シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
統計学および演習 (3組)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Introduction to Statistics (3組)
授業コード Class code
998633H
科目番号 Course number
86COMAT101

教員名
趙 宇
Instructor
Yu Zhao

開講年度学期
2025年度前期
Year
2025年度
Semester
①First semester
曜日時限
水曜3限、水曜4限
Class hours
Wednesday 3rd and 4th Period

開講学科・専攻 Department
経営学部 経営学科

Department of Management, School of Management
単位数 Course credit
3.0単位
授業の方法 Teaching method
講義/演習

Lecture/Seminar
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
ビジネス環境で発生している諸々の問題を解決する一つの方法として、まず実際に起きている現象をデータとして捉え、それを解析することが考えられる。統計学はデータを分析し、有効な情報を得るために必須な学問である。高校で勉強した「データの分析」のように得られたデータを整理して特徴を把握しわかりやすくすることを「記述統計」と呼ぶ。一方、得られたデータからもっと大きい集団の特徴について確率論を使って推測することを「推測統計」と呼ぶ。
本講義では、記述統計学の基礎を学び、推測統計学における基本的な手法について学習する。
目的 Objectives
統計学の基本的な手法を理解し実践できるようになり、経営の問題の解決に役立てる基礎力をつける。
この授業は本学科のディプロマ・ポリシーのうち次のものを実現するための科目である。
「4. 自然・人間・社会に係る幅広い教養を修得し、専門分野の枠を超えて横断的に物事を俯瞰できる能力を身に付けている。」
到達目標 Outcomes
  1. データの尺度水準や目的応じて適切な要約法と可視化法を選択できる。
  2. 確率変数と確率分布を理解する。
  3. 記述統計と推測統計との違いを理解する。
  4. 確率分布を用いた推測統計の考え方を理解する。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
講義には必ず各自のノートパソコンを持参し、必要に応じて充電機器も用意すること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
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準備学習・復習 Preparation and review
単位の認定にあたっては、2単位あたり90時間の学修(各回の授業時間を2時間として、これに含む)が必要であると定められている。したがって、授業時以外において、毎週4時間程度の準備学習および復習が必要となる。それに照らし合わせて、次回の授業時までに以下を目安とした学習を自発的に行うこと。
復習(2時間程度):前回の教科書の範囲を復習し、授業時に理解できなかった概念については、その意味を必ず調べておく。宿題に指定された課題に取り組む。
準備学習(2時間程度):次回の教科書の範囲をあらかじめ読んでおき、理解が困難な部分を把握しておく。 
成績評価方法 Performance grading policy
次のような割合で、演習問題及び到達度評価の成績を総合的に評価する。
到達度評価:50%
授業内演習課題:30%
授業外演習課題:20%

4回以上の欠席は単位修得意志がないものとみなし、履修放棄(-)とする。
遅刻・早退については、1回につき0.5回の出席とみなす。
ただし、20分以上の遅刻は欠席として扱う。
特別な理由により欠席あるいは遅刻する場合には申し出ること。

到達度評価を受験しなかった場合には、他の条件に関わらず履修放棄の評価とする。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
授業で使用する資料を毎回LETUSに掲載する。
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
  • 『改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎』日本統計学会編(東京図書; 2021)ISBN:9784489022272

授業計画 Class plan
第1回 ガイダンス
講義の進め方および成績評価の方法を理解する。
データの利活用例を紹介し、データを利用することの意義を考える。
変数の分類と尺度を理解する。
演習では、よく用いられる統計ソフトの違いを把握し、RやPython等のプログラミング言語がデータサイエンスにおける役割を理解する。

第2回 記述統計 1変量の要約と視覚化
中心位置を表す代表値や散らばりの大きさを表す代表値などについて学ぶ。
代表値から読み取れることとその限界について理解する。
さらにデータの視覚化として、ヒストグラム、箱ひげ図などを学ぶ。
演習では、グラフの作成の仕方を理解し、グラフを通してデータの見方を学ぶ。

第3回 記述統計 2変量の要約と視覚化
2変量間の関係を表す指標として、共分散、相関係数、相関比を学ぶ。
2変量間の関係を表す指標とその考え方を理解し、数値だけでなく視覚化をすることの重要性も理解する。
さらにデータの視覚化として、散布図などを取り扱う。
演習では、これらのデータの視覚化通してデータの見方を学ぶ。

第4回 確率の概念と性質
高校数学の確率を復習する。特に事象と集合演算と確率の演算がどのように対応するかを学ぶ。
高校数学の確率が統計で重要な役割を果たすこと理解する。 
確率の基本的な性質を理解する。
演習では、簡単な確率の計算を行い、理解の漏れをなくし、復習を促す。

第5回 条件付き確率、ベイズの定理
条件付き確率とベイズの定理について学ぶ。
条件付き確率の考え方を大まかに把握し、ベイズの定理の重要性を理解する。
演習では、条件付き確率の計算やモンティホール問題などを取り扱い、条件付確率が直感的でないことも理解する。

第6回 確率変数と確率分布
確率変数の考え方と、期待値と分散について学ぶ。
値を取る区間と確率が対応していることを理解する。
確率変数と確率分布との関係性を理解する。
演習では、ある確率変数がある区間を取りうる確率と期待値と分散の計算を取り扱う。

第7回 代表的な確率分布−離散型−
ベルヌーイ分布、2項分布、ポアソン分布について取り扱う。
離散型の確率変数の代表的な分布の知識をつける。
演習では、平均や分散などの計算を取り扱う。さらに、乱数生成を通して分布の形状を直感的に理解する。

第8回 代表的な確率分布−連続型−
一様分布、指数分布、正規分布について取り扱う。
連続型の確率変数の代表的な分布の知識をつける。
演習では、平均や分散などの計算を取り扱う。さらに、乱数生成を通して分布の形状を直感的に理解する。

第9回 母集団と標本、標本抽出
これまで学んだ確率変数を用いて、どのように統計的推測を行うかのフレームワークについて学ぶ。標本抽出法についても取り扱う。
母集団と標本の関係とどこに確率変数が存在するかを理解する。
演習では、乱数生成により、標本抽出のたびに、実現値が変わることを理解する。

第10回 統計量とその分布
正規母集団から得られるいくつかの重要な統計量とその分布について学ぶ。
標本の大きさが大きいときの標本分布の性質に関わる2つの定理(大数の法則と中心極限定理)について学ぶ。
演習では標本平均の性質や不偏分散の不偏性などについて、実際にRを用いて乱数生成を行いながら確認する。
さらに、標本の大きさを変えたときの標本平均の変化について、演習を通じて理解を深める。

第11回 正規母集団に基づく統計的推測−点推定−
統計的推測の考え方と、点推定について取り扱う。
母集団と標本の関係を踏まえたうえで点推定のイメージを理解し、そのよしあしを決める性質について学ぶ。
演習では、データを与え、点推定を実施し、解釈を行う。

第12回 正規母集団に基づく統計的推測−区間推定−
区間推定について取り扱う。特に母平均に対する区間推定を取り扱う。
区間推定や信頼区間の考え方を理解する。
演習では、データを与え、区間推定を実施し、解釈を行う。

第13回 正規母集団に基づく統計的推測−平均の検定−
統計的仮説検定の考え方と、その具体例である平均の検定を取り扱う。
母集団と標本の関係を踏まえたうえで、統計的仮説検定の考え方を理解する。
演習では、データを与え、平均の検定を実際に行う。さらに、得られた結果の解釈について取り扱う。

第14回 正規母集団に基づく統計的推測−平均の差の検定−
代表的な2標本問題である平均の差について取り扱う。
2標本問題の考え方について理解することが目標である。
演習では、データについて仮定を置き、仮説検定を行う。

第15回 到達度評価

この授業では、半分以上の授業を対面で受講することが求められる。


担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
  • 講義は原則として上記の講義計画に沿って進めるが、進捗状況や受講生の理解度に応じて内容や進度を調整する。
  • 質問は授業時間前後に受け付ける。他の時間帯に質問がある場合は、下記に連絡してください。趙:yu.zhao@rs.tus.ac.jp

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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