シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
数値計算
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Numerical Calculations
授業コード Class code
994623K
科目番号 Course number
46CSCOS302

教員名
松尾 裕一、立川 智章
Instructor
TATSUKAWA Tomoaki, MATSUO Yuichi

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
2024 1st Semester
曜日時限
水曜4限
Class hours
Wednesday 4th Period

開講学科・専攻 Department
工学部 情報工学科

Department of Information and Computer Technology, Faculty of Engineering
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
現在、計算機の進歩とともにその利用範囲は大きく広がり、すべての分野で必要不可欠な役割を果たしています。ハードウェアだけでなくソフトウェアの進歩も目覚ましく、中身を知らなくてもライブラリやツールを組み合わせて使うことで高度な計算を行うことができるようになってきています。数値計算は科学技術にとって非常に重要であるため、代表的な計算法に対するソフトウェアやライブラリは数多くあり、汎用ソフトウェアの形で提供されていることも多々あります。加えて、今後は生成AIを使うことでさらに高度なことが容易にできるようになっていくでしょう。こういったツールは、使い方を覚えてさえいれば不便は感じないかもしれません。しかし、生成AIも間違うことがあるようにツールを適当に使ってしまうと様々な問題が生じることがあります。こういったことを防ぐためには、背後にある計算法の原理を知っておくことが非常に重要となります。

この講義では,計算機が実際にどのような計算法を用いて数値計算を行っているかの基礎を修得します。実応用には,数値解析手法を単に数学的に捉えるだけではなく,現象をイメージしながら適切な手法を選択する必要がありますが、ここでは共通の基盤となる数値シミュレーション手法の仕組みを理解することを目指します。



目的 Objectives
コンピュータによる数値計算手法の基礎的な知識を習得することを目的とします.その応用例において物理的な数値シミュレーションなども知ることで,物理現象の数値シミュレーションの基本的な性質,その利点,欠点,課題なども学ぶことを目指します.同時に,これまでの講義などで学んできた固有値や固有ベクトル,行列演算といった数学的な知識が実際の理工学応用分野でどう利用されているのかを知ることも目的の1つです.
スーパーコンピュータなど先端的なハードウェアの作りやそこでのプログラミングの工夫など,産業界におけるシミュレーションが必要とする計算機資源やシステムなどを考える際に必要となる知識の習得にもつながります.

到達目標 Outcomes
数値解析手法の基礎についての正確な理解が第一の到達目標です.そして,それらの工学応用の実際を知ることで,産業や学術分野における数値シミュレーション利用の利点,欠点などの知識を得ることを目標とします.上述のように,数値解析法を学ぶ過程で数式に対する固有値,固有ベクトル,固有ベクトル分解などを行うことで,数学的知識の実利用をあわせて学びます.これらを通じて論理的な思考力や創造力を養うこともあわせて修得することで,到達目標の達成となります.

卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
授業内での課題やレポートを通じて簡単な数値計算を体験してもらいます.原則,PCを所持しており,授業の際に持ち込むことを前提とします.

C,C++,Pythonなどどれでもよいですが,計算機言語の関する最低限の知識は必要です.実際に,授業内ではPythonを利用した簡単な数値シミュレーションプログラムを利用します.シミュレーションプログラムは提供しますので,高度なプログラミング技術や知識は必要ありませんが,プログラムコードを見て内容が理解できる程度の基礎知識は必要です.

アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
-
-

準備学習・復習 Preparation and review
特段の準備学習は不要です.最初の回を除き,講義前に講義資料をLETUSもしくはBOX上に置きます.PC等にダウンロードして講義時に参照できるようにしてください.

成績評価方法 Performance grading policy
授業内での課題の提出,期中に実施するレポートにより評価します.

学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
-
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
計算プログラム例も含めて授業で利用する資料はすべてBOXにアップしますので,受講に向けて購入の必要はありません.

一般的な数値計算の参考書
- 水島二郎, 柳瀬眞一郎,「理工学のための数値計算法」(数理工学社)

流体の数値シミュレーションについて理解を深めたい人は以下を参照してください
- 藤井孝藏, 立川智章, 「Pythonで学ぶ数値流体力学」(オーム社)
- 藤井孝藏, 「流体力学の数値計算法」(東大出版会)


授業計画 Class plan
昨年までは藤井先生がご担当されていましたが、今年度から立川が担当しますので、内容が大幅に変わっていますので注意してください。

授業計画は以下となります。各講義のどの回に対応するかは進捗に応じます.また,各項目が必ずしも一回の授業に対応するとは限りません.
講義の進捗次第で一部対象とならない可能性があります.また,一部の内容は変更の可能性があります.

==
1.イントロダクション
・講義の進め方や評価方法、数値計算に関する概要について

2.方程式と連立一次方程式の解法
・ニュートン法の基本原理、アルゴリズムについて
・ガウスの消去法など、連立一次方程式の解法について

3.補間法
・データ補間の基本的な手法について
・前進差分、後退差分、中心差分など、差分法の考え方について

4.数値積分
・台形則、シンプソン則など数値積分の基本的な手法について

5.常微分方程式の数値解法
・オイラー法の基本原理について
・ルンゲ・クッタ法について

6.偏微分方程式の数値解法
・境界値問題を解くための基本的な手法について

7.応用事例
・数値計算が実際の問題解決にどのように応用されているかの幾つかの実例について

8.まとめ
・講義全体のまとめ



授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
-
教育用ソフトウェア Educational software
-
-

備考 Remarks
-

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
-
授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
-