有機化学１Ａ

Organic Chemistry 1A

9913H01

13CHORC101

河合　英敏

Hidetoshi Kawai

2024年度前期

First Semester　

月曜2限

Monday 2nd Period

理学部第一部　化学科

Department of Chemistry, Faculty of Science Division Ⅰ

2.0単位

講義

Lecture

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① [対面]対面授業/ [On-site] On-site class

有機化学の基礎となるいくつかの概念、および炭化水素（アルカン）の構造を学習することができる。

有機化学は、身の回りにある物質や生命を理解する基礎となる。
複数の原子からなる多様な分子の性質を理解する上で必要な原子間の共有結合の性質を理解し、どのような構造を形成するか、炭化水素系の分子では、どのような試薬とどのような反応が起こりうるかを判断し、反応式として記述できる能力を身に付ける。
本学科のディプロマポリシーに定める「化学を基盤として物質、環境、生命など、我々を取り巻く世界の諸現象を解明し、諸問題を解決していく基礎的素養を有している」を実現するための科目である。

１．IUPAC命名法に基づき、炭化水素（アルカン類）を命名し、構造式を書けるようになる。
２．炭化水素の配座をNewman投影図やいす形配座で記述し、平衡を理解できるようになる。３．有機化合物の酸性度・塩基性度について比較できるようになる。
４．不斉炭素に基づくキラリティーについて理解することができる。　
５．有機反応におけるエネルギーダイヤグラムを理解できるようになる。

リンク先の [評価項目と科目の対応一覧]から確認できます（学部対象）。
履修登録の際に参照ください。
​You can check this from “Correspondence table between grading items and subjects” by following the link(for departments).
https://www.tus.ac.jp/fd/ict_tusrubric/​​​

講義（有機化学1A）、有機化学演習1の内容は相補的であり、同時に受講すべきである。互いの進捗に合わせ、小テスト、演習をおこなっている。
教科書のホームページ、分子構造模型、ChemBioOfficeなどを十分活用して欲しい。

小テストの実施　Quiz type test

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各回の授業前に１時間程度、教科書の対応する章の部分を読んでおき、その上で講義に出席すること。
各回の授業後に、３時間程度、小テストの問題および章末問題を解き、復習を行うこと。

わからなかった場所など、疑問点をもちながら講義を受けると理解度が深まるでしょう。
分子の３次元構造を実感するためには、分子模型を使った学習が効果的です。
ChemOfficeをインストールし、ChemDrawを使えるようになると理解が進みやすくなります。

有機化合物の構造と物性の基礎を理解し、構造式の記載法・命名法を理解しているかどうかを各講義ごとの課題および試験を通して総合的に評価する（テスト 70%、講義の課題30%）。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

Y

マクマリー有機化学(上) 東京化学同人 9784807909124
ＨＧＳ分子構造模型Ｃ型セット 有機化学実習用 丸善出版 9784621301289

教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​​https://mirai.kinokuniya.co.jp/tokyorika/

教養化学 理工系の基礎 (9784621300411)　丸善出版
マクマリー著、「有機化学問題の解き方（第９版）英語版」　東京化学同人
「化合物命名法−IUPAC勧告に準拠−第２版」　 東京化学同人
カルガリー大学のサイト：Organic Chemistry On-Line Learning Center　 http://www.chem.ucalgary.ca/courses/351/Carey5th/Carey.html
LETUS上で、各章ごとに選択式の問題集の利用が可能（講義中に案内します）

1 　構造と結合１（1章） 　　　　原子の構造、軌道と電子配列、Lewis構造
原子の構造について理解する。軌道の考え方、および電子配列について理解する。

2 　構造と結合２（1章） 　　　　イオン結合、共有結合、混成軌道
結合の成り立ち、考え方を知る。メタン、エチレン、アセチレンの構造

3 　極性有機結合１（2章）　　　　　 電気陰性度、極性結合、共鳴 　　
極性結合について、また結合に関する重要な概念を理解する。

4 　極性有機結合２（2章）　 　共鳴構造式
電子構造が異なる共鳴構造を理解し、電子の動きを曲がった矢印で表現できるようになる。

5 　極性有機結合３（2章）　 　酸、塩基、化学平衡
酸、塩基と化学平衡の基礎について理解する。
　　
6 　アルカンとその立体化学１(3章) 官能基の種類、ＩＵＰＡＣ命名法
官能基の種類とアルカンの命名法について学ぶ。ChemDrawの使用方法も学ぶ。

7 　アルカンとその立体化学２(3章) アルカンの立体配座
アルカンの構造と立体配座を学び、そのエネルギー差について理解する。

8 　シクロアルカン１(4章)　　　　 シクロアルカンの命名法、立体配座、環歪み
シクロアルカンの立体配座を学び、環歪みについて理解する。

9 　シクロアルカン２(4章)　　　　 シクロヘキサンのいす型配座とその平衡
シクロヘキサンのいす形配座を学び、その平衡に与える立体歪みについて理解する。

10　立体化学１（5章）　　　　　　　キラリティー、光学活性、旋光度
四面体中心（不斉炭素）におけるキラリティーを学び、その分類を学ぶ。

11　立体化学２（5章）　　　　　　　エナンチオマー、Cahn-Ingold-Prelog則
キラル化合物の表記法、命名法を学ぶ。

12　立体化学３（5章）　　　　　　　ジアステレオマー、光学分割
複数の不斉中心をもつ化合物のキラリティーを学び、それらの分割方法を学ぶ。

13　有機反応の概観１（6章） 　　反応の種類（付加、脱離、置換、転位）
有機反応の種類を学び、巻き矢印による反応の表記について学ぶ。

14　有機反応の概観２（6章） 　　反応機構、中間体、遷移状態、速度論
有機反応の推移を中間体や遷移状態を通して理解する。

15　アルカンの構造および反応性のまとめ
到達度評価を行い、前期のまとめを解説する。

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ChemOffice Professional

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有機化学演習１において本講義の補足と演習、小テストを行いますので、両講義を受講して下さい。
ChemOfficeは大学での共通ソフトウェアとしてダウンロード可能です。

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