塑性力学

Mechanics of Plasticity

994543V

45BASTM311

荒井　正行

Masayuki Arai

2025年度前期

2025年度

①First semester

水曜1限

First Period, Wednesday.

工学部　機械工学科

Department of Mechanical Engineering, Faculty of Engineering

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

近年の工業技術の発展に伴って，機械設計や材料の選択において材料力学の知識のみならず弾性力学，塑性力学の知識が必須となっている．このような現状を受けて，工学部　機械工学科における材料・構造系科目として卒業までに材料力学基礎，材料力学応用，弾性力学，塑性力学，材料強度学を設置している．本講義はこのうち材料力学系科目の総仕上げとして塑性力学の基礎を習熟することを目的としている．本授業を通じて，１）塑性現象とは何か？，２）塑性変形を含めた構造設計法の概要，３）塑性加工法の基礎，を学ぶことになる．

塑性力学では，降伏応力を超えるような大きな変形を受けた機械・構造物が示す振る舞いを学習することを目的とする．本授業を受講することで，最新の機械設計，材料の開発，塑性加工法の基礎を理解することができる．本授業は，機械工学科　ディプロマポリシーに定める「最先端の科学技術に対応できる基礎学力及びエンジニアリング･センス」を実現するために設置されたものである．

本授業の到達目標は以下の通りである．
１）塑性という非線形な現象を理解できるようになる．
２）材料力学で取り扱ってきた棒，はりの問題が塑性力学ではどのように拡張されるのか理解できるようになる．
３）降伏条件（トレスカ，ミーゼス）に基づき降伏判定できるようになる．
４）組み合わせ応力を受ける複雑な問題が解けるようになる．
５）クリープ問題を理解できるようになる．

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

弾性力学の単位を取得していることが望ましい．本授業でも必要に応じて材料力学と弾性力学の復習をするが，事前の理解が是非とも求められる．

課題に対する作文　Essay

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本授業については特別な授業準備を必要としない．毎回しっかり授業に出席し，ノートを取ってほしい．

出席（20%）＋レポート（40％）＋到達度評価試験（40%）にて成績評価する．

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

Y

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教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

教科書は，荒井，”基礎から学ぶ弾塑性力学”，森北出版を用いる．レポートなどは本教科書から出題するため，受講者は全員購入しておくこと．

第１回　教科書　P1〜8
　　　　1−1）授業について，教科書の紹介，成績評価について
　　　　1−2）応力とひずみの定義
　　　　1−3）材料の弾塑性変形挙動
　　　　1−4）塑性の物理
　　　
第２回　教科書　P9〜15
　　　　2−1）構成式
　　　　2−2）棒の静定問題
　　　　2−3）棒の不静定問題

第３回　教科書　P16〜26
　　　　3−1）曲げを受けるはりの弾性変形
　　　　3−2）曲げを受けるはりの弾塑性変形
　　　　3−3）極限解析と極限設計
　　　　3−4）引張りと曲げを受けるはりの弾塑性変形

第４回　教科書　P27〜33
　　　　4−1）応力成分の定義
　　　　4−2）応力成分の座標変換式
　　　　4−3）主応力と最大せん断応力
　　　　4−4）応力の不変量

第５回　教科書 P. 35-38.
　　　　5−1）トレスカの降伏条件
　　　　5−2）ミーゼスの降伏条件

第６回　教科書 P. 39-45.
　　　　6−1）平面応力問題の降伏曲面
　　　　6−2）弾塑性変形と降伏曲面ー等方硬化則と移動硬化則ー

第７回　教科書 P. 46-53.
　　　　7−1）一般化されたフックの法則
　　　　7−2）線形問題と非線形問題
　　　　7−3）プラントル・ロイスの構成式

第８回　教科書 P. 53-57.
　　　　8−1）比例係数，相当応力，相当塑性ひずみ
　　　　8−2）ねじりモーメントを受ける薄肉円管の問題
　　　　8−3）引張荷重とねじりモーメントを受ける薄肉円管の問題


第９回　教科書 P. 58-65
　　　　9−1）引張荷重を受ける薄肉円管の増分問題

第１０回　教科書　P74〜80
　　　　10−1）内圧を受ける厚肉円筒問題
　　　　10−2）応用例

第１１回　教科書　P105〜107，P112〜113
　　　　11−1）クリープとは
　　　　11−2）クリープ変形と破壊のメカニズム
　　　　11ー3）クリープの構成式

第１２回　教科書　P110〜P112，P120〜124
　　　　12−1）応力緩和問題
　　　　12−2）損傷力学

第１３回　授業の総括（まとめ）
　　　　
第１４回　到達度評価試験

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