シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
電子機能材料
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Electronics Functional Materials
授業コード Class code
9973265
科目番号 Course number
73ELMAE301

教員名
永田 肇
Instructor
Hajime Nagata

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
2024/the First Semester
曜日時限
木曜4限
Class hours
Thursday, 4th class hour

開講学科・専攻 Department
創域理工学部 電気電子情報工学科

Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
【概要】
電子機能材料としての「誘電体」,「強誘電体」,「圧電体」,「焦電体」,「半導体セラミックス(NTC・PTCサーミスタなど)」,「電気光学材料」,「液晶」,「磁性体」等について,その原理および諸特性を理解するとともに,それらの材料,測定法・評価法およびエレクトロニクスへの応用等についても知識を深め,将来,それらの材料を利用する場合の基礎知識を得ることを目的とする。
目的 Objectives
【目的】
「誘電体」,「強誘電体」,「圧電体」,「焦電体」,「半導体セラミックス(NTC・PTCサーミスタなど)」,「電気光学材料」,「液晶」,「磁性体」などの電子機能材料がエレクトロニクス分野・メカトロニクス分野でどのように利用されているのかを理解できるようになることを目的とする。この目的を達成すると、将来、電気・電子・情報系学科を卒業した技術者として、関連する問題点を調査・理解する基礎的な能力が身につく。
本科目は当学科のディプロマポリシーに定める第2項「電気工学、電子工学、情報通信工学の学問分野に共通した基礎学力と、その上に立つ各分野の専門知識」に該当する科目である。
到達目標 Outcomes
【到達目標】
本科目「電子機能材料」を取得した学生は以下の学習・教育目標を達成できる。
(1)電子機能材料としての「誘電体」,「強誘電体」,「圧電体」,「焦電体」,「半導体セラミックス(NTC・PTCサーミスタなど)」,「電気光学材料」,「液晶」,「磁性体」等について,その原理および諸特性を理解することができる。
(2)それらの材料について、歴代の材料から最近の材料までを系統的に理解できるようになる。
(3)それぞれの材料を性能評価する場合の測定法および評価法について理解できることも達成目標とする。
(4)エレクトロニクス・メカトロニクスの分野への応用等についても知識を深め,将来,それらの材料を利用する立場になったとき、ここで修得した基礎知識がその分野に役立つこと。
(5)さらに、本科目修得で得られた知識の応用として、将来、未知の材料に遭遇したとき、問題を発掘し、解決する能力を身につけることが出来る。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test
-

準備学習・復習 Preparation and review
(準備学習)各回の授業前に2時間程度、指定した参考書の授業内容に関連した部分を読んでおくこと。
(復習)各回の講義内容を2時間程度復習し、各回の講義で説明した内容について理解の定着を図ること。
成績評価方法 Performance grading policy
レポートまたは小テストなどの平常点(30%)、および到達度評価試験(70%)にて評価し、100点満点中60点以上を合格とする。なお、各回の授業時間中に、講義内容に関連した確認小テスト(またはレポート)を実施する。(ただし、講義の進捗状況に合わせて実施しないことがある)
[フィードバックの⽅法] 確認小テストまたはレポートの解答例について解説する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
・LETUS掲載の資料。
・その他参考書
(1) 柳田博明,永井正幸 編著「セラミックスの科学(第2版)」(技報堂出版,1993)
(2) 川端昭 著:「電子材料・部品と計測」(コロナ社,1988)
(3) 山本 博孝(監修):エレクトロニクスシリーズ
  「セラミック電子部品・材料の技術開発」((株)シーエムシー出版、2000年8月)
(4) 塩嵜 忠(監修):エレクトロニクス材料・技術シリーズ
  「強誘電体材料の開発と応用」((株)シーエムシー出版、2001年12月)
(5) 中村 僖良(監修):「圧電材料の高性能化と先端応用技術」
  (サイエンス&テクノロジー(株)、2007年11月)
(6) 塩嵜 忠(監修):CMCテクニカルライブラリー 293
  「強誘電体材料の応用技術」((株)シーエムシー出版、普及版2008年8月)
(7) 松本光治著:「センサが一番わかる」((株)技術評論社、2012年5月)
  (8) 湯本雅恵(監修):「基本からわかる電気電子材料」(オーム社、2015年)
など

授業計画 Class plan
1 序論、電子機能性とその応用
電子機能性の概要を説明し、それを理解するとともに、それらの応用について理解する。

2 CPUの電荷を補填するための電子機能材料
IC中に含まれているデカップリングコンデンサは、CPUの電圧変動に対応し電荷を供給する役割を果たしている。デカップリングコンデンサに用いられている誘電体および誘電現象について説明し、その材料について理解する。

3 不揮発性メモリ(FeRAM)に使われる電子機能材料
不揮発性メモリの1つであるFeRAMには強誘電体材料が用いられている。強誘電特性や強誘電体材料について理解し、FeRAMへの適用方法などについて理解する。

4 機械的エネルギーと電気的エネルギーを相互変換する電子機能材料
機械的エネルギーと電気的エネルギーを相互変換する効果を圧電効果という。圧電効果の基礎的事項(圧電効果と電歪との関係、圧電基本方程式とその物理的解釈、電気機械結合係数kとその物理的意味)を詳説し、それら相互関係や圧電材料を含めて理解する。
         
5  超音波を発生するための電子機能材料
圧電素子は、超音波発生をはじめとして、エレクトロニクス分野やメカトロニクス分野に数多く応用されている。超音波をはじめとした様々な圧電素子応用例に対して、求められる性能を理解し、それらの要求性能に対して用いられている圧電材料を理解する。

6 微小温度変化を知るための電子機能材料
自動ドアや赤外線人感センサなどに用いられている焦電センサーは、焦電材料が用いられている。ここでは、焦電効果について測定法とともに述べるので、それらの応用上重要な性能評価指数と材料との関連を理解する。

7 光を変調・偏向するための電子機能材料
オプトエレクトロニクスと電気光学効果との関連、屈折率楕円体、一次および二次電気光学効果とその応用に関する理解を深める。

8 各種ディスプレイを構成するための電子機能材料
液晶の基礎的事項(各種液晶材料、液晶表示の原理、表示方法および液晶ディスプレイ)や有機ELなどの電子機能材料を理解する。

9 熱エネルギーを電気エネルギーに変換する電子機能材料
熱電変換素子について理解し、熱電対や熱電発電モジュールなどに用いられている機能性材料について理解する。

10 高感度に温度をセンシングするための電子機能材料
NTC、PTCサーミスタの原理、材料、製法及び主な応用、ZnOを中心としたバリスタの原理(発現機構)とその応用例について述べ、実用化の現状とこれらの必要性を理解する。

11 非接触温度センサを構成する電子機能材料
非接触温度センサの動作原理を理解し、そのモジュールを構成する電子機能材料の動作・特徴などを理解する。
 
12 力をセンシングするための電子機能材料
圧力や加速度、ひずみや変位といった力にまつわる物理量を電気量に変換するセンサに用いられている各種セラミックスセンサ・半導体センサの原理・材料およびその応用例について理解する。
  
13 湿度やガス濃度を知るための電子機能材料
安心・安全な社会のための様々なセンサに用いられている各種セラミックスセンサ・半導体センサの原理・材料およびその応用例について理解する。

14 コイル・トランス・モータを構成する電子機能材料
磁性体の種類、磁性体の性質、ソフトフェライトとハードフェライト、フェライトの製法、磁性体の応用(コイル・トランス・モータ)、さらには、最近話題のTMR素子を用いたHDD用ヘッドなどについて理解する。
     
15 到達度評価
当該授業における達成度を到達度評価試験により確認する。
その後、授業として当該授業科目の内容を総括する。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
Y
授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
N