シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
物理学2
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Physics 2
授業コード Class code
9974332
科目番号 Course number
74BEBMS114

教員名
田村 雅史
Instructor
Masafumi Tamura

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023 Second Semester
曜日時限
月曜5限
Class hours
Monday 5th Period

開講学科・専攻 Department
創域理工学部 経営システム工学科

Department of Industrial and Systems Engineering, Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
科学技術(理工学)の基礎を成す物理学の中でも,原理的にも応用面でも重要な構成分野である電磁気学の法則,特に,電荷と電流,および,電場と磁場のふるまいを系統的に把握する。
目的 Objectives
電磁気学の基本法則は,
1.マクスウェル方程式と呼ばれる,電場と磁場のふるまいを決定する4つの法則
2.荷電粒子が電磁場から受ける力(ローレンツ力;力学とつながる)
3.電位差と電流の比例関係を与えるオームの法則(電気抵抗;消費電力と発熱を定める)
である。
学期の前半では,1.により,静電荷がつくる静電場と,定常電流がつくる静磁場が定まることから学び始める。これらの法則が具体的に適用される素子としての,コンデンサーとコイルを理解する。また,2.のローレンツ力を使って,荷電粒子の電磁場中での運動を理解する。さらに,時間変化がある場合には,電場と磁場が互いに関係しあうこと(電磁誘導など)を学ぶ。
学期の後半では,時間的に振動する電場と磁場が空間を伝わっていく電磁波(光や電波の正体)を,簡単な例で学ぶ。次に,信号(情報)伝達やエネルギー変換で用いられる,電気回路の基本を,前半で学んだコンデンサーとコイルの役割と,交流電圧・交流電流の複素数表示および複素インピーダンスを適用して,解析する方法を学ぶ。
以上は,創域理工学部のディプロマ・ポリシーにいう「1.自然・人間・社会に係る幅広い教養を修得し、専門分野の枠を超えて横断的にものごとを俯瞰できる能力。2.各学科の学問分野に応じた基礎学力と、その上に立つ専門知識。3.修得した専門知識や教養をもとに、自ら課題を発見し、解決する能力。」の養成に相当する。
到達目標 Outcomes
1. ガウスの法則と重ね合わせの原理に基づいて,点電荷や球体電荷,平面状電荷のつくる電場を求めることができる。
2. 電場ベクトルと電位の関係を理解する。これによって,コンデンサーの役割を理解する。
3. アンペールの法則を使って,直線電流のつくる磁場や十分長いソレノイドコイル内の磁場を求めることができる。
4. 電場や磁場の中で荷電粒子が受ける力を知り,その運動を求めることができる。
5. ファラデイの電磁誘導の法則を理解し,発電機や変圧器の原理を知る。
6. 空間を伝わる横波としての電磁波を理解する。
7. オームの法則とキルヒホッフの法則に基づいて,電気抵抗・コンデンサー・コイルが直列・並列に組み合わさった回路における電圧と電流のふるまいを理解する。
8. インピーダンスの考え方や複素数表示を使って,電気抵抗・コンデンサー・コイルが直列・並列に組み合わさった回路に交流信号が加えられたときの応答を解析し,信号処理や制御の基本を身につける。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
経営工学関連基礎学力
履修上の注意 Course notes prerequisites
高校物理を履修していない場合でも理解可能な内容とするが,数学面では,微積分とベクトルと複素数の基本知識を身につけていくこと。予習は,用語の意味や定義を確認し,数学の復習をする程度(目安として毎回1時間程度)でよいが,3〜4回程度の授業内容の区切りに合わせ,特に集中して復習すること(例題を自ら解くなど,目安として3〜4時間)。それに合わせて授業内小テストを行うことがある。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習 : 次回予告やLETUSに掲載する授業資料を読んで,用語の意味と定義を確認しておくこと(目安として,30〜60分程度)。
復習 : 各回の内容を自分でノートに作成した上で,主要な結果(関係式)の導出やその図示を自分で再現し,例題を解いてみること(目安として,60〜90分程度)。その過程で,疑問点があれば明らかにし,積極的に考えたり質問したりすること。
成績評価方法 Performance grading policy
次の2要素で,総合的に評価する。
(1) 授業内小テスト(学期中に1〜2回)
(2) 第15回または第16回に実施する「到達度評価」
予告した上で自主的なレポート提出を募り,提出されれば内容を成績に加味することがある。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
LETUS等で資料を配布,
または授業の中で参考書籍を紹介することがある。
電磁気学を学ぶ動機付けや,現代生活における電磁気学の幅広い応用を知るために,
勝本 信吾 著「ポケットに電磁気を」(丸善,2002年)を挙げておく。

授業計画 Class plan
以下の( )内の数字は必ずしも授業回とは一致しないが,授業内容の構成順序の目安を与える。
(1) 電磁気学の概観(電荷,電流,電場,磁場の概念と基本的性質)と,主要な法則の紹介第2回
(2) ガウスの法則(その1):電荷がつくる電場,点電荷のクーロンの法則との対応,球対称の例題
(3) ガウスの法則(その2):平面状電荷がつくる電場,重ね合わせの原理,コンデンサー
(4) 電位(電圧)と電場ベクトルの関係
(5) アンペールの法則:直線電流の周囲の磁場,ソレノイドコイル内の磁場
(6) 電磁誘導とマクスウェル-アンペールの法則
(7) ローレンツ力
(8) 電磁気のSI単位;導体,誘電体,磁性体
(9) 電場のエネルギー,磁場のエネルギー,前半のまとめ
(10) 電磁波
(11) オームの法則,回路素子の直列と並列(合成抵抗,合成容量)
(12) 振動する電流と電圧の複素数表示,電荷や磁束との関係(電気容量とインダクタンス)
(13) 交流回路のインピーダンス
(14) 総合まとめ
(15) 到達度評価

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
2000-2008年に理化学研究所(分子物性)で物性化学の実験研究に従事した実績を活かして授業をおこなう。
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks