薬理学１

Pharmacology 1

993M090

3bMPPHA222

早田　匡芳

Tadayoshi Hayata

2024年度後期

2024 2nd semester

木曜1限

Thursday 1

薬学部　生命創薬科学科

Department of Medicinal and Life Sciences, Faculty of Pharmaceutical Sciences

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

薬理学は、薬学の基礎と臨床との間をうめる学問で、作用点に達した薬物が示す作用と作用発現のメカニズム(作用機序)を明らかにするものであり、薬物治療に科学的根拠を与えるものである。
　本講義により、将来医薬品とかかわる広い分野で貢献できる基礎知識を身につけることが可能である。

本講義は、中枢神経系に作用する薬、循環器系、及び腎臓に作用する薬について、個体レベル、組織レベル、細胞レベル、分子レベルでの作用機序を理解し、病気の治療薬としての作用の本質や基本原理を修得することを目的とする。

中枢神経系に作用する薬、及び循環器系に作用する薬、腎臓に作用する薬について、基本原理と各薬物の作用機序を修得する。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

単に薬物名を覚える勉強ではなく、関連する生理学・解剖学を学び、薬物と生体との相互作用に基づいて薬の作用の本質について自分で考えることができるように勉強すること。
内容の一部は薬理学実習（3年後期）で取り上げる。学修簿に記載のある自習時間を満たすように、学生各人で各回の授業前ならびに授業後の授業時間外に学習を行うこと。

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準備学習として、授業プリントをよく読んでおくこと。授業でのポイントを整理し、配付資料を含めて復習をすること。授業計画欄に示す授業外学習の指示を参考にすること。　
復習として、LETUSの確認問題を繰り返し解くこと。

筆記試験100%で評価する。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

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薬がみえる vol.1 第1版　(MEDIC MEDIA) ISBN: 978-4-89632-549-2
ハーバード大学講義テキスト　臨床薬理学 原書3版　渡邉　裕司 (監修, 翻訳)(丸善出版) ISBN: 978-4621089163
パートナー薬理学（改訂第4版）: 教科書／南江堂

第１回　中枢神経系総論・全身麻酔薬
　中枢神経系の形態と生理機能について説明できる。 
　代表的な全身麻酔薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 機能形態学で学んだ中枢神経系の復習をすること。
(授業方略)　講義

第２回　催眠薬・アルコール類
　睡眠の生理、睡眠異常、代表的な催眠薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　アルコールの作用、アルコール依存症について説明できる。
　 (授業外学習の指示) GABAA受容体とベンゾジアゼピン系薬(BZD)の作用機序を理解すること。
(授業方略)　講義

第３回　鎮痛薬１
　痛覚知覚、内因性痛覚調節機序について説明できる。
　代表的な麻薬性鎮痛薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) モルヒネの作用と作用機序を理解すること。
(授業方略)　講義

第４回　鎮痛薬２
　代表的な拮抗性鎮痛薬・麻薬拮抗薬、片頭痛治療薬、神経障害性疼痛治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
(授業外学習の指示) モルヒネの作用と作用機序を理解すること。神経伝達に関わる神経伝達物質とイオンチャネルを整理しておくこと。
(授業方略)　講義

第５回　抗てんかん薬
　てんかんの病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
(授業外学習の指示) 神経伝達に関わる神経伝達物質とイオンチャネルを整理しておくこと。
(授業方略)　講義

第6回　向精神薬１
　統合失調症の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 脳内ドパミン神経系の役割を理解すること。
(授業方略)　講義

第7回　向精神薬２
　うつ病及び双極性障害の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　神経症の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 脳内セロトニン5-HT神経系の役割を理解すること。BZD系催眠薬の作用機序を予習すること。
(授業方略)　講義

第8回　中枢性筋弛緩薬・パーキンソン病治療薬
　骨格筋運動制御の生理、代表的な中枢性筋弛緩薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　パーキンソン病・パーキンソン症候群の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 運動制御の神経機構を理解して薬物作用を考えること。
(授業方略)　講義

第9回　脳循環・代謝改善薬、認知症治療薬、中枢興奮薬
脳循環・脳代謝改善薬、脳保護薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
認知症治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
中枢興奮薬、覚せいアミン、精神異常発現薬について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 中枢作用薬の作用機序について要点をまとめること。
(授業方略)　講義

第１０回　循環器系に作用する薬１
　心臓・血管系の形態と生理機能について説明できる。
　心不全の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 機能形態学で学んだ循環器系の復習をしておくこと。
(授業方略)　講義
　
第１１回　循環器系に作用する薬２
　不整脈の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 薬理学総論で学んだ自律神経系の復習をしておくこと。
(授業方略)　講義

第１２回　循環器系に作用する薬３
　虚血性心疾患の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 薬理学総論で学んだ自律神経系の復習をしておくこと。
(授業方略)　講義

第１３回　循環器系に作用する薬４
　高血圧の病態生理、代表的な治療薬の薬理作用、機序、主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) カルシウム拮抗薬の種類と作用・適応の違いについてまとめておくこと。
(授業方略)　講義

第１４回　腎臓に作用する薬
　利尿薬を作用機序別に分類し、臨床応用および主な副作用について説明できる。
　 (授業外学習の指示) 尿生成過程と利尿薬の作用機序を関連付けてまとめておくこと。
(授業方略)　講義

第１５回　まとめ
　中枢神経系、循環器系、及び腎臓に作用する薬物について説明できるように復習し、要点を整理する。
(授業方略)　試験形式と講義

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