シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
入門電磁気学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Introductory Electromagnetism
授業コード Class code
9922B52
科目番号 Course number
22PHELE101

教員名
長嶋 泰之
Instructor
Yasuyuki Nagashima

開講年度学期
2024年度前期、2024年度後期
Year/Semester
FY2024, summer semester, winter semester
曜日時限
金曜6限
Class hours
Friday, 6th period

開講学科・専攻 Department
理学部第二部 物理学科

Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅱ
単位数 Course credit
4.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
電磁気学を学ぶ上で必要な数学の理解に始まり、近接作用としての電場や磁場の概念および諸法則を学ぶ。さらに、定常電流、静磁場、変動する場、マクスウェル方程式を理解し、扱えるようになる。2019年5月20日から採用されている電荷や電場、磁場等の定義についても学ぶ。キャリアとの関係では、研究者あるいは技術者に必要な物理学の基礎を学ぶことができる。
目的 Objectives
1.電磁気学で取り扱う電荷、電場、磁場などの物理量の意味を理解する。またこれらの値がどのように定義されるかを理解する。
2.クーロンの法則、積分形のガウスの法則、ビオサバールの法則、積分形のアンペールの法則、レンツの法則、積分形のファラデーの法則を理解し、電場や磁場の計算をできるようになる。
3.電場や磁場中における電荷の運動を理解し、軌道の計算をできるようになる。
4.マクスウェル方程式を理解し、それを使って電場や磁場の計算をできるようになる。
5.電磁波を理解する。
到達目標 Outcomes
マクスウェル方程式を理解し、電磁気学の基礎的な問題を解けるようになる。同時に、電荷や電場、磁場等、重要な物理量の定義を言えるようになる。さらに、2年生以降に電磁気学1、電磁気学2や量子力学、物性論等の基礎となる電磁気現象を理解する。本学科のディプロマポリシー「理論的に思考する能⼒の基礎を作る」に該当する科⽬である。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
授業には対面で出席し、しっかりとノートをとること。社会人学生のみなさんには6月以降には授業の動画を非同期で見れるように措置する予定です。社会人学生の定義は「職業を有し、週30時間以上勤務する者で、卒業までの期間に週30時間以上の勤務が見込まれる者」です。認定は9号館3階の二部事務室が行いますので、希望者はゴールデンウィーク開けに事務室で申告してください。ただし社会人でも対面で授業に出るのが原則(半数以上の授業回を、対面で受講すること)ですので、それを必ず守ってください。

入門電磁気学は物理学の基礎である重要な科目ですから、しっかり勉強すること。事前に高校で学ぶ数学や物理をよく復習しておくこと。常に教科書や参考書、ノートを⼿元に置いておき、時間が許す限り勉強しよう。問題を解く際には、実際にペンとノートを使うことが大切。ノート1冊を数日で使い切るくらい、勉強しよう。

アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
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準備学習・復習 Preparation and review
指定の参考書の予習と講義ノートの復習をよく行うこと。入門電磁気学演習を履修している場合には、その問題の復習も十分にやること。
成績評価方法 Performance grading policy
前期、後期2回の定期試験、適宜行うレポートの評点による。出席状況は成績評価には加味されない。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
「電磁気学」増補修訂版・兵頭俊夫・裳華房・2021年・ISBN 978-4-7853-2274-8
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
電磁気学・砂川重信・岩波書店・1987年
理論電磁気学・砂川重信・紀伊國屋書店・1999年

授業計画 Class plan
]内は準備学習、復習に必要な時間の⽬安
1.次元、単位、電場
(準備学習)高校で勉強した電荷、電流、電場の復習。[2時間]
次元、単位について学ぶ。また、電場の意味を学ぶ。
(復習)次元、単位について説明できる。電場中で電荷が受ける力を計算できる。[2時間]
2.点電荷がつくる電場と、電磁気学を理解する上で必要な数学(ベクトル、座標)
(準備学習)高校で勉強したベクトルや座標の復習。[2時間]
点電荷がつくる電場について学ぶ。また、ベクトルや座標を物理学の立場から理解する。
(復習)点電荷が作る電場を計算できる。また、電磁気学で使うベクトルや座標を理解する。[2時間]
3.点電荷がつくる電場と、電磁気学を理解する上で必要な数学(微分、積分)
(準備学習)高校で勉強したベクトルや微分、積分の復習。[2時間]
点電荷がつくる電場について学ぶ。また、ベクトル、微分、積分を物理学の立場から理解する。
(復習)点電荷が作る電場を計算できる。また、電磁気学で使う微分、積分を理解する。[2時間]
4.電磁気学を理解する上で必要な数学(テイラー展開と線積分)
(準備学習)高校で勉強したベクトルや微分、積分の復習。[2時間]
テイラー展開と線積分を理解し、計算できるようになる。
(復習)電磁気学で使う微分、積分を理解する。テイラー展開を使った近似計算ができるようになる。簡単な線積分を計算できる。[2時間]
5.電磁気学を理解する上で必要な数学(面積分と体積積分)
(準備学習)高校で勉強したベクトルや微分、積分の復習。[2時間]
面積分と体積積分を理解し、計算できるようになる。
(復習)簡単な面積分と体積積分を計算できる。[2時間]
6.電磁気学を理解する上で必要な数学(流束密度と立体角)
(準備学習)高校で勉強したベクトルや微分、積分の復習。[2時間]
流束密度と立体角を理解し、計算できるようになる。
(復習)流束密度と立体角を理解する。簡単な立体角を計算できる。[2時間]
7.ガウスの法則1
(準備学習)流束密度と立体角の復習。[2時間]
ガウスの法則を学ぶ。
(復習)ガウスの法則の意味を理解する。[2時間]
8.ガウスの法則2
(準備学習)前回習ったガウスの法則の復習。[2時間]
ガウスの法則を使って様々な電荷分布の周りの電場を計算する。
(復習)様々な電荷分布の周りの電場を計算できる。[2時間]
9.ガウスの法則3
(準備学習)前々回および前回習ったガウスの法則の復習。[2時間]
ガウスの法則を使って様々な電荷分布の周りの電場を計算する。
(復習)様々な電荷分布の周りの電場を計算できる。[2時間]
10.電位1
(準備学習)これまで習ったガウスの法則の復習。[2時間]
電位を理解する。
(復習)電位を理解する。[2時間]
11.電位2
(準備学習)前回習った電位の復習。[2時間]
様々な電荷分布の周りの電位を計算する。
(復習)様々な電荷分布の周りの電位を計算できる。[2時間]
12.導体1
(準備学習)これまで習った電場と電位の復習。[2時間]
導体の周辺の電場について理解する。
(復習)導体の周辺の電場について説明できる。[2時間]
13.導体2
(準備学習)これまで習った電場と電位の復習。[2時間]
導体表面近傍の電場と表面電荷密度の関係や鏡像ついて理解する。
(復習)導体の周辺の電場について説明できる。[2時間]
14.導体3
(準備学習)これまで習った電場と電位の復習。[2時間]
導体周辺の電場に関する演習問題を解く。
(復習)与えられた電荷分布の周りの静電ポテンシャルを計算できる。[2時間]
15.前期の復習
(準備学習)これまで習った電荷、電場、電位、導体の復習。[2時間]
これまで習った内容を総復習する。
(復習)これまで習った電荷、電場、電位、導体の復習をさらに行う。[2時間]
16.到達度評価
(準備学習)これまで習った内容の復習。[20時間]
これまでの理解度を試験により評価する。
16.静電ポテンシャルの微分と等ポテンシャル面
(準備学習)これまで習った電場と電位の復習。[2時間]
静電ポテンシャルの勾配を電場の関係を理解し、等ポテンシャル面を学ぶ。
(復習)静電ポテンシャルの勾配を電場の関係について説明できる。また等ポテンシャル面について説明できる。[2時間]
17.電気双極子
(準備学習)これまで習った電場の復習。[2時間]
電気双極子を学ぶ。
(復習)電気双極子について説明できる。[2時間]
18.孤立した導体と静電容量
(準備学習)これまで習った電場と電位の復習。[2時間]
孤立した導体と静電容量について理解する。
(復習)コンデンサーの容量を計算できる。[2時間]
19.定常電流と直流回路1
(準備学習)静電容量の復習。[2時間]
電流密度やコンデンサーを含む回路を理解する。
(復習)コンデンサーの特性を説明できる。[2時間]
20.定常電流と直流回路2
(準備学習)コンデンサーを含む回路の復習。[2時間]
抵抗、オームの法則、キルヒホッフの法則を理解する。
(復習)抵抗やコンデンサーを含む回路の電流や電圧を計算できる。[2時間]
21.電流の周りの磁場
(準備学習)電流と電場の復習。[2時間]
電流の周りの磁場を理解し、磁場を記述するために必要な数学(外積)を理解する。
(復習)電流の周りの磁場を説明できる。[2時間]
22.ビオサバールの法則1
(準備学習)電流の周りの磁場の復習。[2時間]
ビオサバールの法則を理解する。
(復習)ビオサバールの法則を説明できる。[2時間]
23.ビオサバールの法則2
(準備学習)ビオサバールの法則の復習。[2時間]
ビオサバールの法則を使って、電流の周りの磁場を計算する。
(復習)電流の周りの磁場を計算できる。[2時間]
24.磁場中の電荷
(準備学習)ビオサバールの法則の復習。[2時間]
磁場中の電荷の運動を理解する。
(復習)磁場中の電荷の軌道を計算できる。[2時間]
25.アンペールの法則1
(準備学習)ビオサバールの法則の復習。[2時間]
アンペールの法則を導出する。
(復習)アンペールの法則を理解する。[2時間]
26.アンペールの法則2
(準備学習)アンペールの法則を復習する。[2時間]
アンペールの法則を使って、電流の周りの磁場を計算する。
(復習)アンペールを使って磁場を計算できる。[2時間]
27.電流が磁場から受ける力
(準備学習)磁場を復習する。[2時間]
電流が磁場から受ける力を理解する。
(復習)磁場中に置かれた電流に働く力を計算できる。[2時間]
28.時間的に変動する場
(準備学習)磁場を復習する。[2時間]
電磁誘導を理解する。
(復習)時間的に変動する磁場中に置かれたコイルに起電力が生じることを説明できる。[2時間]
29.マクスウェル方程式
(準備学習)電場と磁場を復習する。[2時間]
マクスウェル方程式を学ぶ。マクスウェル方程式とガウスの法則、アンペールの法則、ファラデーの法則との関係を理解する。
(復習)マクスウェル方程式の意味を説明できる。[2時間]
30.到達度評価と1年間の復習
(準備学習)1年間に学んだ全内容を総復習する。[20時間]
これまでの理解度を試験により評価する。
(復習)1年間で習った全内容の復習をさらに行う。試験の問題を解きなおしてみる。[2時間]

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
基礎科目(関門科目)であるから履修して単位を取らないと2年生に進級できない。時間をかけてしっかり勉強すること。

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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