シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
哲学 (後・木3)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Philosophy (後・木3)
授業コード Class code
99K8227
科目番号 Course number
L1HSHUMb02

教員名
巻田 悦郎
Instructor
Etsuro Makita

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023/Fall Semester
曜日時限
木曜3限
Class hours
Thursday 3rd period

開講学科・専攻 Department
経営学部(一般教養科目)

A course of liberal arts, the School of Management
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
哲学は,日常生活や諸学問がその上に立っている暗黙の前提を,ことさら取り上げて問題とする学問である。この前提はつかみ所のないように見えるが,その上で解決がつかない問題が現れると,しばしば生活や学問そのものを危機に陥れるような性格のものである。
「現代思想」と違い,哲学のよりオーソドックスな問題を取り上げる。
目的 Objectives
本科目は,教養科目として,教養教育の目標の、(1)専門分野の枠を超えて広い視野で多元的・複眼的に自然・人間・社会を俯瞰できる能力,および(3)課題を自ら発見し、主体的に考え、解決に取り組むための論理的・批判的思考力,の涵養に資する。
哲学を専攻しない学生にとって,哲学は単に一般教養であるばかりでなく,より基本的な問題への取り組みに慣れておく,という意味がある。
到達目標 Outcomes
より原則的・原理的な思考に触れて,そういった哲学的な思考が存在することを知り,それに慣れる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
S:一般能力 B:教養 K:豊かな教養 OS:一般能力 OK:豊かな教養 2S:幅広い視野と高い倫理観に基づく教養力 2B:教養に関する理解 2K:基礎学力 MS:教養学力 BE:幅広い教養 ID:教養学力
履修上の注意 Course notes prerequisites
この講義は100名定員の履修制限があるので注意。私語が多い場合は座席指定制とする。

1)小論文レポートを提出し,かつ,2)出席率が75%以上の履修者は履修意志あり,そうでない者は履修放棄と見なされる。

出欠は第1週を除き、CLASSの出席登録番号を使い、毎回とる。出席率は,分子がその履修者の出席回数,分母が講義が行われた回数(第1週を除く)で計算される。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test
講義で取り上げたテーマについて,意見をきく投票を毎回,LETUSを使って実施する。
講義で取り上げたテーマに関して小論文を書いて,LETUSで提出する。

準備学習・復習 Preparation and review
講義で提示された議論について,機会があったら,それについて友人や家族と話してみることが望まれる。
成績評価方法 Performance grading policy
成績は,レポート点85点と平常点15点の割合でつける。レポートは小論文のレポートで,学期中に出す。小論文は,「課題に応えているか」、「自分の言葉で語っているか」、「議論に一貫性と説得力があるか」などの点で評価される。平常点は講義のなかで出す投票への参加率でつける。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
トマス・ネーゲル『哲学ってどんなこと──とっても短い哲学入門』(岡本・若松訳、昭和堂、1993年)など。他は講義のなかで適宜紹介する。

授業計画 Class plan
1 はじめに,序章
はじめに(講義の方法と予定,成績評価など)序章 哲学 第1節 哲学との出逢い 第2節 哲学とは何か a 反省直観 b 諸学の総合
— この講義の成績評価の方法などについて知った後,哲学者たちが行ってきたさまざまな「哲学」定義を知る

2 はじめに,序章
序章 哲学 c 残滓(科学主義) d 価値観 e 概念・理性 f 原理・根拠
— 「哲学」の定義には,哲学の固有性を諸科学の総合性に見たり事実に対する価値に見たりするものがあることを知る

3 第1章
第1章 認識——われわれどのようにして物事を知り理解するのか a 想起説 b 反映説
— 認識はすでに知っていることの想起・反省なのか,それとも,外界の客観的存在者の反映なのかを考える

4 第1章
第1章 c 構成説 d 融合説
— 認識は理性による感覚データの総合なのか,それとも既知と未知との融合なのかを考える

5 第2章
第2章 時間——時間は存在しないのか a 独立説 b 相関説 c 意識現象説 d 幻想説
— 時間は出来事から独立した絶対的なものなのか,出来事に相関した何かなのかを考える 

6 第2章
第2章 c 意識現象説 d 幻想説
— 時間は意識のなかにしか存在しないのか,それとも,そもそも時間はありえない矛盾なのかを考える 

7 第3章
第3章 言語——言語は伝達のための便利な道具なのか a 道具
— 言語は伝達のための便利な道具なのかを考える

8 第3章
第3章 b 世界観説 c 存在説
— 言語はそこにわれわれの世界観が表れたものなのか,それととも,存在の分節なのかを考える

9 第4章
第4章 芸術—芸術作品を他の人工物から区別するものは何か a 模倣論 b 均斉論
— 芸術は自然の模倣なのか,それともシンメトリックな構成をもつ人工物のことなのかを考える

10 第4章
第4章 c 表出論 d 異化論 e 現象論
— 芸術は豊かな感情の表出なのか,それとも,日常的な感性を刷新する新奇な形式なのか,それとも,理念(イデア)の現れなのかを考える

11 第5章
第5章 人間—人間が他の動物と本質的に違う点はどこか a 理性 b 欠陥存在
— 人間は理性を持つ動物なのか,労働する動物なのか,それとも,欠陥あるがゆえに文化が必要だった動物なのか,を考える

12 第5章
第5章 c 象徴 d 想像力 f 自己意識
— 人間は象徴(シンボル,言語)を操る動物なのか,事実と違うことを想像できる動物なのか,それとも,自己を意識できる存在なのかを考える

13 第6章
第6章 存在──存在するかどうかの基準は何か a 理念性 b 感性的確認
— 存在するかどうかは,それが不変がどうかで決まるのか,それとも,各冊測定が可能かどうかで決まるのか

14 第6章
第6章 c 意識 d 充溢
— それとも,それが意識に抵抗を与えるかどうかで決めるのか,それとも,多様なものを内にはらむ充実にこそ存在の本質はあるのか。

15 まとめと達成度の確認
— これまでの講義内容を振り返り,目標の達成度を確認する

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
投票、講義スライドのダウンロードなどは,LETUSの「哲学」のページで行う。