![]() 教員名 : 佐竹 彰治
|
科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
有機化学0
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Organic Chemistry (0)
授業コード Class code
992341R
科目番号 Course number
23CHORC203
教員名
佐竹 彰治
Instructor
Akiharu SATAKE
開講年度学期
2025年度前期
Year
2025年度
Semester
①First semester
曜日時限
木曜6限
Class hours
Thursday 6th Period
開講学科・専攻 Department
理学部第二部 化学科
Department of Chemistry, Faculty of Science Division Ⅱ 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class
概要 Description
本科目では、マクマリー有機化学の化学余話をきっかけにして有機分子の世界を概観する。
有機化学は有機化合物を基盤とする様々な科学技術(例えば医薬品、農薬、食品、生命化学、化成品、合成高分子化学、機能性材料化学など)を支える非常に重要な学問であり、将来この分野に進もうとする学生諸君にとっては必要不可欠である。 授業では基礎有機化学で履修した内容も適宜振り返りながら、またマクマリー有機化学でこれから学ぶ内容を概観しながら、身近な有機分子の利点・必要性とその利用に伴う問題点(リスクトレードオフ)について考える。トランス・サイエンス(科学と政治の間にある、科学に問うことはできるが科学では答えることのできない領域 )についても考える。科学リテラシーを磨く。 目的 Objectives
農薬・医薬・麻酔薬・樹脂・香料・ビタミン・ホルモン・生体内メッセージ分子・核酸・遺伝子など、有機分子は我々の体の中だけでなく、生活や社会に深く関わっている。これらの有機分子がどの様な構造をしているか、どのようにして働くか、どのようにして作られているかの概要を知ることは、これから有機化学および生化学等の専門科目を分子レベルで詳細に学ぶ際に非常に重要であり、専門科目を学習する原動力にもなる。本授業は、2年生以降の専門科目をこれから学ぶ者にも興味が持てるように、マクマリー有機化学の各章末に書かれている「化学余話」を題材に、身近な化学物質についての概要を学ぶこと、分子モデルソフトウエアを用いてそれらの構造を描画することを目的とする。また、有用な化学物質の過度な使用はそれに伴う弊害を招くこともある。使用の必要性とその利用方法について各自が考え、他者と意見交換することを目的とする。トランス・サイエンス の観点で他者と意見交換することを目的とする。
到達目標 Outcomes
本授業では、身近な有機物質について概観し、それらがどの様に我々の生活と関わっているかをLETUSのワークショップ機能やフォーラム機能を使ってクラスメートと議論する。今後、本学科において有機化学などの科目を学ぶ上で、その基盤となる化学の世界の広がりをイメージし、興味を持って専門科目を学ぶための意識を養うことを目標とする。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。 You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments). https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/ 履修上の注意 Course notes prerequisites
情報処理及び演習1、2の内容をしっかり学習していること。
基礎有機化学をしっかりと学んでいること。 アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/実習 Practical learning
-
準備学習・復習 Preparation and review
各自の(BYOD)PCで事前に仮想デスクトップ に接続し(仮想PC)、化学構造を描画するソフトウエアであるChemDrawとChem3D、Materials Studioが使えることを確認しておくこと
Materials Studioでは3ボタンマウスを使用する。本学の学生は、個人のWindows PCでChemDrawとChem3Dを利用することも可能である。(MacではChemDrawのみ利用可能)詳細は東京理科大学 ITサービスのご案内を参照. 準備学習 LETUSで具体的な授業内容や指示を行うので毎回必ず参照すること 本授業は、下記に示す「1.事前学習」「2.授業受講、授業内ワークショップ参加」「3.授業後の復習、なりきりワークショップ参加」の継続的な取り組みを必要とする。最終回ではレポートを作成し、期限内に提出する。 「1.事前学習」 事前学習すべき内容についてはあらかじめLETUSで公開する。この内容について授業前に学習してから授業に臨むこと。 「2.授業受講、授業内ワークショップ参加、授業内フォーラム参加」 事前学習した内容に関して、担当教員は短い講義や話題提供をした後に受講生に問いかけや課題を与える。受講生はワークショップに参加し、受講者と相互に意見交換を行う。 「3.授業後の復習、なりきりワークショップ参加」 受講生は授業後になりきりワークショップに参加し、期限内に課題に回答する。ワークショップ参加者は、他者の回答に対して評価を行わなければならない。課題回答と他者の評価の実施が採点対象となる 成績評価方法 Performance grading policy
授業内ワークショップ・授業内フォーラム 40%程度
なりきりワークショップ (毎授業後課題提出と他者の評価)40%程度 レポート課題(最終回) 20%程度 期末試験は実施しない 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
-
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
マクマリー有機化学 第9版 上中下巻
ウォーレン有機化学 第2版 上下巻 FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング (著), オーラ・ロスリング (著), アンナ・ロスリング・ロンランド (著), 上杉 周作 (翻訳), 関 美和 (翻訳) 、2019年1月発売、日経BP、ISBN: 978-4822289607 銃・病原菌・鉄、ジャレド・ダイアモンド著、倉骨彰 訳、草思社、 2000年10月発売 21 Lessons—21世紀の人類のための21の思考、ユヴァル・ノア・ハラリ 著、柴田 裕之 訳、河出書房新社、2019年11月発売 知の統合は可能か: パンデミックに突きつけられた問い、瀬名 秀明 (著), 渡辺 政隆 (著), 押谷 仁 (著), 小坂 健 (著) 、時事通信社 、2023年3月発売 光合成、日本光合成学会(編)、朝倉書店、2021年12月発売 相分離生物学の冒険〜分子の「あいだ」に生命は宿る、白木賢太郎 著、みすず書房 2023年2月発売 企業研究者たちの感動の瞬間 :モノづくりに賭ける夢と情熱、化学同人、有機合成化学協会 編 日本プロセス化学会 編、2017年03月発売冥王代生命学、 丸山 茂徳 (著), 戎崎 俊一 (著), 金井 昭夫 (著), 黒川 顕 (著)、朝倉書店 、2022年10月発売「生命、エネルギー、進化」、ニック・レーン (著), 斉藤 隆央 (翻訳)、みすず書房、2016年9月発売授業計画 Class plan
全ての授業を対面で受講することを求める
1 ガイダンス 有機化学とは何か?が説明できる。社会の様々な問題を挙げることができる。「トランス・サイエンス」「専門知と総合知」が説明できる。大学の理学部化学科で行う研究について考えることができる。 2 炭化⽔素・イオウ化合物・燃料について説明できる。⽯油化学⼯業について概観できる(石油は有用な炭素資源)。発電に関して各種燃料の利点と問題点の比較ができる(石油由来燃料、バイオ燃料、メタン、グリーン水素、原子力、再生可能エネルギー)。電気自動車、ハイブリッド自動車、エンジン自動車の比較(電気モーターvs内燃機関)。 3 ポリオレフィンの合成法について概観して説明できる。合成樹脂について概観できる。包装容器リサイクル法について考えることができる。バイオポリマー、植物由来原料、生分解性ポリマーなどについて説明できる。 4 光合成の初期過程に関わる光化学の導⼊について概観できる。再⽣可能エネルギーについて考えることができる。森林の役割について考えることができる。 5 ハロゲン化合物について学び概観できる ハロゲンは悪役か?メリットとデメリットについて説明できる。 6 前半の第1〜5回を振り返り、授業内フォーラムで議論することができる 7 複素環(ヘテロ環)の合成と農薬について概観して説明できる。 生物活性物質について説明できる。農薬の使⽤について考えることができる。 8 アミン、塩基性アミノ酸、アルカロイド、カイン系鎮痛剤、⿇薬、危険ドラッグについて学び概観できる。薬物乱⽤未然防⽌について考えることができる。 危険ドラッグと薬の違いについて説明できる。 9 キラル・有機合成・低分⼦医薬品について概観して説明できる。 サリドマイドについて説明できる。アゴニストとアンタゴニストについて説明できる。有機化学を基礎とする「基礎化学」と「創薬化学」の違いについて理解できる。 10 プロセス化学(製薬と農薬の製造)について説明できる。企業の立場と役割。ジェネリック医薬品について説明できる。 薬の作用機序を調べるための有機化学について理解できる。 11 タンパク質・プロテインデータバンク (PDB)、バイオ医薬品について概観して説明できる。 アンフィンセンのドグマについて説明できる。超分子化学について概要を理解できる。 12 脂質・テルペン・ステロイドについて概観して説明できる。スポーツ界のドーピングについて考えることができる。 経口避妊薬の構造と働きについて理解できる。 13 核酸・ゲノム編集について概観して説明できる。 セントラルドグマについて説明できる。オミクス解析の意味について説明できる。遺伝⼦編集について考えることができる。 セントラルドグマの前の世界(冥王代生命学)について考えることができる。 14 後半の第7〜13回を振り返り、授業内フォーラムで議論できる 15 授業で取り上げた内容の内から各自1つのテーマを選び、レポートを作成することができる。 担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
-
教育用ソフトウェア Educational software
Signals ChemDraw(旧ChemOffice Professional)/Discovery Studio, Materials Studio
-
備考 Remarks
(注意)
重要な連絡をLETUSを通じて行うので、毎週必ず確認すること。 オフィスアワー:火曜日、土曜日 14:00−16:00 授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
Y
授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
Y
|