ミクロ経済学１ （２組）

Microeconomics 1 （２組）

9987A21

87ECETE101

岸下　大樹

2024年度前期

火曜3限、火曜4限

経営学部　ビジネスエコノミクス学科

Department of Business Economics, School of Management

2.0単位

講義/演習

Lecture/Seminar

-

① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

ミクロ経済学は, 個人や個別企業の経済行動の分析を基にして, 資源を配分する制度としての市場のパフォーマンスを数理的に分析をする分野です．前期のミクロ経済学１ではミクロ経済学の最も基礎となる内容を扱います. すなわち, 一つの財の消費・生産に着目する部分均衡分析の枠組みの中で, 消費者および企業の行動, 市場均衡の性質，市場の失敗について学びます．

・基礎学力を強化した上で，「専門科目」との接続を図る（カリキュラム・ポリシーの6）．
・経営学研究に必要な基礎学力を修得する（ディプロマ・ポリシーの2）．

・ミクロ経済学がおしえる結果・考え方を正しく理解できるようになること．
・講義で解説された内容を自分のことばで語れるようになること．
・数理モデルを自分の手で扱えるようになること．

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

高校の数学IIB程度までの数学知識を前提とする．

-

-

準備学習：教科書を予習すること．（2時間）
復習：授業中に出てきた用語の定義を理解すること．また，授業中に行った計算は自分でもできるようにすること．（2時間）

期末の到達度評価試験（70%）及び演習（30%）に基づいて評価する．出席状況そのものは成績評価に加味しないが, ミクロ経済学は積み重ねの学問であるので, 講義に出席をせずに単位を取得することは容易ではない．
*演習の評価方法：毎回の演習で問題をする. その点数に基づいて評価を行う．
学生の申告により『ERE（Economics Record Examination）経済学検定試験：ミクロ・マクロ』の結果を到達度評価試験に加点できる。
詳細は『履修の手引』で確認しておくこと。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

N

-

教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

・小川光・家森信善（2016） 『 ミクロ経済学の基礎 』 中央経済社
・神取道宏（2014） 『 ミクロ経済学の力 』 日本評論社

0. イントロダクション （第1回）
　0.1 市場の仕組み
　　・なぜ資源配分は失敗するのか：誘因整合性と情報節約性
　　・市場の資源配分機能
　0.2 ミクロ経済学のものの見方
　　・方法論的個人主義　
　　・合理的選択アプローチ

1. 消費者の選択 (第2回ー第4回)
　1.1 消費量が離散の場合
　　・効用関数
　　・限界便益と支払意思額
　　・需要曲線
　1.2 消費量が連続の場合
　　・数学の準備
　　・効用最大化問題
　　・需要曲線
　1.3 二財の最適消費
　　・無差別曲線
　　・予算制約
　　・最適消費点：図による理解
　　・政策の分析
　　・補論：最適消費点の数学的な導出

2. 生産者の選択（第5回ー第6回）
　2.1 生産量が離散の場合　
　　・プライステイカーの仮定
　　・利潤関数
　　・限界費用と留保価格
　　・供給曲線
　　・応用：電力市場の限界費用曲線
　2.2 生産量が連続の場合
　　・利潤最大化問題
　　・供給曲線
　2.3 組織におけるインセンティブ問題
　　・時間給
　　・成果給
　　・チーム業績給
　　・相対業績評価
　　・業績評価と内発的動機付け

3. 市場均衡（第7回—第10回）
　3.1 市場均衡
　　・完全競争市場
　　・市場均衡
　　・市場均衡は実現するのか：スミスの実験
　　・均衡分析の例
　　・完全競争市場はどの程度現実を捉えているか
　3.2 市場均衡の評価
　　・消費者余剰
　　・生産者余剰
　　・総余剰最大化と市場均衡
　　・価格規制の効果
　　・なぜ総余剰の最大化か
　3.3 余剰分析
　　・コンサートチケット
　　・関税

4. 市場の失敗（第11回ー第13回）
　4.1 独占
　　・独占による死荷重
　　・応用
　　・補論：需要の価格弾力性と独占価格
　4.2 情報の非対称性
　　・情報の非対称性とは何か
　　・統計的差別
　　・レモン市場
　4.3 外部性と公共財
　　・負の外部性のモデル
　　・公共財

5. まとめ（第14回）
5.1 市場を超えて：マーケットデザイン
　　・安定マッチング
　　・DAアルゴリズム
　5.2 まとめ

6. 到達度評価（第15回）

-

-

-

・LETUSを用いて講義資料の配布やそのほか情報の掲示を行うので, LETUSを頻繁に確認すること.
・上記の授業計画は進捗状況や受講生の理解度に応じて内容や進度を適宜調整することがある．
・再試験の受験資格については別途，「履修の手引き」を確認すること．

-

-