電気磁気学１及び演習 【旧】

Electromagnetism 1 【旧】

9973304

杉山　睦、近藤　潤次、髙木　優香

2023年度前期、2023年度後期

前期(火曜3限、水曜4限、集中講義)、後期(木曜1限)

創域理工学部　電気電子情報工学科

Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Technology

4.0単位

-

対面授業/On-site class

【概要】電気磁気学１では、クーロンの法則、電界と電位の概念、導体系と静電界、電界のエネルギーと力、誘電体、静電界の解法、電流について学ぶ。電気磁気学はその「抽象性」のゆえに難しく感じられるため概念の理解に力を注ぐが，演習を通して問題解決と計算の能力を養う。この科目は２年の電気磁気学２に引き継がれる。

【目的】本科目は本学科のディプロマポリシー「電気工学、電子工学、情報通信工学の学問分野に共通した基礎学力と、その上に立つ各分野の専門知識」に該当する科目である。概要に示した一連の取り組みを通して、電磁気の基礎の理解と、それを解くための計算能力を身につける。

【到達目標】本科目を通じて、(1)点電荷による電界と電位の計算および点電荷に働く力の計算、(2)電荷密度分布からの電界・電位の計算、(3)静電容量に関する計算、(4)誘電体存在下での電界、電位、静電容量、静電エネルギー、誘電体に働く力の計算、(5)電気影像法による計算、(6)種々の導体系の電気抵抗の計算、等に関し、基礎的な問題を自ら解けるようになることを到達目標とする。

電気電子情報工学コースを選択の学生は、本科目を習得することによって、以下の学習・教育目標を達成できる。

──────────────────────
│電気電子情報工学コースの学習・教育目標
──────────────────────
A │地球的視点で考える能力　　　　
B │技術者倫理を理解する能力
C │コミュニケーション能力
D │数学、自然科学と情報活用能力
E │専門基礎能力　　　　　　　　　　　　◎
F │専門応用能力　　　　　　　　　　　　　　　　　
G │計画・遂行・継続能力
H │課題設定能力
I │デザイン能力
J│チームで仕事をするための能力
──────────────────────
(◎、○で記載)

他学科・他学部生の受講は面談によって決める。

小テストの実施　Quiz type test

-

（準備学習）各回の授業前に2時間程度、指定した教科書の授業内容に関連した部分を読んでおくこと
（復習）各回の講義内容を2時間程度復習し、各回の講義で説明した内容について理解の定着を図ること

本科目は講義で理解した現象・方程式を、演習を通じて知識の定着を図るよう設定されている。演習に関しては、あらかじめ配布する各回の演習資料を事前に必ず解いておき、分からないことを適宜調べておくこと。また、演習後は板書された回答例の理解に留まらず、自分で別回答を考えるなど復習し、翌週の小テストに向けて復習を行うこと。

講義・演習に関わらず、内容に関して分からないことがあれば担当TAに積極的に質問すること。

詳細は授業中に説明する。

前期：50％　後期50％の比率で総合評価し、評価点が60点以上を合格とする。
------------------------------------------------------------
前期講義：最終到達度評価試験(15回目実施)　100点
前期演習：中間到達度評価試験(8,14回目実施)　計100点
　　　　　毎演習授業前に行う小テスト　計100点
前期総合：講義1/3，演習2/3の比率で前期総合評価とする。
------------------------------------------------------------
後期講義：最終到達度評価試験　100点
後期演習：演習中に実施する２回の演習内試験(実施時期は授業計画参照：各100点満点)および、各演習時間前に行う小テスト(初回と演習試験時を除く13回実施)と板書による回答を50点満点で評価し、合計(250点満点)を100点満点に換算。
後期総合：講義2/3，演習1/3の比率で後期総合評価とする。

・S：到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A：到達目標を十分に達成している
・B：到達目標を達成している
・C：到達目標を最低限達成している
・D：到達目標を達成していない
・-：学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S：Achieved outcomes, excellent result
・A：Achieved outcomes, good result
・B：Achieved outcomes
・C：Minimally achieved outcomes
・D：Did not achieve outcomes
・-：Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

Y

-

教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
​https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

○●○●○●○●○●○●○　講義　○●○●○●○●○●○●○●○

◆前期◆

[01]はじめに
(1)電気磁気学１で学習する内容について概要を理解する。
(2)電磁気で必要な微積分について復習する。

[02]クーロンの法則
(1)電荷の概念、電気力線の概念を理解する。
(2)クーロンの法則を理解する。

[03]電界
(1)電界の概念を理解する。
(2)各種座標系について理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[04]ガウスの法則
(1)ガウスの法則を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[05]電位
(1)電位の概念を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[06]電界と電位
(1)電界と電位の関係を理解する。
(2)準公式を理解し、様々な問題が解けるようになる。

[07]ラプラス・ポアソンの式
(1)ラプラス・ポアソンの式を理解する。
(2)電荷・電界・電位の相互関係を正しく理解する。

[08]導体系と静電界
(1)導体と接地の概念について理解する。

[09]静電容量
(1)静電容量の概念について理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[10]電気双極子
(1)電気双極子の概念を理解する。

[11]電位・容量・誘導係数
(1)電位係数、容量係数、誘導係数について理解する。
(2)静電容量に関する準公式を理解し、様々な問題が解けるようになる。

[12]電界のエネルギー
(1)電界によるエネルギーの概念について理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[13]静電エネルギー
(1)静電エネルギーの概念について理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[14]前期まとめ
これまでの一連の学習内容を復習整理し、知識の定着を図る。

[15]到達度評価試験・総括
到達度を評価する試験を行い、その解答を解説する。


◆後期◆ 30回目の到達度評価以外は，原則として対⾯授業で実施するが，通学が困難な学⽣はオンライン授業（⾮同期）を選択できる。30回⽬は対⾯授業で⾏う。

[16]誘電体の性質と誘電分極（教科書3.1節，pp. 61-65）
(1)誘電体の性質を理解する。
(2)誘電分極現象を理解する。

[17]電束密度とガウスの法則（教科書3.2節，pp. 66-70）
(1)電界，分極，電束密度，誘電率の関係を理解する。
(2)電束密度に関するガウスの法則を理解し，その応用ができる。

[18]誘電体中のポアソンおよびラプラスの方程式とその応用（教科書3.3節，p. 71）
(1)ガウスの法則の微分形の導出ができる。
(2)誘電体中のポアソンの方程式とラプラスの方程式を導出し，簡単な応用ができる。

[19]誘電体境界における境界条件（教科書3.4節，pp. 71-78）
(1)誘電体境界における境界条件を理解し，その応用ができる。

[20]誘電体がある場合の静電エネルギー（教科書3.5節，pp. 78-79）
(1)誘電体がある場合の静電エネルギーと誘電体に働く力を理解する。
(2)誘電体がある場合の静電エネルギーと誘電体に働く力を求めることができる。

[21]導体系の電気影像法(半無限導体)（教科書4.1節，4.2.1項，pp. 83-86）
(1)電気影像法の有用性を理解する。
(2)半無限導体の電気影像を理解し，その応用ができる。

[22]導体系の電気影像法(導体球)（教科書4.2.2〜4.2.3項，pp. 86-89）
(1)接地導体球と絶縁導体球の差異について理解する。
(2)接地導体球の電気影像法ついて理解し，その応用ができる。

[23]導体系の電気影像法(絶縁導体球)（教科書4.2.4〜4.2.5項，pp. 89-91）
(1)絶縁導体球の電気影像法ついて理解し，その応用ができる。
(2)他の導体系における電気影像法を理解し，簡単な応用ができる。

[24]誘電体系の電気影像法（教科書4.3節，pp. 91-96）
(1)誘電体境界面における境界条件を理解する
(2)誘電体系の電気影像法を理解し，その応用ができる。

[25]電流と電荷（教科書5.1節，5.2.1〜5.2.5項，pp. 99-110）
(1)電流と電荷、電界の関係を理解する。
(2)種々の導体系の電気抵抗を求めることができる。

[26]電荷保存の法則と電流連続の式（教科書5.2.6〜5.2.7項，5.3節，pp. 110-116）
(1)抵抗と静電容量の関係を理解する。
(2)電荷保存の法則と電流連続の式を導出し，両者の関係を理解する。

[27]電気回路とキルヒホッフの法則（教科書5.5節，pp. 119-121）
(1)キルヒホッフの第1法則，第2法則を理解する。
(2)種々の電気回路の電圧，電流，抵抗の関係を理解し，その応用ができる。

[28]起電力、電力、ジュール熱（教科書5.4節，5.6節，pp. 117-119, pp. 121-123）
(1)起電力を理解する。
(2)ジュール熱と消費電力の関係を理解し，その応用ができる。

[29]後期授業のまとめ（教科書3〜5章，pp. 61-126）
これまでの一連の学習内容を復習整理し、知識の定着を図る。

[30]到達度評価（教科書3〜5章，pp. 61-126）【対⾯授業】
到達度を評価する試験を行い、その解答を解説する。




○●○●○●○●○●○●○　演習　○●○●○●○●○●○●○●○

◆前期◆

[01]はじめに
(1)電気磁気学１で学習する内容について概要を理解する。
(2)電磁気で必要な数学について理解する。

[02]クーロンの法則
(1)電荷の概念、電気力線の概念を理解し、問題が解けるようになる。
(2)クーロンの法則を理解し、問題が解けるようになる。

[03]電界
(1)電界の概念を理解し、問題が解けるようになる。

[04]ガウスの法則
(1)ガウスの法則を理解し、問題が解けるようになる。

[05]電位
(1)電位の概念を理解し、問題が解けるようになる。

[06]電界と電位
(1)電界と電位の関係を理解する。
(2)準公式を理解し、様々な問題が解けるようになる。

[07]ラプラス・ポアソンの式
(1)ラプラス・ポアソンの式を理解する。
(2)電荷・電界・電位の相互関係を正しく理解する。

[08]演習-前期中間試験
これまでに学習した内容に関する試験を行う。

[09]導体系と静電界
(1)導体と接地の概念について理解する。

[10]静電容量
(1)静電容量の概念について理解し、問題が解けるようになる。

[11]電気双極子
(1)電気双極子の概念を理解する。

[12]電位・容量・誘導係数
(1)電位係数、容量係数、誘導係数について理解する。
(2)静電容量に関する準公式を理解し、様々な問題が解けるようになる。

[13]電界のエネルギー
(1)電界によるエネルギーの概念について理解し、問題が解けるようになる。

[14]静電エネルギー
(1)静電エネルギーの概念について理解し、問題が解けるようになる。

[15]演習-前期期末試験
前期で学習した内容に関する試験を行う。


◆後期◆ 23,29回目の試験以外は【ハイフレックス型授業】

[16]前期復習
(1)前期で学習した内容について再確認し、後期学習内容との関係を理解する。

[17]誘電体の性質と誘電分極
(1)誘電体の性質を理解する。
(2)誘電分極現象を理解する。

[18]電束密度とガウスの法則
(1)電界、分極、電束密度、誘電率の関係を理解し、簡単な問題が解けるようになる。
(2)電束密度に関するガウスの法則を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[19]誘電体中のポアソンおよびラプラスの方程式とその応用　　
(1)ガウスの法則の微分形を導出する。
(2)誘電体中のポアソンの方程式とラプラスの方程式を導出し、簡単な問題が解けるようになる。

[20]誘電体境界における境界条件
(1)誘電体境界における境界条件を理解し、問題が解けるようになる。

[21]誘電体がある場合の静電エネルギー
(1)誘電体がある場合の静電エネルギーと誘電体に働く力を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[22]導体系の電気影像法(半無限導体)
(1)電気影像法の有用性を理解し、簡単な問題が解けるようになる。
(2)半無限導体の電気影像を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[23]演習-後期中間試験【対⾯授業】
これまでに学習した内容に関する試験を行う。

[24]導体系の電気影像法(導体球)
(1)接地導体球と絶縁導体球の差異について理解し、問題が解けるようになる。
(2)接地導体球の電気影像法ついて理解し、問題が解けるようになる。

[25]導体系の電気影像法(絶縁導体球)
(1)絶縁導体球の電気影像法ついて理解し、問題が解けるようになる。
(2)他の導体系における電気影像法を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[26]誘電体系の電気影像法
(1)誘電体境界面における境界条件を理解する。
(2)誘電体系の電気影像法を理解し、問題が解けるようになる。

[27]電流と電荷
(1)電流と電荷，電界の関係を理解し、問題が解けるようになる。
(2)種々の導体系の電気抵抗を求める問題が解けるようになる。

[28]電荷保存の法則と電流連続の式
(1)電荷保存の法則と電流連続の式を理解し、簡単な問題が解けるようになる。
(2)抵抗と静電容量の関係を理解し、簡単な問題が解けるようになる。

[29]演習-後期期末試験【対⾯授業】
これまでに学習した内容に関する試験を行う。

-

-

-