![]() 教員名 : 中村 文一
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
制御工学1
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Control Theory 1
授業コード Class code
9973317
科目番号 Course number
73EECNT301
教員名
中村 文一
Instructor
開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
曜日時限
金曜3限
Class hours
開講学科・専攻 Department
創域理工学部 電気電子情報工学科
Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Technology 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
対面授業 / On-site class
概要 Description
制御理論は、与えられたシステムを設計者が理想とする動作をするように自動制御するための知識を体系化した理論である。特に、制御システムを線形化したシステムに対する目標値制御は、線形サーボ制御と呼ばれ産業界で広く利用されている。
本科目では、制御理論の基礎となる古典制御理論を学び、1入力1出力システムに対する基本的な線形サーボ制御系設計法を身に着ける。 目的 Objectives
本科目の目的は、制御理論の基礎となる以下の知識を習得することである。
(1) 与えられたシステムを微分方程式系としてモデル化できる。 (2) システムの伝達関数を計算できる。 (3) 制御対象とコントローラのブロック線図が描ける。 (4) システムの安定性判別ができる。 (5) 最終値の定理を使った制御量の目標値追従性能を理解できる。 (6) PID制御器に代表されるフィードバック制御系の設計ができる。 (7) ゲイン余裕・位相余裕を使った閉ループ系のロバスト性を保証することができる。 (8)閉ループ系のボード線図を使った目標値追従性能を示すことができる。 なお、本学科のディプロマポリシー「電気工学、電子工学、情報通信工学の学問分野に 共通した基礎学力と、その上に立つ各分野の専門知識」に該当する科目である。 到達目標 Outcomes
制御工学を学ぶことで、さまざまな分野の基礎力を身につけることができる。特に、システム設計や回路設計に関する技術者として必須となる、サーボ制御系設計に関する基礎技術を修得することができる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
専門応用能力
履修上の注意 Course notes prerequisites
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay
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準備学習・復習 Preparation and review
(準備学習)各回の授業前に1時間程度、前回の講義で指示した内容について予習しておくこと。
(復習)返却された課題に関する1時間程度復習および、各回の講義内容および課題に関して2時間程度復習し、各回の講義で説明した内容について理解の定着を図ること。 成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価40%、小レポート50%、中間演習10%の割合で評価を行う。
小レポートは第1,3,4,5,6,7,9,10,11,12回に計10回実施する。 中間演習は第9回に実施する。 [フィードバックの方法] ・小レポート、演習は成績をLETUSに掲示する。 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
補足資料・課題をLETUSで配布する.
授業計画 Class plan
1 制御工学の概要とラプラス変換の復習(1章)【対面授業】
授業の進め方、目標、成績評価方法、レポート採点基準を説明する。制御工学の概要について説明し、特にフィードバック制御とフィードフォワード制御の違いについて理解を深める。また、ラプラス変換の復習を行う。 2 電気工学実験2「制御」の制御理論的背景【オンライン授業(非同期)】 電気工学実験2の課題「制御」で用いるDCサーボモータを例題として、制御系設計の流れについて説明する。 3 ダイナミカルシステムの表現(2章)【対面授業】 設計者が自由に利用できる変数である入力のある微分方程式を用いた制御システムの数学モデルについて学ぶ。線形システムの入出力特性を表現するための、微分方程式をラプラス変換した伝達関数について理解を深める。伝達関数を図式化したブロック線図について学ぶ。 4 ダイナミカルシステムの過渡応答(3章前半)【対面授業】 システム制御において重要な特性は、目標値を与えた時に制御量がどのようなふるまいをするかである。このふるまいを規定する重要な性質としてインパルス応答やステップ応答に代表されるテスト信号に対する応答について学ぶ。 5 制御系の目標値追従性能(4章)【対面授業】 サーボ制御の2大要求は、安定性と目標値追従性である。この回では、最終値の定理を持ちいた目標値追従性を実現するための条件について学ぶ。 6 制御系の安定性1(3章後半)【対面授業】 サーボ制御の2大要求は、安定性と目標値追従性である。この回では、代表的な閉ループ系安定性の判別法である、ラウスの安定判別法の基礎について学ぶ。 7 制御系の安定性2(3章後半)【対面授業】 第6回により、安定判別の基礎を学んだが、この回では、ラウスの安定判別法の応用と、フルビッツの安定判別法について学ぶ。 8 基本的な制御系設計法(8章前半)【対面授業】 これまでに学んだ知識を使って、安定性と目標値追従性を実現する制御系の設計法を学ぶ。特にステップ目標値に対する代表的なフィードバック制御法である、P制御、PI制御、PID制御について理解を深める。 9 制御性能の評価(5章)【対面授業】 ステップ目標値に対して追従するフィードバック制御器は、目標値が時間によって変化する場合においても、その変化が緩やかな場合には制御量が目標値に実用的に十分な精度で追従する。この回では、閉ループ系のボード線図を用いた目標値追従性能の評価法について理解を深める。 10 中間演習【対面授業】 これまでの内容の理解度を確認するための演習を行う。 11 閉ループ系のロバスト性1:ベクトル軌跡とボード線図の復習(6章)【対面授業】 第2回〜第7回の授業により、基本的なサーボ制御系が設計できるようになったが、これだけでは不十分である。実際の制御系が数学モデルから誤差があっても制御性能が保持される性質をロバスト性といい、制御工学において考慮しなければならない要素である。ロバスト性の保証には、ナイキスト線図とボード線図が利用されるため、ナイキスト線図の基礎となるベクトル軌跡、ボード線図について復習を行い、ボード線図の折れ線近似について理解を深める。 12 制御系の安定性3(6章)【対面授業】 開ループ伝達関数から閉ループ系の安定性を判別する、もう一つの代表的な安定性の判別法である、ナイキスト線図を利用するナイキストの安定判別法について学ぶ。 13 閉ループ系のロバスト性2:ゲイン余裕と位相余裕(6章)【対面授業】 第2回〜第7回の授業により、基本的なサーボ制御系が設計できるようになったが、これだけでは不十分である。実際の制御系が数学モデルから誤差があっても制御性能が保持される性質をロバスト性といい、制御工学において考慮しなければならない要素である。この回では、代表的なロバスト性指標であるゲイン余裕と位相余裕について学ぶ。 14 ボード線図によるロバスト性能評価(6章)【対面授業】 ボード線図を使ってゲイン余裕と位相余裕を求める方法について学ぶ。また、折れ線近似によるゲイン余裕と位相余裕の算出についても理解する。 15 2自由度制御系設計法と授業のまとめ(9章)【対面授業】 これまでに学んだ制御法は、主にフィードバック制御に関するものであるが、フィードフォワード制御と併用することにより特に目標値追従性能が向上できることがある。これが2自由度制御系設計である。この回は、2自由度制御系設計について紹介する。 16 到達度評価【対面授業】 これまでの理解度を到達度評価試験により確認する。 その後、授業内容の総括を行う。 授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
MATLAB/Simulink
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備考 Remarks
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