都市の計画と設計

Urban Planning and Designing

9976412

76CEPLG303

寺部　慎太郎

Shintaro TERABE

2024年度前期

2024, First semester

水曜1限

Wednesday, 1st period

創域理工学部　社会基盤工学科

Department of Civil Engineering, Faculty of Science and Technology

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

都市は，土木工学という分野の中で最も人間の生活に密着した空間である．都市が健全に成長するための工夫がこれまでにも多く行われてきた．法律も都市計画法やその関連法が整備され，将来の都市をあるべき姿に導く規制や誘導手段として機能してきた．本講義では，こうした都市計画の歴史をふりかえるとともに，実際どのような都市設計がなされてきたかの具体的な事例を挙げ，都市の計画や設計が果たしてきた社会的な役割を講じる．

本講義の第一の目的は，産業革命以降の日欧の代表的な都市を例に挙げ，都市への人口集中の弊害に対処するために生まれた都市計画の概念とその必要性を明示することである．第二の目的は，快適な都市生活を可能にするための都市計画法を始めとする法整備の目的とその機能を整理することである．第三の目的は，都市活動を支えている道路や鉄道の交通網が果たす血管としての役割とその計画手法を習得することである．さらに第四の目的として，都市の計量分析を通じて都市計画に携わる技術者が具備すべき条件を提示することである．

1．ロンドンとパリについて産業革命以後の都市近代化への変遷が総括でき，都市計画の内容が説明できる．
2．明治以降の東京の震災や戦災の復興計画策定を含めた都市計画の歴史的変遷が総括でき，現在に至る経緯が説明できる．
3．都市計画事業や都市再生事業の実例が紹介でき，都市計画法や都市計画用語と関連付けながら都市計画の今日的課題が説明できる．
4．都市交通調査の内容を理解し，都市交通計画策定のための手法や，歩行者中心の街路計画策定のための手法が説明できる．

※社会基盤工学科が定める学習・教育到達目標との関連
上記 [到達目標] は，下記の学習・教育到達目標に基づいている．
主として関連する学習・教育到達目標
目標(B) 土木工学のすべての主要専門分野(構造・材料，地盤，水理，環境・情報，計画)の基礎知識を習得するとともに，応用できるようになる．

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

特になし

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LETUSに示された内容について学習すること．
LETUSに指示がない場合は，下記の通り．
準備学習（各回1時間程度）：授業内容に示されている用語の意味を調べておくこと．また次回までの宿題として講義中に課題が示された場合は，それをやってくること．
復習（各回3時間程度）：授業外実習として講義で示した例題や演習問題に取り組むこと．

中間試験40%+期末試験60%（講義内容の理解度を確認するもの）
［フィードバックの方法］
試験終了後に解答例を示し，採点後の答案はLETUSで確認できる．

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

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教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

授業で用いるメモをLETUSで配布します．
日笠端・日端康雄著「都市計画　第3版」，共立出版，1993年．
都市計画教育研究会編「都市計画教科書　第3版」，彰国社，2001年．
森田哲夫・森本章倫編著「図説わかる都市計画」，学芸出版社，2021年．

1．都市の計画と設計，その概要：近代都市が抱えてきた都市問題の歴史的な変遷と都市の成長や衰退に対する都市計画の役割や意義が説明できる．

2．ロンドンの都市計画：産業革命後に始まるロンドンの都市計画の歴史的変遷について説明できる．

3．パリの都市計画：パリ改造を構成した4つの柱とパリの都市計画自体の歴史的変遷について説明できる．

4．東京の都市計画(1)：江戸から明治期に首都としての顔を持つ東京の都市計画の歴史的変遷について説明できる．

5．東京の都市計画(2)：関東大震災後の震災復興事業，太平洋戦争後の戦災復興事業に見る東京の都市計画について説明できる．

6．東京の都市計画(3)：1964年の東京五輪事業，その後の都市開発事業から見た東京の都市計画事業の実際とその反省について説明できる．

7．都市の再生 ：成熟した世界各都市の都心部の老朽化及びそれに伴う環境悪化に対する活性化事業について説明できる．

8．理解度の確認(1)：試験終了後は授業を行う．
　都市計画法(1)：都市計画法の目的と意義(規制と誘導の組合せ)，用途区域指定や線引きなどの土地利用計画及びこれと連動する都市計画事業の実際について説明できる．

9．都市計画法(2)：都市計画事業としての区画整理事業の意義と，減歩，換地などの手法によるその事業の実際の進め方について説明できる．

10．都市計画法(3)：都市再開発事業の必要性と困難性，および容積率の緩和，容積移転などの誘導策の意義，さらに近年の都市再生事業への進展について説明できる．

11．都市交通調査：都市交通の実態を知るための，PT（パーソントリップ）調査，センサス調査などの意義と調査内容について説明できる．

12．都市交通計画(1)： 徒歩交通に焦点をあてた街路計画や歩行者交通に対する計画などの考え方，つまりバリアフリー法に見る交通弱者に対する交通計画の実際と内容について説明できる．

13．都市交通計画(2)：四段階推計法など自動車交通量需要推計手法とＱＶ曲線などの専門用語について説明できる．

14．都市交通計画(3)：都市鉄道における新線計画の歴史的な変遷と，最近の需要分析手法や事業計画の評価方法について説明できる．

15．理解度の確認(2)：試験終了後は授業を行う．

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最新の講義日程はLETUSを参照して下さい．

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