高分子有機工業化学（高分子工業化学）

高分子有機工業化学（高分子工業化学）

994227X

42CHORC303

杉本　裕

Hiroshi Sugimoto

2024年度前期

1st Semester

火曜4限

Tuesday, 4th

工学部　工業化学科

Department of Industrial Chemistry, Faculty of Engineering

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

高分子化合物は、人間の生活に深く関わる材料として欠くことができない。人間を含めた生物の生命活動を可能にしているのも高分子である。本講義では、高分子とは何か、高分子の特徴は何か、高分子はどのようにして合成するのかなど、高分子化学の基礎を学ぶ。
また、他の材料との関連にも注目し、化学工業や生活における高分子材料の位置付けを学ぶ。

現代の生活に欠かすことのできない合成有機高分子化合物について、基本的な合成法、物理的性質と化学的性質、及び用途を学ぶ。一部の事例については工業的規模での製造法や環境問題への対策もあわせて学ぶ。

代表的な合成高分子について、モノマーからポリマーを得るための反応を学び、説明できるようになる。
共重合反応についても、コポリマーを得るための反応を学び、説明できるようになる。
ポリマーの性質を学び、それが活かされている用途との関連を説明できるようになる。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

有機化学１〜４を履修していることが望ましい。

課題に対する作文　Essay／小テストの実施　Quiz type test

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各回の授業前に１時間程度、参考書や配布資料等を読み予習を行う。
各回の講義内容を１時間程度復習し、毎週出される課題に解答する。
この講義では特に復習を重視する。
復習用課題の作成には、積極的にChemOfficeを利用し、正確で整った化学式を描くことを心掛ける。

提出課題（毎回宿題として課す；60%）、出席状況（出席確認を兼ねた演習課題、不定期実施；20%）、到達度評価課題（20%）から評価する。
欠席が多い場合（4回以上）は採点対象としない。
特段の理由がない30分以上の遅刻は欠席として扱う。
到達度評価のための試験（期末試験）は行わない。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

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教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

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高分子学会編　「基礎高分子科学」（東京化学同人）

１　高分子とは（１）
ガイダンス。
高分子の概念、高分子の分類、高分子化学の歴史を理解する。

２　高分子とは（２）
高分子の基本構造と一般的性質、高分子の多分散性と平均分子量、合成法、分子量の測定法を理解する。

３　高分子の合成反応（１） 縮合重合（１）　ポリエチレンテレフタラートの化学
縮合重合反応の進行と平衡、重合度と反応度を理解する。

４　高分子の合成反応（２） 縮合重合（２）
重合度と官能基の量比、重合度の分布、副反応を理解する。

５　高分子の合成反応（３） 縮合重合（３）
様々な縮合重合系高分子、モノマーの構造と反応性、重付加を理解する。

６　高分子の合成反応（４） ラジカル付加重合（１）　ポリスチレンの化学
ラジカル重合の素反応、反応機構を理解する。

７　高分子の合成反応（５） ラジカル付加重合（２）
ラジカル重合の反応速度、重合度を理解する。

８　高分子の合成反応（６） ラジカル共重合（１）
モノマーの構造と反応性、モノマー反応性比を理解する。

９　高分子の合成反応（７） ラジカル共重合（２）
Q-eスキーム、コポリマーの一次構造を理解する。

10　高分子の合成反応（８） イオン重合（１）　ポリメタクリル酸メチルの化学
アニオン重合の特徴、開始剤とモノマーの関係、リビング重合を理解する。

11　高分子の合成反応（９） イオン重合（２）
カチオン重合、イオン共重合を理解する。

12　高分子の合成反応（10） 開環重合
開環重合を理解し、相当する縮合重合との差異を理解する。

13　高分子の合成反応（11） 遷移金属触媒重合（１）　ポリエチレンとポリプロピレンの化学
最も一般的に利用されているポリエチレンとポリプロピレンの基本的な性質と用途、製造法による差異を理解する。

14　高分子の合成反応（12） 遷移金属触媒重合（2）
チーグラー・ナッタ触媒、立体特異的重合を理解する。

13　高分子の合成反応（９） 遷移金属触媒重合（3）
　メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒を理解する。

14　様々な形のポリマーと高分子の化学反応
　ブロック共重合体・グラフト共重合体、網目状ポリマー、高分子の官能基変換・架橋・分解を理解する。

15 まとめと到達度評価

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