シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
生命科学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Life Science
授業コード Class code
993M001
科目番号 Course number
3aBPBIP102

教員名
原田 陽介、内海 文彰
Instructor
Fumiaki Uchiumi, Yohsuke Harada

開講年度学期
2024年度前期
Year/Semester
2024, first semester
曜日時限
月曜4限
Class hours
Monday, 4th Class

開講学科・専攻 Department
薬学部 生命創薬科学科

Department of Medicinal and Life Sciences, Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
ワトソンとクリックによってDNAの二重らせん構造が示されたのは1953年。以来,20世紀後半からの生物学は驚異的な発展を遂げ,ヒトゲノム解読などにより,病気の診断と治療法及び新薬の開発が飛躍的に進歩している。生命科学の世紀と言われる21世紀のキーテクノロジーであるDNAテクノロジーや再生医療,そして脳科学の基盤となるゲノム生物学についてわかりやすく解説する。そして、最終命題である「生命とは何か」について考える。
目的 Objectives
生命(活動)に関連する分子の構造を理解し、それらの生物学的機能と働きについて説明できるようになることを目的とする。
到達目標 Outcomes
☆生命の誕生と進化について説明できる。
☆以下の生体内物質について説明できる。
1. 糖質(単糖類、二糖類、多糖類)
2. 脂質
3. アミノ酸
4. タンパク質
5. 遺伝子
6. 核酸、ヌクレオチド
7. ビタミン、ミネラル類
☆セントラルドグマ、「DNA複製、転写、翻訳」について説明できる。
☆遺伝子工学の基礎的事項について説明できる。
☆細胞分裂について説明できる。
☆免疫に関わる重要な分子を説明できる。
☆免疫に関わる基礎的事項を説明できる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
単に教科書的な知識としてだけでなく、研究遂行に必要とされる分子生物学的実験手法の基礎的内容も含まれるので、十分に講義を理解することが必要である。なお、講義の進行状況により授業計画を変更する場合がある。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test/-
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準備学習・復習 Preparation and review
各回の講義内容を十分復習し、もし不明な点があれば参考書等を用いて理解するよう努める。
講義当日までにLETUSを確認し、小テスト等必要な資料をダウンロードしておくこと。
第1〜11回講義の小テストの提出はBOXにアップロードすること。ファイル形式、ファイル名はLETUS掲示の指定通りとする。(指定に従わない提出物は採点できない場合があります。)
またLETUSには事前学習、小テストの講評、到達度試験出題範囲などについて動画を掲載する場合があります。
教員が出張などにより講義を予定日に実施できない場合には、補講は行いません。
その代わりにLETUSから動画を視聴できるようにします。その場合、課題の提出をもって評価します。
成績評価方法 Performance grading policy
2024年度は、小テストと到達度評価試験の成績により総合的に評価します。
第1回〜11回講義:小テスト(50%)、到達度評価試験(50%)
第12回〜14回講義:到達度評価試験(100%)
成績分布の状況により評価を調整する場合があります。


【参考(2019年までの評価方法)】
対面による講義と通常の定期試験(到達度評価試験)を実施する場合
出席については評価の対象としていない。ただし特別な事情がある場合を除き、全講義回数の3分の2以上出席していない場合には単位を与えない。 
小テスト(8%)、定期試験(92%)よる総合的評価を行う。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
第1〜11回講義:「新細胞生物学」(廣川書店)(ISBN:978-4-567-44110-0 C-3047)を教科書に指定します。(後期「生化学」では参考書指定)
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
第 1〜11回講義:生化学(朝倉書店)ISBN:978-4-254-34017-4(後期「生化学」では教科書指定)、キャンベル・ファーレル「生化学」(廣川書店)ISBN:978-4-567-24382-7等(講義で取り上げる場合には、プリントまたはパワーポイントファイル等として配布する予定)

第12〜14回講義:薬系免疫学 改訂第4版 (南江堂)、免疫生物学 第9版 (南江堂)、分子細胞免疫学 第10版  (エルゼビアジャパン)

授業計画 Class plan
1. 生命と誕生と生物の進化、生命体の成り立ち (内海)(講義)
生命の誕生、生命の絶滅、個体発生と系統発生、生物の多様性等について概説できる。
生命サイクル、細胞の誕生と死,細胞と個体の生命二重構造、生命体の統御機構と生命サイクル等を理解し概説できる。
薬学準備教育ガイドライン (6) ①1,2,3,4; ②1,2; ⑤ 1,8; ⑦1,2,3; ⑧1,2; Adv C6①2

2. 生命体の成り立ち(内海)(講義)
生命体の成り立ちを細胞レベルで理解するために生命体の構造と細胞内小器官(オルガネラ)の機能などに関する基本知識を習得する。
(新改コアカリSBOs)C6(1)①1; C6(1)②1; C6(1)③1; C6(4)①1,2

3. 生体分子の化学構造、糖質 (内海)(講義) 
糖類と多糖類の基本構造を概説できる。
グルコースの構造、性質、役割を説明できる。
グルコース以外の代表的な単糖、および二糖の種類、構造、性質、役割を説明できる。
代表的な多糖の構造と役割を説明できる。
薬学準備教育ガイドライン (6)④1,2,3
(新改コアカリSBOs) C6(2)②1,2

4. 生体分子の化学構造、脂質 (内海)(講義)
生体膜を構成する脂質の化学構造の特徴を説明できる。
細胞膜の構造と性質について説明できる。
細胞膜を構成する代表的な生体分子を列挙し、その機能を説明できる。
脂質を分類し、構造の特徴と役割を説明できる。
脂肪酸の種類と役割を説明できる。
薬学準備教育ガイドライン (6)①4
(新改コアカリSBOs) C6(1)①1,2; C6(1)②1; C6(2)①1

5. 生体分子の化学構造、アミノ酸、ペプチド (内海)(講義)
アミノ酸を列挙し、その構造に基づいて性質を説明できる。
代表的なペプチドを例示することができる。
タンパク質の高次構造を規定する結合(アミド基間の水素結合、ジスルフィド結合など)および相互作用について説明できる。
タンパク質のアミノ酸配列決定法を説明できる。
薬学準備教育ガイドライン Adv C6④2
(新改コアカリSBOs) C6(2)③1; C6(2)④1

6. 生体分子の化学構造、タンパク質 (内海)(講義)
タンパク質の主要な機能を列挙できる。
タンパク質の一次、二次、三次、四次構造を説明できる。
タンパク質の代表的な二次構造(モチーフ)や機能領域(ドメイン)を説明できる。
タンパク質の発現プロファイルを解析するための技術(2次元電気泳動法、ペプチド質量分析に基づくタンパク質の道程方法など)を説明できる。
タンパク質の機能発現に必要な翻訳後修飾について説明できる。
糖とタンパク質の代表的な結合様式を示すことができる。
薬学準備教育ガイドラインAdv C6④3,4
(新改コアカリSBOs) C6(2)③1; ④1; C6(3)①1; C6(3)②1,2

7. 遺伝と遺伝子 (内海)(講義)
メンデルの遺伝の法則、遺伝学の知識、染色体にある遺伝子、DNAの発見などを概説できる。
DNA二重らせん構造の発見、構造学派と情報学派、シャルガフの法則、DNAの分子構造について説明できる。
RNAの種類(hnRNA、mRNA、rRNA、tRNAなど)と機能について説明できる。
DNAからRNAへの転写の過程について説明できる。
RNAからタンパク質への翻訳の過程について説明できる。
薬学準備教育ガイドライン (6)⑤2,3,4,5,6,7,8; Adv C6⑤1,2; ⑧1,4,5
(新改コアカリSBOs) C6(1)①1; C6(1)②1; C6(4)①1,2; C6(4)②3; C6(4)④1,5

8. 生体分子の化学構造、ヌクレオチドと核酸 (内海)(講義)
核酸の立体構造を規定する化学結合、相互作用について説明できる。
核酸塩基の構造を書き、水素結合の形成される位置を示すことができる。
遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNAクローニング、PCR、組み換えタンパク質発現法など)を概説できる。
薬学準備教育ガイドライン Adv C6⑤1,2
(新改コアカリSBOs) C6(2)⑤1; C6(4)⑥1

9.転写・翻訳の過程と調節(内海)(講義)
DNAからRNAへの転写の過程について説明できる。
エピジェネティックな転写制御について説明できる。
転写因子による転写制御について説明できる。
RNAのプロセシング(キャップ構造、スプライシング、snRNP、ポリA鎖など)について説明できる。
RNAからタンパク質への翻訳の過程について説明できる。
(新改コアカリSBOs)C6(4)④1,2,3,4,5

10. 細胞の増殖と分裂(内海)(講義)
DNAの複製の過程について説明できる。
細胞周期とその制御機構について説明できる。
体細胞と生殖細胞の細胞分裂について説明できる。
(新改コアカリSBOs) C6(4)③1; C6(7)①1,2

11. 生体分子の化学構造、ビタミンと必須微量元素 (内海)(講義)
水溶性ビタミンを列挙し、各々の構造、基本的性質、補酵素や補欠分子として関与する生体内反応について説明できる。
脂溶性ビタミンを列挙し、各々の構造、基本的性質と生理機能を説明できる。
ビタミンの欠乏と過剰による症状を説明できる。
代表的な必須微量元素の種類と役割を説明できる。
(新改コアカリSBOs) C6(2)⑥1; C6(2)⑦1

12. 生体防御機構について概説できる-1 (原田)(講義)
生体防御の全体像を概説できる。*
異物の侵入に対するバリアーおよび補体の役割について概要を説明できる。
自然免疫と獲得免疫、および両者の関係を概説できる。
新薬コアカリSBOs C8(1)①1、3、4
免疫に関与する組織を列挙し、その役割を概説できる。
免疫細胞の種類と役割を説明できる。
新薬コアカリSBOs C8(1)②1、2
薬学準備教育ガイドライン (6)②1,2; ⑥4

13. 生体防御機構について概説できる-2。 (原田)(講義)
自然免疫および獲得免疫における異物の認識を比較し概要を説明できる。
MHC抗原の構造と機能および抗原提示での役割について概説できる。
抗体分子の基本構造、種類、役割を概説できる。
T細胞とB細胞による抗原認識と活性化について概説できる。
新薬コアカリSBOs C8(1)③1、2, 3
薬学準備教育ガイドライン (6)②1,2; ⑥4

14. 生体防御機構について概説できる-3。 (原田)(講義)
炎症とその生体防御における意義について概説できる。*
免疫応答の制御とその破綻について概説できる。*
アレルギーを分類し担当細胞および反応機構について概説できる。
自己免疫疾患と免疫不全症について概説できる。
新薬コアカリSBOs C8(2)①1、2、3

15. まとめ (内海・原田)
復習および目標達成度を評価する(筆記試験)。
SBOsコード(薬学部薬学科のみ 2023年度以前カリキュラム適用者対象)
学修事項(薬学部薬学科のみ 2024年度以降カリキュラム適用者対象)

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)に対応する項目(SBOs)及び薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)に対応する項目(学修事項)を授業計画欄下部に示す。
なお、各項目に紐づく内容については、以下URL先に示す。
URL:https://tus.box.com/s/ilc2p0ygiyz4ncj23ckp310rmaa0efdk

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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