。 
 
第9回  作品・実例を通して考える—他種との関係性とは—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
人は他種と間にどういった関係性を結ぶのか?多文化の作品や実践をもとに、そこで見られる違いなども含めて考察を深める。 
 
第10回  作品・実践を通して考える—自然とは何か—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
人と自然の関係をどのように更新し得るのか?多文化の作品や実践をもとに、自然という概念が持つ土地ごとの歴史的・文化的要素を踏まえて考察を行う。 
 
第11回  作品・実践を通して考える—「人間」・「生命」という概念について—  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
これまでの議論の中心には「人間」・「生命」といった概念がある。これらを巡っての多地域における研究や実例をもとに新たな視座の獲得を目指す。 
 
第12回 自文化を考える 担当教員:塚本隆⼤ 
いままでの授業内容をもとに「自文化」について考える。「自文化」とは自分たちの活動によって形作られ、また、同時に自分たちの活動を規定するものである。その影響と限界をどのように捉えられるか? 
 
第13回 他文化を考える [講義] 担当教員:塚本隆⼤ 
いままでの授業内容をもとに「他文化」について考える。他文化をどのように理解し、記述することができるか?そこにどういった問題があるのか? 
 
第14回  全体のまとめ・振り返り  [講義]  担当教員:塚本隆⼤ 
これまでの授業内容を振り返り、学習の度合いを深化させる。 
 
第15回  到達度評価試験および解説(期末テスト) [テスト]  担当教員:塚本隆⼤ 
期末テスト及び解説を行う。
 
※履修者数や授業の進⾏度合いによって授業計画を変更する可能性があります。その際にはすぐに情報を共有いたします。 

SBOsコード(薬学部薬学科のみ 2023年度以前カリキュラム適用者対象)
学修事項(薬学部薬学科のみ 2024年度以降カリキュラム適用者対象)

担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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