シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
数値解析
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Numerical Analysis
授業コード Class code
9973105
科目番号 Course number
73ICNUC301

教員名
松田 一朗
Instructor
Ichiro Matsuda

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023 Second Semester
曜日時限
火曜1限
Class hours
Tuesday 1st Period

開講学科・専攻 Department
創域理工学部 電気電子情報工学科

Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
工学では、様々な場面で数値計算を行う必要がある。本講義では、数値計算に用いられている様々な手法の原理と、そのアルゴリズムを説明する。
目的 Objectives
非線形方程式の解法、補間法、数値積分法、連立一次方程式の解法、常微分方程式の解法とその原理を理解する。また、アルゴリズムをプログラムに落とし込む手法を、自らのプログラム作成を通じて体得する。
本学科のディプロマポリシー「電気工学、電子工学、情報通信工学の学問分野に共通した基礎学力と、その上に立つ各分野の専門知識」に該当する科目である。
到達目標 Outcomes
次のことができるようになることを目標とする。
  • 数値計算を行う際の誤差の伝播の説明
  • ニュートン・ラプソン法とセカント法のアルゴリズムおよびこれらの相違の説明
  • ラグランジュ補間・ニュートン差分商による補間のアルゴリズムの説明
  • 数値積分を行う際の台形公式・シンプソン公式の違いを、公式・原理・誤差から説明
  • ガウスの消去法のアルゴリズムとピボット選択の必要性の説明
  • LU分解の意味の説明と、手作業による簡単なLU分解

卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
専門応用能力
履修上の注意 Course notes prerequisites
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/実習 Practical learning
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準備学習・復習 Preparation and review
【プログラミングの勧め】
本講義の内容を本当に理解するためには、自らプログラムを組むことが不可欠である。自らのPCにプログラム開発環境を導入するなどして、講義内容の実践を絶えず行うこと。

【座学内容の復習】
座学でポイントとなる問題はLETUS上に掲載する。該当する内容の講義が終了したら、自ら解いてノートに溜めておくことをお薦めする。

自習時間の目安は、準備学習・復習・プログラム時間を合わせて、1回の講義当たり4時間とする。
成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価試験50%、小テスト10%、プログラム課題40%の割合で評価する。
100点満点中60点以上を合格とする。
プログラム課題の詳細はLETUSに掲示し、年末を提出期限とする。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
(1) 「数値解析(技術者のための高等数学5)、E.クライツィグ著・田村訳、培風館、2003年発行、978-4-563-01119-2
(2) 「C言語による数値計算入門」、皆本晃弥著、サイエンス社、2005年発行、978-4-7819-1114-4

授業計画 Class plan
1. ガイダンスおよび序論
数値解析の基本的な概念を解説する。解析解と数値解の違い、数値解析の利点と限界について説明できるようになる。

2. 計算誤差の原因と性質
計算機における数値データの表現法と数値計算に伴う誤差の概念を学ぶ。計算誤差の原因と、計算過程における誤差の伝播を説明できるようになる。

3 . 非線形方程式の解法
不動点反復法、ニュートン・ラフソン法、セカント法を例に、代数的には解けない方程式の反復解法と、そのアルゴリズムを説明する。
各アルゴリズムの違いを説明できるようになる。

4. 補間法
補間の概念、線形補間とラグランジュ補間の公式とその意味を学ぶ。これらの補間法と誤差との関連を説明できるようになる。また、ニュートンの差分商補間の計算方法を理解する。

5. スプライン
3次スプラインの原理を学ぶ。スプラインの概念、3次スプラインの3要素とは何かを説明できるようになる。点数が少ない場合のスプラインを手計算により求められるようになる。

6. 数値積分法
積分の数値解法の原理と、台形公式およびシンプソン公式を学ぶ。台形公式とシンプソン公式それぞれの原理、公式の形、誤差をそれぞれ比較できるようになる。
     
7. ガウスの数値積分公式と数値微分
実際の数値解析ソフトウェアで用いられている適応積分と、ガウスの積分公式を学ぶ。また、差分商を用いた微分の計算方法を理解する。

8. 連立1次方程式の解法(1): 一般論、ガウスの消去法
連立一次方程式の主な数値解法を学ぶ。ガウスの消去法の原理を説明できるようになる。

9. 連立1次方程式の解法(2): LU分解
LU分解による連立1次方程式の解法とその特徴を学ぶ。簡単な正則行列が与えられたとき、手計算でLU分解できるようになる。

10. 連立1次方程式の解法(3): コレスキー法
係数行列が正定値対称行列となる場合の効率的なLU分解の方法であるコレスキー法を理解する。

11. 連立1次方程式の解法(4): 反復法
反復法の代表例であるGause-Seidel法を学び、どのような場合に有効かを説明できるようになる。

12. 固有値問題
正方行列の固有値・固有ベクトルを数値的に求める手法を理解する。また、固有値問題の工学応用について理解を深める。

13. 常微分方程式の数値的解法(1): オイラー法とルンゲ・クッタ法
常微分方程式の初期値問題の数値解法に関する一般論と、その最も単純な実装であるオイラー法の原理とアルゴリズムおよび誤差を学ぶ。また、精度のよい計算方法と知られる4次のルンゲ・クッタ法の公式を学ぶ。オイラー法とルンゲクッタ法の比較を説明できるようになる。

14. 常微分方程式の数値的解法(2): 高階および偏微分方程式
工学的に重要な高階微分方程式および偏微分方程式の実例を学ぶ。

15. 到達度評価・総括

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks