有機化学・基礎 （旧：有機化学２）

Basic Organic Chemistry （旧：有機化学２）

9983343

83CHORC202

吉田　優

Suguru Yoshida

2024年度前期

2024 First Semester

火曜1限

先進工学部　生命システム工学科

Department of Biological Science and Technology, Faculty of Advanced Engineering

1.0単位

講義

Lecture

-

① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

生命現象の理解や制御の基盤となる有機化学を学習する。特に、基礎分子化学（旧 有機化学1）で学習した基礎について、さらに掘り下げ、各官能基の反応性などの基礎知識を修得する。

生命現象のメカニズムを分子レベルで議論する際に必要な言葉に慣れ、使いこなせるようにすることを目的とする｡特に、電子の流れを矢印を使って表す手法を修得し、それを用いて有機化合物の反応を説明するとともに、構造や元素の違いが分子の性質にどのように影響するのかを理解する。

この目的を実践する過程で、本学科のディプロマポリシーに掲げる多面的な視点を養い、問題発見能力や問題解決能力を習得する。特に、以下の事項について習熟すること。
1. オクテット則を理解し、有機化合物の構造式を正しく記載できる。
2. 酸・塩基について、プロトン化・脱プロトン化の反応機構を正しく記述でき、分子の酸性・塩基性について、強さ・弱さを構造式から予測・説明できる。
3. 有機化合物の立体化学において、安定性な配座や置換基の影響などについて説明できる。
4. 求核置換反応・脱離反応・求電子付加反応について、それぞれ代表的な例を挙げて説明できる。また、これらの反応における、酸や塩基による影響について説明できる。
5. 非局在化したπ電子系をもった分子における反応について、代表的な例を挙げて説明できる。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

基礎分子化学（旧 有機化学1）の修得

小テストの実施　Quiz type test

-

講義資料を事前によく読み、予習問題等を解いておくこと。読んでみて分からない点については、ボルハルト・ショアー 現代有機化学等の参考書を読み、分からない点を明確にしてから、講義にのぞんでください。
また、小テストについて、よく復習してください。小テストを解いてみて理解が十分でなかった点について、毎回参考書等も参照しながら復習し、基礎を修得しください。
復習用の教材として演習問題もLETUSに掲載しますので、ご利用ください。演習問題の解答・解説については、翌週に掲載します。不明な点については、気軽に質問してください。

定期試験に、小テストの主題に関する問題を8０点分出題する。残り2０点分は授業内容・演習問題等より出題する。６０点以上を合格とするが、６０点に満たない場合、小テストの得点を２０点満点として加算し、６０点を超えた場合６０点での合格とする。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

N

-

教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

ボルハルト・ショアー 現代有機化学 上・下 （化学同人）
『有機化学』ワークブック 巻矢印をつかって反応機構が書ける!（丸善出版）
『有機反応機構』ワークブック-巻矢印で有機反応を学ぶ!（丸善出版）
有機スペクトル解析（裳華房）
図書館にある他の有機化学の教科書でも構いません。授業内容を予習・復習すること。

1. 有機分子の構造と結合
　　身の回りの有機化合物／構造式の書き方／ルイス構造式

2. 有機分子の構造と性質［アルカン・シクロアルカン］
　　分子の形／酸性度／立体配座／環ひずみ

3. 求核置換反応［ハロゲン化アルキル ］
　　求核置換反応（S_N2,S_N1）

4. 脱離反応［ハロゲン化アルキル ］
　　脱離反応（E1,E2）

5. プロトン化・脱プロトン化を経る反応［アルコール・エーテル］
　　求核置換反応／脱離反応／ Williamsonのエーテル合成
　　
6. 求電子付加反応／アルキンの脱プロトン化を経る反応［アルケン・アルキン］
　　求電子付加反応／エポキシ化反応／オゾン分解／アルキニルアニオンを経る反応

7. 共役した位置での反応［非局在化したπ電子系］
　　アリル位の反応性／共役ジエン

8. 試験と総括

-

-

-

所定の期間在学し、「自然・人間・社会とこれらの調和的発展のための科学と技術の創造」という教育理念と、「豊かな人間性・創造力と国際性を兼ね備え、多面的かつ新しい視点を持って科学技術の発展に貢献できる人材 の育成」という教育目標に沿って編成された授業科目を履修して、所定の単位を修得した学生に対して修了を 認定し、学士(工学)の学位を授与する。

-

-