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教員名 : 小林 幸夫
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
線形代数学B
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Linear Algebra B
授業コード Class code
9922B14
科目番号 Course number
22MAALG102
教員名
小林 幸夫
Instructor
Yukio Kobayashi
開講年度学期
2026年度後期
Year
2026年度
Semester
②Second semester
曜日時限
木曜7限
Class hours
Thursday 7th. Period
開講学科・専攻 Department
理学部第二部 物理学科
Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅱ 単位数 Course credit
2.00単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class
概要 Description
2-3=-1, 2÷3=2/3 と答えることができるのはなぜだろうか ? 負の数を知らない小学生は -1 といえない. 分数を習う前の小学生は 2/3 を知らない.「数の演算」で見落としてはいけない重要な概念は「数の集合」である. これらの演算の結果を表すために, 数学の世界では数の仲間を増やしてきた. 自然数の集合から整数の集合に拡張し, さらに有理数の集合に発展させた. 数の演算を扱うとき, 数の集合を切り離して考えることはできない. では, 線型代数学の主役である連立1次方程式の解を表すために, どのような集合で, どのような演算規則が必要だろうか ? 前半の「線形代数学A」では. 連立1次方程式の解法に基づいて, 解が一意に求まる条件を理解した. 後半の「線形代数学B」では, 連立1次方程式の解を表す集合と必要な演算規則を手がかりにして,「線型空間」という集合に進める.
数学の概念には二つの側面がある. 数字という文字で式という文を書いて概念を表現する. 他方, 概念を目に見える図形という姿で捉えると視界が開ける. 連立1次方程式の解を表す集合の中で演算規則を考えるときには, 方程式という文を図形 (点・直線・平面) で表すと理解しやすくなる.「線形代数学A」で, 連立1次方程式の解を「ベクトル」という数の組で表す仕組みを取り上げた. 成分が2個のベクトルは, 平面内で点という姿になる. 平面は無数の点の集合 (集まり) だから, 解を表す点はこの集合の要素である. 解が一意に決まらない場合は, 解を表す点を集めると直線という姿になる. このように, 2元連立1次方程式の解の集合は, 平面内のあらゆる点の集合 (線型空間という) の部分集合 (部分線型空間という) という顔を持つ. デタラメに集めた点ではなく, 連立1次方程式の解という資格を持った点だから, 点どうしも演算規則のもとで関係し合っている. この簡単な場合で「演算規則を持つ集合」の特徴を整理すると, n元連立1次方程式の解を表す点の集合も「見える」世界になる. 本科目では, 図形の感覚を持って, 抽象的な「線型空間」と「部分線型空間」を取り上げ, これらの集合を特徴づける「次元」の概念を理解する. 数学には, 一つの概念に対して「見方を変える」操作でちがった姿を調べる方法がある. この操作を「変換」という (式の変形を変換とよぶのではない). 「線形代数学A」で理解したように, 入力 (個数など) と出力 (価格など) との対応をマトリックスで表すと, 比例の関係として捉えることができる. 買った個数の代わりに払った金額を示すことも見方を変える例である. この対応関係を図形で描くと, 平面内の点の位置を移し変える操作であることがわかる. 物理学では, 質点の回転, 鏡映も同じような例である. 「線形代数学B」では, 「線型変換 (比例の関係で表せる変換)」を表すマトリックスの特徴を理解する. 線型変換を表すマトリックスが扱いにくい数の並びのとき, 出力をつぎの入力に, その出力をつぎの入力に,... というように点の位置を移し変える操作をくり返して最後の出力がどうなるかを求めるのはむずかしい.「マトリックスの対角化」という方法で, 座標軸を変えて点の位置を測り直すと最後の出力を求めやすくなる. 対角化は, 楕円に見えるが確信が持てないとき, その曲線の種類を判断する方法としても使える. 本科目では, 線型変換の意味を理解し, その活用の仕方に習熟する. 目的 Objectives
1. 1次方程式の表す図形を判断し, その方程式をベクトル表示する方法を理解する.
2. 連立1次方程式の解の特徴を幾何の方法で理解する. 3. 演算規則を決めた集合として, 群・体の意味と例を理解する 4. 連立1次方程式の解を表す集合と演算規則の観点から線型空間と部分線型空間の意味と例を理解する. 5. 線型空間と部分線型空間を特徴づける概念として次元の意味を理解する. 6. ベクトルの内積と内積線型空間の意味と例を理解する. 7. 線型変換をマトリックスで表す方法とそのマトリックスの特徴を理解する. 8. 固有値問題 (固有値・固有ベクトルの求め方とマトリックスの対角化) に習熟する. 参考:本学科におけるディプロマポリシー「基礎科目, 専門科目の履修によって, 物理学における様々な分野の基礎学力と, その上に立つ専門知識を用いて論理的に思考する能力, 並びに自らの意見を表現するためのコミュニケーション能力」を実現する科目である. 到達目標 Outcomes
1. 図形を表す1次方程式とベクトル表示との間で書き換えることができるようになる.
2. 集合がどの演算について群をつくるかを判断することができるようになる. 3. 集合が体であるかどうかを判断することができるようになる. 4. 線型空間の演算規則に基づいて, 線型空間でどのような演算が成り立つかを判断できるようになる. 5. 集合が部分線型空間であるかどうかを判断することができるようになる. 6. 線型空間と部分線型空間を特徴づける次元を求めることができるようになる. 7. ベクトルの内積の定義を拡張し, 内積線型空間で成り立つ演算規則を使って演算できるようになる. 8. 正則線型変換・非正則線型変換の幾何的意味を理解し, どちらの変換であるかを判断することができるようになる. 9. 典型的な線型変換 (回転・鏡映) をマトリックスで表し, このマトリックスを応用できるようになる. 10. マトリックスの固有値・固有ベクトルを求めることができるようになる. 11. マトリックスを対角化できるようになる. 卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。 You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments). https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/ 履修上の注意 Course notes prerequisites
線形代数学Aの知識を習得していることが望ましいが, 十分理解していなくても本科目で線形代数学Aの復習も兼ねている.
問題の解法に習熟することよりも, 数学の概念に対するイメージが描けることが重要であると考える. アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習:教科書で内容を確認し, 疑問点などを整理する. 成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価試験60%,課題提出40%. 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
小林幸夫:『新訂2版 数学ターミナル 線型代数の発想』(現代数学社, 2023) ISBN 978-4-7687-0601-5.
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
資料 授業計画 Class plan
1 2元連立1次方程式の幾何的意味
(準備学習)教科書 pp.139-148.平面・直線・点の表し方を確認する. [2時間] 2元連立1次方程式の幾何的意味を考えるために, 平面・直線・点の方程式とベクトル表示を理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 平面・直線・点の表し方を練習する.[2時間] (キーワード) 平面・直線・点のベクトル表示 2 2元連立1次方程式 --- 斉次方程式と非斉次方程式との関係 (準備学習)教科書 pp.50-59, pp.148-158. 線形代数学Aで取り上げた掃き出し法を復習する.[2時間] 2元連立1次方程式の表す意味を幾何の観点から理解する. (復習)掃き出し法で斉次方程式と非斉次方程式を解いて, 解ベクトルの表す図形を判断する.[2時間] (キーワード) 斉次方程式, 非斉次方程式, 解ベクトル 3 3 元連立1次方程式の幾何的意味 --- 核と像 (準備学習)教科書 pp.73-82, pp.158-185, pp.335-338. 空間・平面・直線・点の表し方を確認する.[2時間] 3 元連立1次方程式の幾何的意味を考えるために, 空間・平面・直線・点の方程式とベクトル表示を理解する. 3 元連立1次方程式の解が表す図形を手がかりにして, 写像の観点から核と像の意味を理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 平面・直線・点の表し方を練習する.[2時間] (キーワード) 核, 像 4 線型空間 (1) (準備学習)教科書 pp.186-190. 群の定義を確認する.[2時間] 「連立1次方程式の解がなぜ求まるのか」という問題の出発点として, 群の概念を導入する. (復習)簡単な例題を解いて, 集合の概念が演算規則と密接に関わっている事情を理解する.[2時間] (キーワード) 群 5 線型空間 (2) (準備学習)教科書 pp.190-200.体・線型空間の定義を確認する.[2時間] 群に続く概念として, 体・線型空間の概念を導入する. (復習)簡単な例題を解いて, 体・線型空間の意味を理解する.[2時間] (キーワード) 体, 線型空間 6 線型空間 (3) (準備学習)教科書 pp.201-211.線型空間の例と部分線型空間の意味を確認する.[2時間] 線型空間のいろいろな例を調べてから線型空間の部分集合の特徴を理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 線型空間のいろいろな例を理解する.[2時間] (キーワード) 線型空間, 部分線型空間 7 部分線型空間 (準備学習)教科書 pp.211-218. 部分線型空間の定義を確認する. [2時間] 連立1次方程式の解は, どのような集合で記述できるのかを理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 部分集合が部分線型空間かどうかを判断する.[2時間] (キーワード) 部分線型空間 8 基底と次元 (準備学習)教科書 pp.218-231. 基底と次元の意味を確認する.[2時間] 線型空間を特徴づける概念として基底と次元を導入する. (復習)簡単な例題を解いて, 基底と次元の求め方を練習する.[2時間] (キーワード) 基底, 次元 9 内積線型空間 (準備学習)教科書 pp.232-256. 内積線型空間の定義を確認する.[2時間] 線型空間で連立1次方程式が内積という形で表せる事情を理解する. (復習)高校数学では計算を中心に学習した内積について, いろいろな性質の意味と導出を理解する.[2時間] (キーワード) 内積 10 線型変換 (1) (準備学習)教科書 pp.257-265. 恒等変換・零変換・相似変換・正則線型変換・非正則線型変換の意味を確認する.[2時間] 線型変換という立場で, 線型空間における連立1次方程式の幾何的意味を探り, 解が求まる場合とそうでない場合とのちがいを理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 線型変換の表し方を練習する.[2時間] (キーワード) 正則線型変換, 非正則線型変換 11 線型変換 (2) (準備学習)教科書 pp.265-281. 回転・鏡映の意味を確認する.[2時間] 線型変換という立場では, 連立1次方程式が回転・鏡映の入力と出力との関係を表す場合がある事情を理解する. (復習)回転・鏡映を表すマトリックスの導出法を練習する.[2時間] (キーワード) 回転, 鏡映 12 固有値問題 (1) (準備学習)教科書 pp.282-291. 固有値と固有ベクトルの意味を確認する.[2時間] 比例の概念を拡張して、固有値問題を取り上げ, 連立1次方程式の幾何的意味を理解する. (復習)簡単な例題を解いて, 固有値・固有ベクトルの意味と求め方を練習する.[2時間] (キーワード) 固有値, 固有ベクトル 13 固有値問題 (2) (準備学習)教科書 pp.291-305. マトリックスの対角化の意味を確認する.[2時間] 固有値問題の方法でマトリックスを対角化して, マトリックスの n 乗を簡単に求める方法を理解する. (復習)簡単な例題を解いて, マトリックスの対角化を練習する.[2時間] (キーワード) マトリックスの対角化 14 固有値問題 (3) (準備学習)教科書 pp.305-310. マトリックスの対角化の応用例を確認する.[2時間] 固有値問題の方法でマトリックスを対角化して, 2次曲線の種類を判断する. (復習)簡単な例題を解いて, マトリックスの対角化の応用の仕方を練習する.[2時間] (キーワード) 2次曲線 15 到達度評価 到達目標に関する理解度を試験で評価する. 担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
研究機関:理化学研究所フィロンティア研究員 (常勤) 勤務経験あり
教育用ソフトウェア Educational software
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なし
備考 Remarks
なし
授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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