シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
生化学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Biochemistry
授業コード Class code
993M006
科目番号 Course number
3aBPBIP104

教員名
内海 文彰
Instructor
Fumiaki Uchiumi

開講年度学期
2024年度後期
Year/Semester
2024, second semester
曜日時限
月曜3限
Class hours
Monday, 3rd Class

開講学科・専攻 Department
薬学部 生命創薬科学科

Department of Medicinal and Life Sciences, Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
生命現象の基礎は細胞内で行なわれるさまざまな物質の代謝とその調節の集約である。本講では、生命体を構成する各種物質の構造と機能,その代謝、制御機構を中心に解説し、生命現象を分子のレベルで理解するとともに、薬学における生化学として、病態、臨床生化学、医薬品開発など,医療とのつながりについて学ぶ。
目的 Objectives
前期必修「生命科学」で学んだ生命を構成する分子について生体内代謝(生合成と分解)のメカニズムとその調節を理解する。
到達目標 Outcomes
☆タンパク質の構造と機能を理解し説明できる。
☆酵素と酵素反応の仕組みをを理解し説明できる。
☆細胞内でのエネルギー産生の仕組みを理解し説明できる。
☆脂質の代謝を理解し説明できる。
☆アミノ酸の代謝を理解し説明できる。
☆ヌクレオチドの代謝を理解し説明できる。
☆内分泌系と神経系における細胞間情報伝達について理解し説明できる。
☆細胞内情報伝達のメカニズムを理解し説明できる。
☆染色体とゲノム構造を理解し転写制御メカニズムを説明できる。
☆遺伝子工学の基礎と応用を理解し説明できる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
1年前期「生命科学」を履修していることが望ましい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test/-
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準備学習・復習 Preparation and review
生命科学で用いた教科書などを用いて予習しておくと講義の内容を理解しやすい。
また、LETUSにて配布するプリントを用いて予習復習することにより理解度が高まる。
成績評価方法 Performance grading policy
各回レポートによる評価50%と到達度確認試験評価50%として採点、評価する。
各回レポートは、基本的には講義終了後1週間以内にPDFまたはJPEGとしてBOXにアップロードすること。それ以外の形式のファイルや期限内に提出されなかったものは採点できない場合もある。ファイル名は「学籍番号(半角英数字)_氏名」とすること。例)3B24107_神楽坂慎之介
到達度確認試験は対面にて実施する。試験範囲等はLETUSに動画で掲示する場合もある。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
「生化学」(朝倉書店)を教科書として使用する。(ISBN 978-4-254-34017-6 C-3047)
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
「新細胞生物学」(廣川書店)(前期必修「生命科学」教科書指定)(ISBN978-4-567-44110-0 C-3047)
キャンベル・ファーレル「生化学」(第6版)(廣川書店)
以上を参考書とします。

授業計画 Class plan
1.生体活動を担うタンパク質(講義:内海)
多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
タンパク質の翻訳後の成熟過程(細胞内小器官間の輸送や翻訳後修飾)について説明できる。
タンパク質の細胞内外での分解とその意義について説明できる。

2.酵素 (講義:内海)
酵素反応の特性と反応速度論を説明できる。
酵素反応における補酵素、微量金属の役割を説明できる。
膜輸送体の種類、構造、機能を説明できる。
血漿リポタンパク質の種類、構造、機能を説明できる。
代表的な酵素活性調節機構を説明できる。

3. ATPの産生と糖質代謝1(講義:内海)
エネルギー代謝の概要を説明できる。
解糖系と乳酸の生成について説明できる。
クエン酸回路について説明できる。

4. ATPの産生と糖質代謝2(講義:内海)
電子伝達系(酸化的リン酸化)とATP合成酵素について説明できる。
グリコーゲン代謝について説明できる。
糖新生について説明できる。

5. 脂質の代謝 (講義:内海)
脂肪酸の種類と役割を説明できる。
脂肪酸の生合成経路を説明できる。
脂質の代謝生合成とβ酸化について概説できる。
コレステロールの生合成経路、代謝と輸送メカニズムを説明できる。
リン脂質の生合成を説明できる。

6. 窒素化合物の代謝1(合成)(講義:内海)
アミノ酸の生合成について説明できる。
その他の窒素化合物の合成について説明できる。
薬学準備教育ガイドラインAdv C6⑪1
(新改コアカリSBOs) C6(5)⑤1,2

7. 窒素化合物の代謝2(分解)(講義:内海)
ケト原性アミノ酸と糖原性アミノ酸の種類やエネルギー変換経路について説明できる。
アミノ酸の異化反応、尿素回路などを説明できる。
代表的なビタミンの種類、構造、性質、役割を説明できる。

8. 窒素化合物(ヌクレオチド)の代謝(講義:内海)
核酸塩基の代謝(生合成と分解)を説明できる。
代表的なビタミンの種類、構造、性質、役割を説明できる。
DNAの構造について説明できる。
RNAの構造について説明できる。

9. 内分泌系、ホルモン(1)(講義:内海)
精巣、卵巣、子宮などの生殖系臓器について機能と構造を関連付けて説明できる。
脳下垂体、甲状腺、副腎などの内分泌系臓器について機能と構造を関連付けて説明できる。
主要なホルモンの分泌機構および作用機構を説明できる。
血糖の調節機構を説明できる。
血圧の調節機構を説明できる。
体液の調節機構を説明できる。
体温の調節機構を説明できる。
エイコサノイドとはどのようなものか説明できる。
代表的なエイコサノイドを挙げ、その生合成経路を説明できる。
代表的なエイコサノイドを挙げ、その生理的意義(生理活性)を説明できる。
主な生理活性ペプチド(アンギオテンシン、ブラジキニンなど)の役割について説明できる。

10. 内分泌系、ホルモン(2)(講義:内海)
インスリンとグルカゴンの役割を説明できる。
代表的なペプチド性ホルモンを挙げ、その産生臓器、生理作用および分泌調節機構を説明できる。
代表的なアミノ酸誘導体ホルモンを挙げ、その構造、産生臓器、生理作用および分泌調節機構を説明できる。
代表的なステロイドホルモンを挙げ、その構造、産生臓器、生理作用および分泌調節機構を説明できる。
代表的なホルモン異常による疾患を挙げ、その病態を説明できる。
ホルモンの産生臓器別に代表的な疾患を挙げることができる。
代表的な細胞膜受容体と核受容体をそれぞれ分類し、構造と機能、細胞内シグナル伝達のメカニズムを説明できる。
薬学準備教育ガイドラインAdv C7①1; ②1
(新改コアカリSBOs) C6(6)②1,2,3,4,5; C7(2)②1; C7(2)③1; C7(2)⑩1

11. 神経系、神経伝達物質(講義:内海)
神経細胞の興奮と伝達、シナプス伝達の調節機構について説明できる。
代表的な神経伝達物質を挙げ、生理活性および作用機構について概説できる。
神経系、感覚器を介するホメオスタシスの調節機構の代表例を列挙し、概説できる。
神経による筋収縮の調節機構について説明できる。

12. 細胞内情報伝達(2015_生化学2第5回)(講義:内海)
細胞間コミュニケーションにおける情報伝達様式を説明できる。
細胞膜チャネル内蔵型受容体を介する細胞内情報伝達について説明できる。
細胞膜受容体からGタンパク系を介する細胞内情報伝達について説明できる。
細胞膜受容体タンパク質などのリン酸化を介する細胞内情報伝達について説明できる。
細胞内情報伝達におけるセカンドメッセンジャーについて説明できる。
細胞内(核内)受容体を介する細胞内情報伝達について説明できる。

13. 染色体とゲノム構造、遺伝子発現(講義:内海)
染色体の構造(ヒストン、ヌクレオソーム、クロマチン、セントロメア、テロメアなど)を説明できる。
遺伝子の構造に関する基本的用語(プロモーター、エンハンサー、エキソン、イントロンなど)を説明できる。
DNAの複製の過程について説明できる。
DNAからRNAへの転写の過程について説明できる。
エピジェネティックな転写制御について説明できる。
転写因子による転写制御について説明できる。

14. 遺伝子工学の基礎と応用(講義:内海)
遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNAクローニング、PCR、組換えタンパク質発現法など)について説明できる。
遺伝子改変生物(遺伝子導入・欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)について概説できる。

15. まとめ (内海)(到達度評価試験)
復習および目標達成度を総合的に評価する(筆記試験による)。
SBOsコード(薬学部薬学科のみ 2023年度以前カリキュラム適用者対象)
学修事項(薬学部薬学科のみ 2024年度以降カリキュラム適用者対象)

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)に対応する項目(SBOs)及び薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)に対応する項目(学修事項)を授業計画欄下部に示す。
なお、各項目に紐づく内容については、以下URL先に示す。
URL:https://tus.box.com/s/ilc2p0ygiyz4ncj23ckp310rmaa0efdk

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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