![]() 教員名 : 浅井 英樹
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
言語と異文化1 (金2)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Languages and Different Cultures 1 (金2)
授業コード Class code
9960C08
科目番号 Course number
L2HSHUMn21
教員名
浅井 英樹
Instructor
ASAI Hideki
開講年度学期
2025年度前期
Year
2025年度
Semester
①First semester
曜日時限
金曜2限
Class hours
Friday 2nd Period
開講学科・専攻 Department
創域理工学部(一般教養科目)
A course of liberal arts, the Faculty of Science and Technology 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class
概要 Description
★ ゲーテの小説『若きウェルテルの悩み』を読む ★
ドイツの詩人ゲーテ(1749年〜1832年)の青年期の書簡体小説『若きウェルテルの悩み』(初版1774年)を精読する。世界文学の名作として知られた恋愛小説であるが、恋愛だけでなく、自然と人間の関係についての考察や、自由を求める主人公が直面する、個人と社会の相克など、さまざまな問題が重層的に描かれ、小説技法的にも、モデル小説の形式をとることによる虚構と現実の二重化、他の文学作品の効果的な引用など、多彩な工夫に満ちた作品である。授業は、小レポートやディスカッションなどを通して、参加者の意見を積極的に引き出しながらすすめてゆく。テキストは日本語訳を用い、ドイツ語の知識は前提としない。 4月10日追記:本授業は、履修希望者が非常に多いため(10日22時30分時点で96名の登録がありました)、4月11日の第1回の授業に参加し、授業中に行うアンケートを提出した人のなかから最大80名程度の履修許可者を抽選で決める措置をとります。2回目からの授業は、この履修許可者のみ受講できます(なお、履修が許可された場合、この授業への登録が確定され、変更できなくなりますので注意してください)。授業を成立させるためのやむを得ない措置ですので、ご理解いただけますよう、お願いいたします。 履修許可者は4月12日(土)中に、Letus上に発表しますので、アンケート用紙を提出した人は、必ず確認するようにしてください。 目的 Objectives
本学における「教養教育の目標」に定める、「1・専門分野の枠を超えて広い視野で多元的・複眼的に自然・人間・社会を俯瞰できる能力」、「2・多様な文化・言語を理解し協働するための国際性を身に付けるとともに、グローバル化した社会の中で、多様な価値観を持つ人材とコミュニケーションを取れる能力」を涵養するための科目です。
到達目標 Outcomes
・一つの文学作品をさまざまな角度から多面的に読み、深く理解する力を身につける。
・他者の意見を批判的に参考にしながら、自分の考えを的確に表現する力を身につける。 ・異文化、そして、われわれの思考に形を与える言語そのものについて考察を深める。 卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。 You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments). https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/ 履修上の注意 Course notes prerequisites
小レポート(すぐれたものは授業で紹介することもあります)をこまめに実施します。課題および授業中のディスカッションへの積極的な取り組みが求められます。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work/プレゼンテーション Presentation
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準備学習・復習 Preparation and review
なるべく早いうちに作品を通読しておくこと。授業で精読するよう指示された箇所は注意深く読み、出された課題には真剣に取り組むこと。各回の授業につき最低1時間程度は準備学習・復習の時間をとることが望ましい。
成績評価方法 Performance grading policy
「普段の授業への参加度(グループワークなどを含む)」(30%)および「毎回の課題に対する評価」(70%)を総合して判定します。
[フィードバックの方法] 毎回の課題における学生の質問やすぐれた意見はできる限り授業で紹介します。 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
『若きウェルテルの悩み』(竹山道雄訳、岩波文庫)
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
必要に応じて授業中に指示します。
授業計画 Class plan
1 イントロダクション ゲーテの生涯と時代背景
講義内容の説明。ゲーテの年譜を通じて、ゲーテとはいかなる人物だったか、また、ゲーテの生きた時代について考察する。冒頭の「編者のことば」を読む。 2 『ウェルテル』の成立史および構成 『ウェルテル』が書かれた時代背景と、小説の構成について考察する。最初の手紙「1771年5月4日の手紙」を読む。ゲーテ関連地図の作成。 3 ゲーテの自然観 5月10日〜22日までの手紙にみられる主人公の自然体験の描写から、ゲーテの自然観について考察する。齋藤孝『座右のゲーテ』の紹介。 4 『ウェルテル』の時代における身分社会について 5月26日〜30日の手紙を読む。坂井栄八郎『ゲーテとその時代』の紹介。 5 ロッテとの出会い 6月16日の手紙に見られる、有名なロッテとの出会いの場面を、それがいかなる演出のもとに描かれているかに注目しながら読む。映像資料「古典主義の都ワイマール」の視聴。 6 アルベルトが帰ってくるまで 6月19日〜7月26日までの手紙に見られる、恋する主人公の微妙な心情の軌跡を、フランスの批評家ロラン・バルトの『恋愛のディスクール・断章』を参照しながらたどる。ゲーテに影響を与えたクロップシュトックの詩「春の祝い」について。 7 アルベルトとの論争 7月30日〜8月12日までの手紙。ロッテの婚約者アルベルト登場。アルベルトとウェルテルの間で交わされる自殺論争を読む。漫画家の水木しげるとゲーテの深い関係について。 8 町を去るまでのウェルテル 8月15日〜9月10日までの手紙を読む。ロッテのもとを去る決心をするウェルテル。それとともに周りの「自然」の見え方も変容していく様子を考察する。小説のタイトル「悩み(Leiden)」の意味について。 9 職場でのウェルテル 10月20日〜翌年5月5日までの手紙を読む。なぜウェルテルは宮廷社会と衝突するに至ったのか考察する。シューベルト「菩提樹」について。 10 再びロッテのもとへ 5月9日〜9月15日までの手紙を読む。ロッテのもとに再び戻ってくるウェルテルの苦悩の日々を、ふたたびロラン・バルトの『恋愛のディスクール・断章』を参照しながら読む。 11 冬に花を探す男 10月10日〜12月6日までの手紙を読む。坂井栄八郎『ゲーテとその時代』より、当時の子供たちが常に死の危険に直面していたことを示す資料の紹介。 12 編者が語るウェルテル 「編者から読者へ」〜12月20日の手紙を読む。この小説における「編者」とは何者か。「編者」の存在により、いかなる効果が生み出されているかについて考察する。 13 オシアン朗読の場面 有名なオシアン朗読の場面を通して、他の文学作品の引用が生み出す劇的効果について考察する。 14 ウェルテルの最期 『ウェルテル』を物語の技法の点からとりあげた、哲学者坂部恵の著書『かたり』を参照しながら、ウェルテルの最期の場面を読む。 15 『ウェルテル』の影響史 トーマス・マンの小説『ヴァイマルのロッテ』などを通して、『ウェルテル』が後世に与えた影響と、この小説の現代的意味について考える。 担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
課題や成績評価方法等については適宜アナウンスしますので、LETUSの指示をよく読むようにしてください。
授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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