シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
表現文化基礎演習 【日本語表現法3】(木・6)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Introductory Seminar on Japanese Culture and Literature 【日本語表現法3】(木・6)
授業コード Class code
99K2308
科目番号 Course number
L1CAECMc22

教員名
小林 真美
Instructor
Masami Kobayashi

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
2024 First Semester
曜日時限
木曜6限
Class hours
Thursday 6th Period

開講学科・専攻 Department
理学部第二部(一般教養科目)

A course of liberal arts, the Faculty of Science Division Ⅱ
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
 「ことば」は意志を伝達するための手段であるばかりではない。人間は「ことば」という記号を用いて、自らを取り巻くこの世界を認識し思考する。極言すれば、「ことば」なくして「私」も世界も存在しえないのである。その意味で、「ことば」による表現、即ち文章を書くという行為は、「私」及び「世界」の存在を捉え直そうとする、果敢な挑戦であるとも言えよう。
 「日本語表現」関連科目では、その基礎及び応用を身に付けつつ、正確で、他者にもわかりやすい日本語表現技術の修得を行う。 
目的 Objectives
 「応用編」にあたる「表現文化基礎演習(日本語表現法3)」では、日本語学習のうち、「短歌(和歌)」創作を中心とした言語表現によるコミュニケーション能力の向上に重点を置く。
 日本独自の短詩形文学である短歌(和歌)には、日本語及び日本文化の一端を理解するための、多くのヒントが詰め込まれている。一三〇〇年以上の歴史を持つ短歌(和歌)は、大学生が、日本語による豊かな言語表現を獲得する上で、重要な指針を担っているといえる。他者の作品を読み、相互に鑑賞・批評する眼差しや、作歌に関する技術の修得を通して、他者を意識しつつ、物事を多角的な角度から捉えて考察し、それを伝える方法を身に付けるとともに、就職・進学いずれの進路においても不可欠である日本語表現能力及び生涯学習力を養成する。

 なお、本科目は、本学教養教育の編成方針に定める「自然・人間・社会を幅広く俯瞰できる能力」「論理的・批判的思考力」「コミュニケーション能力」「国際性」を涵養するための科目である。
到達目標 Outcomes
1.日本語による短詩形文学の表現方法を理解し、外国人にも説明できるようになる。
2.限られた時間内ないしは期間内に、自らの観察眼を、適切な言葉に置き換え、創作することができる。
3.言語によって表現する喜びや楽しさを、自ら体感するようになる。
4.他者による言語表現に関心を持ち、鑑賞・批評を述べることができる。
5.他者に常に分かりやすいプレゼンテーションを行うことに取り組めるようになる。
6.日本語表現能力の習熟によって、日常生活における、コミュニケーション能力の大切さを理解し、それを発揮することができる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites

 授業の主な実施形態は、「対面授業」である。


 履修者は、出欠及び提出物管理を厳密に行うことが望ましい。
 許可した場合を除き、対面授業実施時におけるパソコン等の使用、及び、スマートフォン等の電子機器による撮影は、禁止する。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/プレゼンテーション Presentation
 短歌創作、公募投稿

準備学習・復習 Preparation and review
授業時に出された課題に基づき、次回の授業に関する準備学習を進めるとともに、解答の誤った箇所や知り得た短歌・歌人等に関する復習も行うこと(各回2時間程度)。
 また、授業時に、公募に関する紹介を行うので、積極的に投稿すること。
 なお、日常的に、新聞・書籍等の活字を読むことや、テレビ・ラジオ等に登場する短歌・俳句を知ることによって、授業内容をより深く理解できると考える。それらを用いて、大学生らしい日本語表現能力を身につけて欲しい。
成績評価方法 Performance grading policy
「フォト短歌」創作における作品(30%)及び創作等の課題(30%)に、「毎回の受講姿勢(必要に応じて減点等を行う)・小テスト(原則、実施した授業時もしくは次回の授業時に解答・解説)」等の平常点(40%)を加味して評価する。
 なお、第2回目の授業より、第15回目の授業までの間に、欠席が5回以上の者や、最終課題の未提出者、授業態度に問題のある者(創作課題の提出作品の寡少、創作課題の剽窃、代返等の関与者も含む)については、採点の対象とせず、不可とする。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
 『固有名詞の短歌コレクション1000』、日本短歌総研(飯塚書店、2023、ISBN:9784752210511)
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
「国語辞典」(電子辞書も可。あまり簡便なものでなければどこの出版社発行のものでもよい。〈創作〉を行う回は多いので、なるべく毎回所持すること)

・『釈迢空全歌集』、折口信夫著、岡野弘彦編(KADOKAWA(角川ソフィア文庫)、2016)※重版未定
・『31文字のなかの科学』、松村由利子 (NTT出版、2009)※絶版
・『科学をうたう』、松村由利子(春秋社、2023)
・『月に吠えらんねえ』1〜11、清家雪子(講談社、2014〜2019)※重版未定
・『月に吠えたンねえ』1〜、清家雪子(講談社、2021〜)

 その他の書籍は、随時、指示する。

授業計画 Class plan
《項目及び内容》

1. 講義計画の説明
 [内容:講義計画の概要を示すとともに、短歌(和歌)に関する簡単なテスト問題を課す。]

2.短歌入門(1)
 [内容:短歌(和歌)の歴史や、作歌方法の基礎について学ぶ。]

3.短歌入門(2)
 [内容:応用となる作歌方法や歌会を理解するとともに、新聞や雑誌、テレビ番組等のマスメディアにおける、短歌(和歌)を取り巻く状況を知る。]

4.科学者の短歌(1)
 [内容:近現代の科学者によって、科学が、どのように短歌(和歌)に詠まれてきたのかを理解する。]

5.科学者の短歌(2)
 [内容:前週に引き続き、近現代の科学者による創作活動について学ぶ。また、自らが興味を抱く科学用語を取り上げ、作歌を行う。]

6.青春と短歌(1)
 [内容:近現代の歌人が、10代から20代にかけて詠んだ青春や恋愛等に関する歌を理解する。]

7.青春と短歌(2)
 [内容:前週に引き続き、近現代のさまざまな歌人による青年期の歌を知る。また、自らが青春らしさを示すと考える言葉を用いて、作歌を行う。]

8.教員の短歌
 [内容:各種学校において、教員として勤めている歌人の歌を詠みつつ、その作品世界の背景に見える社会問題等を理解する。]

9.御神籤と短歌
 [内容:御神籤と短歌(和歌)の関係について、伝統的観点等から理解を深める。また、自ら御神籤に載せるための作歌を行う。]

10.歌会
 [内容:各自の作品を中心とする歌会を開き、相互鑑賞・相互批評を行いつつ、言語表現の楽しさや困難さを実感する。]

11.フォト短歌(1)
 [内容:近年新しく生まれた表現活動の一つである「フォト短歌」の創作方法を理解する。また、第14週目に行う「フォト短歌」に関連し、口頭プレゼンテーションを行う場合の、話の組み立て方等に関する理解を深める。]

12.歌会始(1)
 [内容:毎年1月に、皇居にて開かれる「歌会始」の詳細について学び、その特質を考える。]

13.歌会始(2)
 [内容:来年度の「お題」について確認するとともに、各自の作品を清書し、実際に「歌会始」に詠進する。]

14.フォト短歌(2)
 [内容:口頭プレゼンテーションの留意点に注意しながら、各自が創作した「フォト短歌」を、発表し、提出する。]

15.学習内容の総括
 [内容:これまでの学習内容を振り返り、自らのコミュニケーション能力に関する不足点を補う。また、他の受講生のフォト短歌作品を鑑賞し、創作の感動を共有しつつ、自身の学習意欲・創作意欲をさらに高める。]

※以上の他、メディアへの投稿、「百人一首」等を行うこともある(但し、受講人数による)。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
高等学校教員(国語)、予備校・塾講師(国語)、家庭教師(国語)、書籍執筆・編集協力に関する勤務経験を活かし、日本語・日本文学を中心とする講義を行う。
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
授業計画は、あくまでも目安であり、諸事情により変更・圧縮がなされることがあり得る。

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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