特別講義4

Selected Topics in Physics 4

991CW04

12GRRES507

山本　貴博

Takahiro Yamamoto

2025年度後期

2025年度

②Second semester

集中講義

Intensive lecture (two or three days)

理学研究科　物理学専攻

Department of Physics, Graduate School of Science

1.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

講義：原子層物質の基礎物性
講師：小鍋哲（法政大学 ・生命科学部・環境応用化学科）
世話人：山本貴博（理学研究科 物理学専攻）

概要：
単層遷移金属ダイカルコゲナイド（transition metal dichalcogenide, TMD）は、遷移金属原子とカルコゲン原子がハニカム構造を形成する二次元原子層物質であり、その低エネルギー電子物性はディラック電子によって支配されます。TMDでは、電子の電荷やスピンに加えて、ブリルアンゾーン内の特定の波数（バレー）も電場・磁場・光などの外場によって制御可能であり、これに起因する多様な物性（バレー物性）が注目されています。
さらに、単層TMDを垂直方向に積層したファンデルワールスヘテロ構造では、単層TMDの特性に加え、積層によって新たな物性が発現します。特に、二層のファンデルワールスヘテロ構造ではモアレ超格子の影響が顕著に現れ、新しい量子物質として興味深い研究対象となっています。
本講義では、単層TMDおよびファンデルワールスヘテロ構造の電子物性、特に光物性とバレー物性について基礎から学びます。理解を深めるために、以下のトピックを取り上げます。
・物質の電子状態の表現（結晶の対称性と低エネルギー有効ハミルトニアン）
・ブロッホ状態に起因するトポロジカル効果（ベリー位相、ベリー曲率、異常速度）
・光学応答の基礎（摂動論）
・光励起多体状態（多体量子論の基礎）
これら物性物理の基本概念を学びながら、最先端の物質科学研究の成果に触れていきます。

原子層物質の基礎と最新の話題について学ぶ

原子層物質の基礎物性を理解する。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

集中講義形式で実施する。

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特に必要なし

レポートの内容により評価する。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

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教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

特に使用しない。

１.　イントロダクション
２.　単層TMD の結晶構造と電子状態
３.　電子状態のトポロジーの基礎
４.　半導体の光吸収
５.　励起子の基礎
６.　単層TMD の光物性とバレー物性
７.　TMDモアレ系の電子物性
８.　量子物質の熱放射

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以下の日程で、集中講義形式で実施する。
後日、日程を公開予定

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