シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
国土情報工学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Land Information Engineering
授業コード Class code
9976409
科目番号 Course number
76CEPLG302

教員名
小島 尚人
Instructor
Hirohito Kojima

開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
2023 first semester
曜日時限
火曜1限
Class hours
Thesday, 1st Period

開講学科・専攻 Department
創域理工学部 社会基盤工学科

Department of Civil Engineering, Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
ハイフレックス型授業/Hybrid-Flexible format

概要 Description
本講義では、建設分野における「国土情報工学」の位置付けと役割について、具体的な事例を挙げつつ解説する。「国土の管理支援」を担う応用技術分野の一つとして、地理情報(Geographical Information)とリモートセンシングデータ(remotely sensed data)を融合する各種画像処理・解析技術の内容について説明する。豊富な映像を交えて講義形式で実施する。理大e-learningシステム(LETUS)にアップする講義コンテンツ(録音付き)による復習(受講学生のみ)を通して、講義内容の理解を深める。
目的 Objectives
本講義では、国土を対象とした「調査(環境監視)、計画、防災・減災」、いわゆる「国土の管理支援」のあり方について学習するとともに、国土情報の処理・解析における「環境・情報科学研究」と「複雑系科学研究」を融合するといった新たな学問体系の全体像を把握することが目的となる。特に、国土情報の「収集・蓄積」、「処理・解析」、「発信・提供(共有)」、「管理・運用(活用)」といったキーワードのもとに学習を進め、国土情報工学の位置付けと役割を理解、説明できるようになることが最終目標となる。
到達目標 Outcomes
本科目の到達目標は以下のとおりである。
1)人工衛星や航空機から観測されるリモートセンシングデータや地理情報(Geographical 
Information)を融合する処理・解析技術の概要と、建設分野における国土情報の具体的な
適用事例について学習、説明できるようになる。
2)国土情報の利用分野を対象として、インターネット環境下で稼働する様々な情報提供・管理システム、処理・解析システムの設計・開発の現状について学習、説明できるようになる。
3)国土情報の「収集・蓄積」、「処理・解析」、「発信・提供(共有)」、「管理・運用(活用)」といったキーワードのもとに学習を進め、国土情報工学の位置付けと役割を理解、説明できるよう になる。技術用語が氾濫している状況にあって、講義毎に基本的な技術用語の定義を把握、整理でき るようになることも目標となる。

*社会基盤工学科が定める学習・教育目標との関連 
 上記到達目標は、下記の「主として関連する学習・教育目標」に基づいている。
 主として関連する学習・教育目標:
目標(B):土木工学のすべての主要専門分野(構造・材料、地盤、水理、環境・情報、計
       画)の基礎知識を習得するとともに、応用できるようになる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
専門分野の学力
履修上の注意 Course notes prerequisites
・本科目は、他学科履修の受付は「無し」としていただいております。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習:各回の講義受講前に、e-Learningシステム(LETUS、録音付)により、予習する。
復習:各回の講義受講後に、e-Learningシステム(LETUS、録音付)を再度参照・復習し、知識を深める。
成績評価方法 Performance grading policy
・到達度評価試験 100%(得点取得率60%以上で合格)
[フィードバックの方法]
・解答例は、LETUSに掲載。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
LETUS上に適宜アップロードするコンテンツ(音声付き&音声無し)

授業計画 Class plan
以下の各回の講義をとおして、各項目の内容を学習、理解し、説明できるようになる。

1.国土情報工学概説
・講義予定の把握
・「国土情報工学の役割」と「国土情報の定義」を理解、説明できる。
・環境・情報科学研究と複雑系科学研究の融合に関する研究動向を理解、説明できる。

2.地理情報とリモートセンシングデータ
・リモートセンシングデータの活用分野について理解、説明できる。
・衛星データの種類と構成を理解、説明できる。
・地理情報の種類と構成を理解、説明できる。
・多様化する地球観測衛星について把握、説明できる。

3.国土情報を活用した斜面崩壊危険箇所評価(1)
・斜面崩壊予知の限界について理解、説明できる。
・国土情報を利用した斜面崩壊危険箇所評価モデルの基本構成を学習、説明できる。

4.国土情報を活用した斜面崩壊危険箇所評価(2)
・斜面崩壊危険箇所評価を題材として、曖昧性を定量的に
  評価(条件付きエントロピー)する考え方を理解、説明できる。

5.国土情報を活用した土地利用構想計画支援
・土地利用構想計画の位置付けを理解、説明できる。
・空間価値の概念と土地分級評価の定義を理解、説明できる。
・土地利用構想計画策定段階における相互調整事例を理解、説明できる。

6.衛星リモートセンシングデータを用いた土地被覆の分析
・地球環境保全対策支援における土地被覆分析の必要性を理解、説明できる。
・土地被覆変化箇所分析における問題点と代表的な分析手法を理解、説明できる。
・土地被覆時系列分析における問題点と代表的な分析手法を理解、説明できる。

7.市街地変遷形態の分析
・市街地変遷形態分析の必要性を理解、説明できる。
・市街地変遷形態シミュレーションモデル構築上の問題点を理解、説明できる。
・市街地変遷形態シミュレーションモデルの構成について理解、説明できる。
(凝集拡散モデルと自己組織化モデルの併用効果)
・市街地変遷形態シミュレーション結果の評価の考え方(フラクタル次元等)を
理解、説明できる。

8.衛星熱赤外域情報の活用分野
・衛星熱赤外域情報の活用分野の理解、説明できる。
・衛星熱赤外域情報の適用分野を開拓することの必要性を理解、説明できる。
 事例学習:自然シラス斜面の広域崩壊危険箇所評価問題への衛星熱赤外域情報
     の適用方法

9.これからのリモートセンシング(1)
 ・GPS(Global positioning system)、GIS(geographical information systems)、
  RS(Remote Sensing)といった3種類の技術の融合利用分野と利用事例を理解、説明
  できる。

10.これからのリモートセンシング(2)
 ・光学センサデータとマイクロ波映像レーダデータの特徴を理解、説明できる。
 ・ハイパースペクトルデータに関する研究動向を理解、説明できる。
 ・レーザースキャナデータの活用分野について理解、説明できる。

11.国土情報を活用したビジネス展開(1)
 ・実務における国土情報の活用の流れを理解、説明できる。
 ・見積書、特記仕様書の作成例を理解、説明できる。

12.国土情報を活用したビジネス展開(2)
 ・インターネット環境下で稼働する技術系処理・解析システムの設計、開発事例を
  理解、説明できる。
 ・インターネット環境下における技術系処理・解析システムの運用形態について
 理解、説明できる。

13.リモートセンシングと産業振興
 ・リモートセンシングを取り巻く特許戦略の動向を学習、説明できる。
 ・画像処理・解析分野における萌芽的研究開発動向を理解、説明できる。
  事例学習:錯視(目の錯覚)を利用した画像処理・解析手法の開発事例
       画像特徴強調・判読支援事例(ドローン動画等)
       キーワード:錯視、リアルタイム画像処理、インターネット環境、
             既存システム併用稼働型&アイデア創出支援型システム

14.達成度評価 
  ・当該授業における達成度を到達度評価試験により確認する。

15.授業として当該授業科目の内容の総括を行う。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
下記の実務経験を活かし、本科目の講義を実施する。
・企業での環境情報関連のシステム設計・開発
・建設コンサルタント業務:土木計画系、環境計画系
・国土調査事業(リモートセンシング含む)
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
特になし