無機化学１

Inorganic Chemistry 1

9972206

72CHIAC201

藤本　憲次郎

Kenjiro FUJIMOTO

2024年度前期

2024 First Semester

金曜1限

Friday 1st, Period

創域理工学部　先端化学科

Department of Pure and Applied Chemistry, Faculty of Science and Technology

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

本学科で定めるポリシー「化学分野の基礎学力と、その上に立つ専門知識」を習得し、それをもとに「自ら課題を発見し、解決する能力」、「論理的・批判的に思考し、積極的に取り組むことのできる判断力・行動力」、「他者とコミュニケーションをとり、国際的な視野を持って活躍できる能力」ならびに「専門分野に応じたキャリアを形成し、自己を管理する能力」を養うための授業である。

材料化学の基礎として，各種無機固体の結晶（対称性・周期性・結晶系・ブラベ格子・点群）について理解を深める。次いで、化学結合として，イオン結合，共有結合，ファン・デル・ワールス結合などについて習得することを目的とする。これらを理解することで、無機化学の基礎理論を確実に身につけ、論理的思考力を養えられるようにする。

材料化学の基礎として，各種無機固体の結晶構造の基礎。各種構造について説明できる。さらに、化学結合として，イオン結合，共有結合，ファン・デル・ワールス結合などについて固体を中心に比較しながら説明できる。これらを通じて、無機化学の基礎となる原理、用語を説明できる。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

当該科目は2年次の「無機化学２」、3年次の「応用物理化学Ⅰ」、「無機合成化学」、「無機材料化学」「機器分析２」および「無機化学実験」に繋がる科目である。また、「化学１−Ａ及び演習」および「化学１−Ｂ及び演習」の内容を十分に復習しておくこと。

課題に対する作文　Essay／小テストの実施　Quiz type test

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準備学習と復習に要する時間は、それぞれ約2時間、合計4時間を想定する。参考書等を活用し、授業で解説した重要事項を説明できるようになること。具体的な事項については、授業の中で指示する。

課題などの平常点（15％）および到達度評価試験（85％）により評価する。
［フィードバックの方法］
・授業中に課した演習あるいは課題については、当日もしくは次回の授業内にて講評する。

なお、当該科目の評価（S,A,B,CおよびD）は講義への出席状況（原則としてすべての講義に出席すること）が単位認定の前提として重視される。
無断⽋席が⼀定数以上の場合は、評価不能（−）となる場合があるので注意するこ と。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

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教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

特に指定しない。シラバスの内容に応じて、各自が理解しやすい書籍を探すこと。

1 序論
内容：無機化学とは、どのような分野か理解する。また、講義で触れる結晶構造、化学結合の概念を理解する。

2 結晶構造 　　
　内容：無機固体化合物の結晶構造の概念を理解する（その１）
　結晶の周期性や対称性についてイメージできるようにする。
　２次元格子の結晶学的表記についても理解する。

3 結晶構造 　　
　内容：無機固体化合物の結晶構造の概念を理解する（その２）
　結晶の周期性や対称性についてイメージできるようにする。（継続）
　３次元格子の結晶学的表記に始まり、ブラベ格子の定義（前半）について理解する。

4 結晶構造 　　
　内容：無機固体化合物の結晶構造の概念を理解する（その３）
　結晶の周期性や対称性についてイメージできるようにする。（継続）
　ブラベ格子の定義（後半）について理解する。

5 結晶構造 　　
　内容：無機固体化合物の結晶構造の概念を理解する（その４）
　結晶の周期性や対称性についてイメージできるようにする。（継続）
　点群の概念（前半）について理解する。

6 結晶構造 　　
　内容：無機固体化合物の結晶構造の概念を理解する（その５）
　結晶の周期性や対称性についてイメージできるようにする。（継続）
　点群の概念（後半）について理解する。

7 結晶構造
　内容：イオン性固体の特徴的構造の概念を理解する。
　岩塩型構造、セン亜鉛型構造について理解し、陽イオンの配位数、半径比則を習得する。

8 結晶構造
　内容：各種結晶構造を理解する
　ダイヤモンド型構造、ウルツ型構造、ヒ化ニッケル型構造、ホタル石型構造、逆ホタル石型構造、ルチル型構造、コランダム型構造、ペロブスカイト型構造、スピネル型構造などさらに、陽イオンの配位数、組成式についても　習得する。

9 結晶構造
　内容：ケイ酸塩型構造、分子性結晶を理解する。

10 化学結合・イオン結合
　内容：イオン結合の概念を理解する。
　イオン半径と結晶構造について理解する。

11 イオン結合
　内容：格子エンタルピー、マーデルング定数、ボルン・ハーバーサイクルについて理解する。
     共有結合
　内容：ルイス構造、原子価結合理論を理解する。

12 共有結合
　内容：分子軌道理論、電気陰性度を理解する。
     金属結合
    内容：バンド理論を理解する。

13 ファン・デル・ワールス結合，水素結合
　内容：誘起された双極子の相互作用、水素結合を理解する。
     配位結合
　内容：配位化合物、原子価結合理論，結晶場理論を理解する。

14 1~13の総括
　内容：演習問題を解くことで授業内容の理解を深める。

15 到達度評価
　当該授業における達成度を到達度評価試験により確認する。
　その後、授業として当該授業科目の内容の総括を行う。

国立研究所（現在の国立研究開発法人）における研究員（無機化学・材料化学）の実務経験を活かし、無機化学に関する講義を行う。

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