シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
生命科学入門 (前・月5)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Introduction to Life Science (前・月5)
授業コード Class code
99K1101
科目番号 Course number
L1NATURa01

教員名
鞆 達也、北吉 萌、武村 政春
Instructor
Masaharu Takemura, Tatsuya Tomo, Moe Yokoshi-Kitayoshi

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
1st Semester 2024
曜日時限
月曜5限
Class hours
Monday 5th Period

開講学科・専攻 Department
理学部第一部(一般教養科目)、理学部第二部(一般教養科目)、経営学部(一般教養科目)

A course of liberal arts, the Faculty of Science Division Ⅰ
A course of liberal arts, the Faculty of Science Division Ⅱ
A course of liberal arts, the School of Management
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
⑤ [対面]ブレンド型授業/ [On-site] Blended format (must include 50%-or-more classes held on-site)

概要 Description
現代の生命科学は、ヒトゲノムの解読、遺伝子組換え作物、遺伝子診断、そして昨今話題の万能細胞や新型コロナウイルス対策などに見られるように、急速に発展している分野である。学生諸君も、新たな発見や解明がメディアのニュースなどで取り上げられているのを見聞きすることがあるだろう。人間が生物である以上、そのしくみの全体である生命科学を学ぶことは、自分自身について学ぶことを意味する。生命科学は生物学のみならず、医・農・工・薬など多くの応用的な科学技術に浸透しており、生物学を専門としない学生諸君にとっても重要な学問である。本科目「生命科学入門」では、随所に私たちヒトや以上のような最先端の話題を取り上げながら、広範な生命科学の基礎知識と、ウイルス、進化、分子生物学、光合成などいくつかの重要なトピックスに関する専門的知識を網羅できるようにするつもりである。

なお、当科目は本学教養教育の編成方針の定める、「自然・人間・社会を幅広く俯瞰できる能力、かつ論理的・批判的思考力」に関する科目である。
目的 Objectives
一般教養としての生命科学の基礎知識、ならびにいくつかの分野における専門的知識を身につける。
到達目標 Outcomes
生命科学とは何か、生物とはどのようなものか、進化はどう起こるのか、ウイルスとは何か、遺伝子はどのようにはたらくのか、万能細胞はどのようなものか、細胞のストレス応答とはどのようなものか、等の生命科学の基礎知識を、広く説明できるようになる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
この講義は、ブレンド型授業であり、半分以上を対面の形式にて行う。詳しくは、第1回「ガイダンス」もしくは各教員によるアナウンスを聞くこと。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
高校で生物を履修していなくても理解できるようにするが、授業前に1〜2時間程度、その回に扱われるであろう内容を、書籍等でよく勉強しておくこと。
成績評価方法 Performance grading policy
各教員によるレポートもしくは小テストで成績評価する。武村30点、北吉30点、鞆30点満点とし、最終的に100点満点に補正する。詳細は講義中にアナウンスする。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
池北雅彦ほか著『理工系の基礎 生命科学入門』(丸善出版)

授業計画 Class plan
第1回 (武村)(対面)ガイダンス・生命科学とは何か:本科目「生命科学入門」の内容と到達点、ならびに成績評価についてのガイダンスを行い、さらに「生命科学」とはどのような学問であるかについて概観し、その概要を修得できるようにする。
第2回 (武村)(対面)生物界の成り立ち:生物の世界はどのように成り立っているのか、生物多様性とはどのようなものなのかについて扱い、生物の分類、系統、そして人間の生物界における立ち位置について修得できるようにする。
第3回 (武村)(対面)ウイルスとは何か:現在では生物とは見なされないウイルスだが、最先端の研究から、ウイルスの新たな姿が見えてきた。新型コロナウイルスも含めたウイルスに関する基礎知識と、ウイルスの定義、そして生物とは何かに関する基礎的な問題の位置付けについて修得できるようにする。
第4回 (武村)(対面)巨大ウイルスとは?:昨今世界中から分離されている、これまでのウイルスとはやや異なる「巨大ウイルス」について、その生物学における重要性と意義について修得できるようにする。
第5回 (武村)(対面)巨大ウイルスと生物進化:細胞の中に「核」をもつ私たち真核生物を語る上で、「核」の起源の問題は重要であるが、現在においてもなお謎に包まれている。核の意義とその起源に関する最先端の巨大ウイルスに関する知見について修得できるようにする。
第6回 (北吉)(非同期オンライン)セントラルドグマに潜むRNAワールド:私たちの遺伝情報は、転写によってメッセンジャーRNAへと写し取られたのち、タンパク質へと翻訳されることで発現する。半世紀以上前に提唱されたこの”セントラルドグマ”と呼ばれる基本原理が、後に「タンパク質に翻訳されないRNA」が発見されたことで、この概念に多くの例外が存在していることを修得できるようにする。
第7回 (北吉)(非同期オンライン)iPS細胞と小さなRNAのはたらき:2006年に日本で誕生した人工多能性幹細胞であるiPS細胞は、再生医療を実現するために重要な役割を果たすと期待されている。iPS細胞の基礎知識や活用法を紹介し、iPS細胞研究における小さなRNA(マイクロRNA)の大きな役割について修得できるようにする。
第8回 (北吉)(非同期オンライン)遺伝子発現ON/OFFスイッチの存在:私たちが生きるためには適切な時に適切な場所で遺伝子のスイッチが入らなければならない。近年の解析から、遺伝子本体の変異よりもむしろスイッチ機能の破綻がガンなどの疾患と密接に関連していることが明らかになってきた。遺伝子制御スイッチの重要性について最新研究成果を踏まえて修得できるようにする。
第9回 (北吉)(非同期オンライン)遺伝子のふせん:適切な時に適切な場所で遺伝子のスイッチを入れるだけでは充分ではない。細胞は、どの遺伝子を活性化させ、どの遺伝子を静止させておくべきか記憶する必要がある。これらの目印となるヒストン修飾やDNAメチル化などの”エピジェネティック・マーク”について修得できるようにする。
第10回 (北吉)(非同期オンライン)生命科学の最前線:現在の生命科学でホットな研究分野を紹介して、最先端の科学技術について修得できるようにする。例えば、新型コロナウイルス感染症のワクチン開発において、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンという全く新しいワクチンが誕生した。今後の新しい創薬モダリティとして世界的に関心が高まっている“RNA医薬”について修得できるようにする。
第11回 (鞆)(対面)生命科学研究の多様性:生命科学と数学、情報学、物理学、科学、地学との関わり合いを取得できるようにする。
第12回 (鞆)(対面)生命科学と情報(バイオインフォマティクス):数学の言葉で生命科学についての理解を深めることができるようになる。
第13回 (鞆)(対面)微生物の多様性:生物の多様性を再度学習し、微生物の多様性に関する基本的知識を修得できるようにする。
第14回 (鞆)(対面)極限環境生物:酸性、アルカリ性、嫌気性、高温、低温などの環境で生育する生物の基礎的知識を修得できるようにする。
第15回 (鞆)(対面)光合成の多様性:光合成反応について扱い、光合成生物の多様性についての基礎的知識を修得できるようにする。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
国内研究機関の研究員(生物系)の勤務実績を活かし生命科学に関する講義を行う(鞆)。
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
N