![]() 教員名 : 山本 貴博
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
熱力学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Thermodynamics
授業コード Class code
991231W
科目番号 Course number
12PHTSM201
教員名
山本 貴博
Instructor
Takahiro Yamamoto
開講年度学期
2025年度後期
Year
2025年度
Semester
②Second semester
曜日時限
金曜3限
Class hours
Fri. 3th period
開講学科・専攻 Department
理学部第一部 物理学科
Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅰ 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class
概要 Description
熱力学は、身近でありふれた現象の中から経験的に共通性を見出し、全く当たり前ではない対象(例えばブラックホールなど)にまで適応可能な普遍性を見出した学問です。本講義では、温度と熱、理想気体の性質、熱力学第0-3法則、実在気体で現れる種々の現象、相転移の現象論などを学ぶことによって、熱力学の基礎概念を理解すると共に、具体的な熱力学量の計算手法について説明する。
目的 Objectives
熱力学の基本原理を理解し、微分と積分を基礎とする数式によって表現できることを学ぶ。熱力学の3つの法則を理想気体と実在気体に応用することによってそれらの熱現象の現れ方の違いを理解する。さらに、相転移の熱力学を学ぶことによって、自然に共通現象として現れる相転移の本質を理解することができるようになる。本授業は、本学科のカリキュラムポリシー2.「現代物理学の柱となる・・・」、およびディプロマポリシー2.「体系的に編成された学科の講義・・・」と3.「物理現象の奥にある普遍性と本質・・・」に該当する科目である。また、物理学科のルーブリックの評価軸1.「基礎学力」の項目に該当する科目である。
到達目標 Outcomes
1. 温度や熱といった日常的に当たり前のように使っている単語を深掘りすることで、熱現象の本質に迫る。
2. 力学や電磁気学とは一線を画して、熱力学は「状態変化の不可逆性(=時間の向き)」を記述することを理解する。 3. エネルギー変換の効率に限界(カルノー効率)が存在することを理解する。 4. 熱力学の中でのマクロな物理量が、どのようなミクロな状態と結びつくかを意識するようになり、3年次の「統計力学1, 2」を学ぶ準備を整える。 卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。 You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments). https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/ 履修上の注意 Course notes prerequisites
本講義に続けて統計力学1、統計力学2を履修することが望ましい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習として、LETUSで配布する講義スライドを中心に予習すること。復習では、講義で説明した内容を講義スライドやノートに記録した内容を中心に学習するとよい。さらに深く学びたい場合には、講義で紹介する参考書や自分にあった参考書を用いるのも良い。
成績評価方法 Performance grading policy
レポートの結果(20%)と到達度評価(80%)により総合評価する。
[フィードバックの方法] レポートの解説を行う。 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
・本講義のスタイルに比較的近い参考書
「熱力学」エンリコ・フェルミ(三省堂) ・本講義とはスタイルは異なるがおすすめの参考書 「熱力学」田崎晴明(培風館) 「熱力学の基礎」清水明(東京大学出版社) 「熱力学」岸根順一郎(裳華房) 授業計画 Class plan
1 イントロダクション:熱力学とは何かについて、その全体像を理解する。
2 熱力学第0法則:熱平衡状態と温度について理解する。 3 熱力学第1法則:熱と仕事と内部エネルギーの関係について理解する 4 比熱: 定積比熱と定圧比熱について理解し、理想気体の場合に応用する。 5 熱機関1: 理想気体を例に、カルノー機関の効率の計算ができ、その結論の意味を理解する。 6 熱機関2: 有限の仕事率を有する熱機関の効率(Curzon-Ahlbornの効率)について理解する。 7 熱力学第2法則:カルノーの定理、クラウジウスの定理とトムソンの定理など、様々な熱力学第2法則の表現について学び、それらが等価であることを理解する。 8 熱力学第2法則:クラウジウスの不等式、エントロピー増大の原理、熱力学第3法則について理解する。 9 前半(1回から8回)の演習 10 熱力学関数: ヘルムホルツの自由エネルギーとギブスの自由エネルギーについて学び、熱力学的状態の変化の方向は何によって決まっているかを理解する。 11 マクスウェルの関係式 12 輻射場の熱力学と宇宙の膨張 13 開放系の熱力学:化学ポテンシャルの概念を理解し、その応用ができるようになる。 14 後半(10回から13回)の演習 15 1回から14回までの授業の内容の到達度評価を行う。 担当教員の実務経験とそれを活かした教育内容 Work experience of the instructor
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
授業資料はLETUSに掲載する。
授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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