シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
化学工学1
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Chemical Engineering 1
授業コード Class code
994235E
科目番号 Course number
42CHCHE201

教員名
庄野 厚
Instructor
Atsushi SHONO

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
2024 First Semester
曜日時限
金曜3限、金曜4限
Class hours
Friday, 3rd period

開講学科・専攻 Department
工学部 工業化学科

Department of Industrial Chemistry, Faculty of Engineering
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義/演習

Lecture/Seminar
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
化学の研究室における研究成果である化学物質は,化学プラントで生産されて初めて社会に供給される。化学プラントの開発には,化学物質に応じたプロセスの選定,プロセスを構成する各装置の設計および操作条件の設定等が適切に行われることが必要である。これらに関連した事項を取り扱うのが化学工学であり,化学工学ではそれらを単位操作として体系化している。化学工学1では、化学工学に関する学問を学ぶうえで最も基礎となる事項について学ぶ。
目的 Objectives
化学工学や単位操作を理解する上で重要となる項目のうち,単位と次元,物質と熱の収支,流体の流動現象,熱の移動現象について,その概念理解する。また,それぞれの項目の定量的表現方法について学び,基本的なプロセス計算ができるようになることを目的とする。
到達目標 Outcomes
・SI単位や工学単位系などの単位換算ができる。
・物質収支や熱収支,単位操作の概念を説明説明できる。
・ニュートンの粘性の法則と運動量流束の概念,フーリエの法則と熱流束の概念について説明できる。
・層流と乱流の概念,レイノルズ数の定義と物理的意味について説明できる。
・機械的エネルギー収支式(ベルヌイの式)の物理的意味を説明でき、ポンプの所要動力が計算できる。
・熱伝導による温度分布および熱流束について説明ができる。
・温度境膜,伝熱係数の概念,ヌセルトt数とプラントル数の物理的意味を説明できる。
・熱交換における熱交換量の計算,総括伝熱係数と対数平均温度差の概念が説明できる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
関連科目「化学量論計算」を同時に履修することが望ましい。
毎回、演習を行うので電卓(関数電卓)、定規を持参すること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
毎回授業の最後に、次回の講義予定を知らせるので、予習を行うこと。演習の宿題を課すので、決められた日時までに提出する。
成績評価方法 Performance grading policy
定期試験(到達度評価)、演習の課題・宿題、授業中の小テストから総合的に評価する。成績評価の割合は、概ね以下の通りとする。
 到達度評価:30%、(講義中に行う)小テスト・演習課題:45%、演習宿題:25%

【フィードバックの方法】
・小テスト、演習課題、演習宿題は採点のうえ、LETUSを利用して返却する。
・演習課題、演習宿題の解答例もLETUSに掲載する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
「化学工学 改訂第3版 解説と演習」 多田豊 編 化学工学会 監修 朝倉書店 2008年、978-4-254-25033-6
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
「改訂新版化学工学通論I」疋田晴夫著 朝倉書店 1982年、978-4-254-25006-0
「改訂七版 化学工学便覧」 化学工学会 編 丸善出版 2011年、978-4-621-08388-8

授業計画 Class plan
1 序論、単位と単位換算
 化学工学とは何か、化学工学が目指すものを理解する。また、化学工学における単位の重要性を理解する。単位系相互の変換、単位の換算ができるようになる。

2 次元解析 実験式の作成
 次元の概念、次元解析の基本事項を理解し、簡単な次元解析ができるようになる。また、対数グラフ用紙の使い方を理解し、対数グラフ用紙を用いた実験式の作成ができるようになる。

3 収支 収支の概念 反応を伴わない物質収支
 プロセス計算において重要な物質収支の概念について理解し、簡単なプロセス収支計算ができるようになる。

4 収支 反応を伴う物質収支
 反応を伴う際の物質収支の概念について理解し、プロセス収支計算ができるようになる。

5 収支 エンタルピーと反応熱 エネルギー収支
 プロセス計算において重要なエネルギー収支の概念について理解し、簡単なエネルギー収支計算ができるようになる。

6 流動(1) 流体の流れ
 化学装置の基礎となる流動の基礎を理解する。異なる種類の流体の性質と流動の機構について学び、流動の基礎となる連続の式を理解する。層流と乱流について説明ができるようになる。

7 流動(2) 円管内の流れ
 流動の中でも特に重要な円管内の流れに関して、速度分布およびエネルギー収支の考え方について学ぶ。

8 流動(3) 流体の輸送
 円管内流れに関するエネルギー損失について理解する。エネルギー損失も考慮したエネルギー収支計算ができるようになる。

9 流動(4) 圧力および流速、流量の測定
 円管内の流量や流速の測定法について、その原理を理解する。オリフィス流量計やピトー管を用いた流量や流速の計算ができるようになる。

10 伝熱・蒸発(1) 基本的な伝熱機構 伝導伝熱
 化学装置の基礎となる流動・伝熱・物質移動のうち、伝熱の基礎を理解する。伝熱の機構と速度、伝導伝熱について学び、理想的な場合の伝導伝熱の計算ができるようになる。

11 伝熱・蒸発(2) 対流伝熱
実際の伝熱現象における境界層の概念を導入し、対流伝熱について理解する。境膜伝熱係数、総括伝熱係数の概念から、対流伝熱の計算ができるようになる。

12 伝熱・蒸発(3) 放射伝熱
 工業用加熱炉に多く使用される放射伝熱・複合伝熱の機構について理解する。簡単な複合伝熱の計算ができるようになる。

13 伝熱・蒸発(4) 熱交換器
様々な熱交換器形式について、その構造と特徴について理解する。二重管型熱交換器の伝熱を対数平均温度差を用いて計算ができるようになる。

14 伝熱・蒸発(5) 蒸発装置
蒸発装置の概要および、沸点上昇の計算法及びデューリング線図について理解する。蒸発装置の物質収支及び熱収支をとることができるようになる。

15 達成度評価と解説 
これまでの理解度を試験により評価する


授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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MS-Excel

備考 Remarks

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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