シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
代数学2 (木・5)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Algebra (2) (木・5)
授業コード Class code
9921A65
科目番号 Course number
21MAALG201

教員名
佐藤 隆夫
Instructor
Satoh, Takao

開講年度学期
2024年度前期、2024年度後期
Year/Semester
2024/ The first and the second semesters
曜日時限
木曜5限
Class hours
The 5th period on Thursday

開講学科・専攻 Department
理学部第二部 数学科

Department of Mathematics, Faculty of Science Division Ⅱ
単位数 Course credit
4.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

概要 Description
現代数学に必要不可欠な代数学(群論と環論)の基礎を学修する.前期に群論,後期に環論の初歩についてそれぞれ解説する.
目的 Objectives
群や環の概念は,整数論や表現論といった代数系の分野のみならず,幾何学や解析学でも用いられ,さらには理論科学や数理物理などの数学以外の学問でも用いられる.この科目では,まずこれらの概念を基礎を理解し応用できる力を身につけることを目指す.
到達目標 Outcomes
前期
1.群の定義を理解し,部分群や剰余群などの例をいくつか挙げられるようになる.
2.群の準同型定理を利用して,種々の群の同型を示せるようになる.
3.冪零群や可解群を理解する.
4.変換群の概念を理解し,シローの定理の証明に応用する.

後期
1.環の定義を理解し,イデアルや剰余環などの例をいくつか挙げられるようになる.
2.環の準同型定理を利用して,種々の環の同型を示せるようになる.
3.素イデアルや極大イデアルの概念を理解する.
4.多項式環の性質を理解する.
5.環上の加群を理解し,有限生成アーベル群の構造定理を理解する.
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます(学部対象)。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​
履修上の注意 Course notes prerequisites
(1)「代数学研究」という科目は「代数学2」の演習を行うので、「代数学2」を履修する学生は可能な限りこれを履修すること.
(2)友人やサークルなどで自主的にセミナーを開いて勉強し合い,自身の理解度を確認するとともに,他者に説明できる力を身に付けることは,学力が大きく向上するので積極的に取り組んでほしい.
(3)理解が不十分だと思われる場合は,本学の学習相談室や本学科の質問コーナーを積極的に活用すること.
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay
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準備学習・復習 Preparation and review
代数学2は一般性を重視するので抽象的な議論が多くなります.このとき,用いられる言葉は専門の術語のほかに数学概論などで学習した集合,写像の全射と単射,同値関係などがある.
不安を覚えるようであればよく復習しておくこと.また,ある抽象的な概念が定義されたら,その具体例をいくつか考えたり調べるようにしてください.
成績評価方法 Performance grading policy
前期,後期ともにレポートおよそ40%,到達度評価試験およそ60%の割合でそれぞれ100点満点で評価し,前後期の点を足して半分にしたものを総合成績とする.
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

参考書・その他資料 Reference and other materials
特定の教科書のようなものは使用しません.基本的には講義ノートがあれば理解できるようにしますが,演習問題などを参考にして理解を深めたい方は以下の本などを参考にして下さい.
すべて購入する必要はなく,いくつか眺めてみて自身にあったものを選ぶと良いでしょう.

1.『シローの定理』,佐藤隆夫,近代科学社,2019年発行(初版第2刷)
2.『群論序説』,星明考,日本評論社
3.『代数学1 群論入門』,雪江 明彦,日本評論社
4.『群論』,榎本直也,日本評論社
5.『代数系入門』,松坂和夫,岩波書店

授業計画 Class plan
前期
1. 群の定義と例,部分群
    整数のなす加法群,一般線型群など
2. 群の生成系
    対称群の生成系など
3. 剰余類と群の位数
    ラグランジュの定理など
4. 正規部分群と剰余群
    交代群と符号関数など
5. 準同型定理
    色々な例,中国式剰余定理
6. 同型定理
    第1,2同型定理,クラインの四元群
7. 巡回群
    生成元の個数など
8. 交換子群
    対称群のアーベル化,交換子の性質など
9. 冪零群
    降中心列,冪零群の部分群や剰余群など
10.可解群
    導来列,可解群の部分群や剰余群など.
11.共役類
    対称群の共役類など
12.変換群
    群が作用する集合,軌道分解など
13.シローの定理
    証明と適用例
14.いろいろな群
    Mordell-Weil群など
15.到達度評価と解説

後期
1. 環の定義と例
    有理整数環,行列環,環の乗法群など.
2. 整域とイデアル
    有理整数環のイデアルなど
3. 可換環上の多項式環
    多項式の次数,因数定理など
4. 剰余環,環準同型
    準同型写像の像と核,誘導準同型など
5. 素イデアルと極大イデアル
    剰余環との関係など
6. 素イデアルと極大イデアル 2
    PIDにおける素イデアル,対応原理など
7. 体上の一変数多項式環
    多項式の既約性など
8. 有理多項式の既約性
    アイゼンシュタインの判定法など
9. 一意分解整域
    単項イデアル整域との関係など
10.最大公約元,最小公倍元
    整域における最大公約元の存在など
11.環上の加群
    定義と例,及び簡単な性質
12.自由加群
    普遍性と,行列の不変因子など
13.有限生成アーベル群の構造定理
    証明と例
    
第15回  到達度評価と解説

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
特になし
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
シラバスの内容は,授業の進行状況などに応じて変更する可能性があるので注意してください.

授業でのBYOD PCの利用有無 Whether or not students may use BYOD PCs in class
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授業での仮想PCの利用有無 Whether or not students may use a virtual PC in class
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