シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
基礎薬学実習
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Pharmaceutical Sciences, BasicLaboratory Work
授業コード Class code
993K042
科目番号 Course number
3aZZZZZ108

教員名
内海 文彰、月本 光俊、高橋 秀依、佐藤 一樹、荻野 暢子、野崎 優香、村上 一仁、北畠 和己、藤江 智也、水之江 雄平、槌田 智裕、荒川 孝俊、原田 陽介
Instructor
Yohsuke Harada, Fumiaki Uchiumi, Mitsutoshi Tsukimoto, Hideyo Takahashi, Kazuki Sato, Yoko Ogino, Yuka Nozaki, Kazuhito Murakami, Kazuki Kitabatake, Yuhei Mizunoe, Tomoya Fujie, Takatoshi Arakawa, Tomohiro Tsuchida,


開講年度学期
2024年度後期
Year/Semester
2024 / Second semester
曜日時限
木曜3限、木曜4限、木曜5限、金曜3限、金曜4限、金曜5限
Class hours
Thu.3 to 5 Period, Fri. 3 to 5 Period

開講学科・専攻 Department
薬学部

Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
1.0単位
授業の方法 Teaching method
実習

On-site practical training
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
①安全講習
薬学での実験は物理学、化学、生物学など多岐に渡る。これら実験を履修するにあたり、最低必要な基礎知識を学ぶ。在学中の学生実習・研究実験が事故無く、スムーズに、規則を遵守して実施できるようになるための知識を修得する。また、動物実験を行なうにあたり、「東京理科大学動物実験指針」に則り、動物愛護の観点から遵守すべき事項および動物実験の基本概念を学ぶ。

②有機化学に関する実習
有機化合物の精製には蒸留、再結晶、クロマトグラフィーなど、化合物の性質に応じた様々な手法が用いられる。さらには、得られた化合物の純度の解析が極めて重要である。本実習では不純物を含む結晶性の有機化合物を再結晶により精製する方法、及び得られた結晶の純度を定性的に解析する方法を学ぶ。

③生物学に関する実習
解剖学、生理学の基礎的事項を理解するため、動物身体の構造や血液標本を観察し、自らの生理機能を計測することで、形態と機能とを関連づけながら生命現象について学ぶ。また、生化学の基礎的事項を理解するため、酵素活性を測定し、人体を構成するタンパク質の機能について学ぶ。
目的 Objectives
①安全講習
薬学部では、化学、物理、生物など様々な内容の実験を実習、卒業研究で行うため、これらの実験を安全に行うための基本的知識を習得することを目的とする。

②有機化学に関する実習
精製法として用いる再結晶の条件(溶媒、温度など)が、有機化合物の結晶形状や純度に与える影響を調査することで、医薬品製造プロセスにおける問題点の1つである結晶多形が生じる原因について、基礎的な理解を得ることを目的とする。さらには、精製前後の結晶の純度を薄層クロマトグラフィーや定性反応によって検定し、その操作方法と原理について理解することを目的とする。

③生物学に関する実習
ラットを用いて生体内における主要臓器の配置位置および形態学的特徴を理解しながら、基本的な解剖手法を習得する。呼吸機能を測定し、呼吸機能に影響する因子を理解する。血圧および脈拍の変動を観察することで、循環血液量の調節機構を理解する。血球を観察し、免疫細胞の形態および機能を理解する。βガラクトシダーゼの活性を測定することで、酵素の反応機構を理解する。
到達目標 Outcomes
①安全講習
安全に実験を行うための基本事項、化学薬品の取扱い全般と関連する法規制等、実験廃棄物の取り扱い、緊急時の対応、生物実験、動物実験、遺伝子組み換え実験の注意点、放射性同位元素を用いた実験の注意点、高圧ガス、電気の安全な使い方、研究者倫理などについて理解し、必要な知識を習得し、説明することができる。

②有機化学に関する実習
有機化学実験において必要な基本操作の原理を正確に理解し、かつ安全に行うことができる。得られた実験結果を正確に記録、解析することができる。さらには、これらの結果を正しく考察し、分かりやすくレポートにまとめることができる。

③生物学に関する実習
人体を構成する器官、器官系の名称、形態、体内での位置および機能を説明できる。実験動物を適正に取り扱うことができる。免疫担当細胞の種類と役割を説明できる。血圧の調節機構について概説できる。肺、気管支について概説できる。酵素反応の特性と反応速度論を説明できる。酵素反応速度を測定し、解析できる。さらにこれらをレポートにまとめることができる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
多岐にわたる講義・実習項目からなるので、各担当者による注意や指示を守るよう注意すること。また、開講時期が9月から12月にまで分散しているので注意すること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/実習 Practical learning/-
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準備学習・復習 Preparation and review
安全講習に関する講習(1〜3回)では、「研究のためのセーフティサイエンスガイドーこれだけは知っておこう」を教科書として使用します。研究のためのセーフティサイエンスガイドの第1、2章をよく読み、実験に関わる危険について学んでおくこと。また、事前にLETUSに配布資料をアップしておくので各自確認し、予習すること。また、3回目の講義の後にオンライン試験を行うので、復習を確実に行うこと。


有機化学実習(第4〜5回):あらかじめ実習書を精読し、当日の実習内容と原理を充分に理解し把握しておくこと。また、実習後は、当日の実習内容、実験結果等を再検討、考察し、担当教員の指示に従い、レポートを作成し、提出すること。またレポート提出に際しては、期限を厳守すること。


生物学実習(第6〜10回):実習参加に当たって、実習書を精読し、当日の実習内容を充分に把握しておく事。また、関連事項に関しても教科書などを用いて調べ、充分な知識を得て、実習に参加すること。

また、実習参加後は、当日の実習内容、実験結果等を再検討、考察し、担当教員の指示に従い、レポートを作成し、提出する事。またレポート提出に際しては、期限を厳守すること。
成績評価方法 Performance grading policy
安全講習:オンライン試験

有機化学実習(第4~5回):実習時の態度及び質疑応答 (29%)、レポート(71%) により採点する。

生物学実習(第6~10回):実習時の態度及び質疑応答 (23%)、レポート(77%) により採点する。

なお、1課題だけでも、欠席した者(公欠、病欠を除く)やレポート未提出者に対しては、原則として成績評価を行わない。

安全講習:20%、化学分野:28%、生物分野:52%
具体的な評価方法については各分野ごとに実習時に説明する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
研究のためのセーフティサイエンスガイドーこれだけは知っておこう
(東京理科大学安全教育企画委員会 編集)(朝倉書店)
ISBN978-4-254-10254-3
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials

有機化学実習:

 フィーザー/ウィリアムソン 有機化学実験 原書8版(丸善)

 ISBN 978-4-621-04734-7

 第5版 実験化学講座4 基礎編 IV 有機・高分子・生化学(丸善)

 ISBN 978-4-621-07283-7

 有機合成実験法ハンドブック(丸善)

 ISBN 978-4-621-03453-8

生物学実習:

 解剖学アトラス(文光堂) ISBN-13: 978-4830600364

 標準生理学(医学書院) ISBN-13: 978-4260003018

 臨床につながる解剖学イラストレイテッド(羊土社) ISBN-13: 978-4758120258

 ギャノング生理学(丸善) ISBN-13: 978-4621087176

 トートラ人体解剖生理学(丸善) ISBN-13: 978-4621087688

授業計画 Class plan
第1回 ガイダンスおよび安全講習[演習(その他)、講義]
担当教員:原田 陽介、月本 光俊、高橋 秀依、北畠 和己
授業内容:・基礎薬学実習ガイダンス(講義:原田、高橋)
・実験・実習に関する安全講習① (講義・演習:月本、北畠、原田)
 (1) 安全に実験を行うための基本事項について(月本、北畠)実習を安全に行うためのマナー、研究者として遵守すべきことについて説明できる。安全に対する基本的な考え方や初歩的な実験器具の扱いについて説明できる。基本的な実験器具や装置を扱う上での注意点を説明できる。室内環境保全のために配慮すべき事項について説明できる。(2)化学薬品の取扱い全般と関連する法規制等について(月本、北畠)危険物や毒劇物に関する法規や取扱を説明できる。有害化学物質による人体影響を防ぐための法的規制を説明できる。土壌汚染、水質汚濁を防止するための法規制について説明できる。(3)動物実験について(原田)動物実験での基本的な態度、姿勢、ルール、さらに注意事項等を列挙できる。 動物実験での3Rを説明できる。

第2回 実験・実習に関する安全講習②[演習(その他)、講義]
担当教員:月本 光俊、北畠 和己
授業内容:(1)実験廃棄物について(月本、北畠)廃棄物の種類を列挙でき、それぞれに適切な廃棄方法を選択できる。(2) 緊急時の対応について(月本、北畠)事故、火災、地震時など緊急時の対応について説明できる。(3)生物実験、遺伝子組み換え実験の注意点について(月本、北畠)生物実験、遺伝子組み換え実験での基本的な態度、姿勢、ルール、さらに注意事項等を列挙できる。

第3回 実験・実習に関する安全講習③[演習(その他)、講義、試験]
担当教員:月本 光俊、北畠 和己
授業内容:(1)放射性同位元素を用いた実験の注意点について(月本、北畠)放射性同位元素を用いた実験でのルール、安全な取扱い方法、注意事項等を説明できる。(2)高圧ガス、電気の安全な使い方について(月本、北畠)高圧ガスや電気を用いた実験でのルール、安全な取扱い方法、注意事項、緊急時の対応等を説明できる。(3)研究者倫理について(月本、北畠)研究者倫理について理解し、説明できる。(4)安全講習のまとめ:オンライン試験により安全講習で学んだことについて理解度を評価する。(月本、北畠) 

第4回 有機化学実習1[実技、講義]
担当教員:高橋 秀依、佐藤 一樹、藤江 智也、荒川 孝俊、槌田 智裕
授業内容:有機化合物の再結晶による精製

第5回 有機化学実習2[実技、講義]
担当教員:高橋 秀依、佐藤 一樹、藤江 智也、荒川 孝俊、槌田 智裕
授業内容:再結晶により精製した化合物の純度検定と結晶形観察

第6回 顕微鏡の使用法[実習]
担当教員:原田 陽介、荻野 暢子、野崎 優香、村上 一仁、水之江 雄平
授業内容:顕微鏡を取り扱うことができる。

第7回 ラットの解剖[実習]
担当教員:野崎 優香、水之江 雄平
授業内容:・実験動物を解剖し、臓器の配置および形態を観察し、機能と結びつける。|・ラットを適正に取り扱うことが出来る。|・実験動物での腹腔内投与法を実施出来る。|・身体を構成する臓器の名称、形態および体内での位置を説明できる。|・身体を構成する各臓器の役割分担について概説できる。|・中枢神経系の構成と機能を説明できる。|・心臓について機能と構造を関連づけて説明できる。|・血管系について機能と構造を関連づけて説明できる。|・肺、気管支について機能と構造を関連づけて説明できる。|・胃、小腸、大腸などの消化管について機能と構造を関連づけて説明できる。|・肝臓、膵臓、胆嚢について機能と構造を関連づけて説明できる。|・腎臓、膀胱などの泌尿器系臓器について機能と構造を関連づけて説明できる。|・精巣、卵巣、子宮などの生殖器系臓器について機能と構造を関連づけて説明できる。

第8回 血球の形態学的観察[実習]
担当教員:原田 陽介
授業内容:・免疫に関与する組織を列挙し,その役割を説明できる。|・免疫担当細胞の種類と役割を説明できる。

第9回 血圧・脈拍、呼吸機能の測定[実習]
担当教員:村上 一仁
授業内容:「血圧・脈拍の測定」| ・血圧の調節機構を説明できる。|「呼吸機能の測定」| ・肺、気管支について機能と構造を関連づけて説明できる。| ・代表的な呼吸機能検査を列挙し、その検査値の異常から推測される主な疾病を挙げることができる。 

第10回 酵素反応速度とKm値の測定[実習]
担当教員:内海 文彰、荻野 暢子
授業内容:大腸菌由来のβ-D-ガラクトシダーゼを用いて酵素反応速度とKm値算出法について学ぶ。 


SBOsコード(薬学部薬学科のみ 2023年度以前カリキュラム適用者対象)
第1回
G-2--1 G-2--3

第2回
G-2--1 G-2--3

第3回
G-2--1 G-2--3

第4回
G-2--1 G-2--3

第5回
C2-1-1-1 C2-1-1-2

第6回
C2-3-2-1 C2-3-2-5 C2-1-1-1 C2-1-1-2

第7回
C2-1-1-2 C2-1-1-3

第8回
C3-3-1-1 C3-3-1-2

第9回
C2-5-1-1 C2-5-1-2 C2-5-1-5 OCx1024xxx

第10回
C7-1-3-4

第11回
C7-1-3-1 C7-1-3-2 C7-1-3-3 E1-1-2-2

第12回
C8-1-2-1 C8-1-2-2

第13回
C7-1-7-1 C7-1-7-2 C7-2-1-4 C7-2-5-1 C7-1-8-1

第14回
C6-3-3-1 C6-3-3-2 C6-3-3-3 C6-3-3-4

第15回


第16回


第17回


第18回


第19回


第20回


第21回


第22回


第23回


第24回


第25回


第26回


第27回


第28回


第29回


第30回
学修事項(薬学部薬学科のみ 2024年度以降カリキュラム適用者対象)
C-7-1-4
C-7-1-5

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
薬剤師
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)に対応する項目(SBOs)及び薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版)に対応する項目(学修事項)を授業計画欄下部に示す。
なお、各項目に紐づく内容については、以下URL先に示す。
URL:https://tus.box.com/s/ilc2p0ygiyz4ncj23ckp310rmaa0efdk

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
N
授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
N