シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
経済学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Economics
授業コード Class code
9960105
科目番号 Course number
L2HSSSCb02

教員名
坂本 徳仁
Instructor
Sakamoto Norihito

開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
曜日時限
火曜3限
Class hours

開講学科・専攻 Department
創域理工学部(一般教養科目)

A course of liberal arts, the Faculty of Science and Technology
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
ブレンド型授業(半数回以上を対面実施) Blended format(with 50%-or-more on-site classes)

概要 Description
経済学を初めて学ぶ学生を対象に、ミクロ経済学の入門を講義します。ミクロ経済学とは、消費者や生産者の行動が生み出す結果を分析し、①どんなときに市場経済はうまく機能するのか、②市場経済がうまく機能しないときにはどのような政策が必要であるのか考える学問です。

経済学は「社会人が学びたい科目ランキング」の上位に常に入っており、アメリカでは経済学部が最も人気のある学部の一つになっています。その理由は、①社会・経済・政治現象を科学的に分析できること、②経済学の知見が実生活に役立つこと、③経済学の扱うテーマの幅広さと面白さ、の3点にあるものと僕は考えます。経済現象の背景にある経済法則を理解することで、社会・経済・政治を見る目を養うことが可能になります。社会人として働く前の貴重な時期に、経営・経済・社会・政治を理解するのに必要な教養を一緒に学びましょう!
目的 Objectives
市場経済のメカニズム、市場の結果を評価する基準としての効率性と公平性、市場の機能不全がもたらす非効率性の問題とその対応策を理解し、ミクロ経済学の基礎を身に付けることを目的とします。また、世界・日本経済が直面する諸問題(たとえば、格差問題、労働規制と働き方改革、超高齢社会、米中貿易戦争、規制緩和の是非等)についての理解を深めることも本講義の目的とします。なお、本講義は、教養教育の編成方針に定める (1)自然・人間・社会を幅広く俯瞰できる能力、(2)論理的・批判的思考力、(4)国際性(異文化・異言語・異民族・国際問題の理解力)、を涵養するための科目です。
到達目標 Outcomes
授業の到達目標は以下の3つのものになります。
1.需要と供給の作用の結果としての市場均衡を理解し、市場がもたらす結果の効率性について説明できるようになる。
2.需要と供給の価格弾力性の違いがもたらす税制の帰結の違いを理解し、効率性と公平性の観点から税制を評価できるようになる。
3.市場が機能不全に陥る諸要因(外部性、公共財、不完全競争等)を理解し、効率性を促進するための対応策について説明できるようになる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
MA:基礎学力(諸分野の知識)/基礎学力(横断的俯瞰能力)/研究者倫理 PH:一般教養の習得とコミュニケーション能力および理科教育に関する能力 IS:教養 BS:一般教養学力 AR:基礎教養能力 CA:論理構成力・横断的思考力・課題発見力/教養・倫理観・コミュニケーション力 EE:チーム能力 IE:教養学力 ME:一般教養・基礎学力/問題解決能力 CV:多面的な素養
履修上の注意 Course notes prerequisites
1.ほぼ毎回、LETUS上で練習問題の課題を出します。期限までに必ず回答して提出してください。
2.2回分の講義を用いてグループ・ディスションを実施します。その際には、受講生3〜5人につき1つのグループを作り、講義を進めます。
3.後期科目「経済政策入門」とあわせて履修することをおすすめします。
4.参考資料はLETUSに掲載するので、LETUSを毎回チェックするようにしてください。

第一回の講義が終了した時点で、履修希望者が教室の収容人数を超えたと判断した場合には、履修者の抽選を行います。初回講義に登録されている履修者の中から抽選を行いますので、履修を希望する場合は、必ず第一回の講義終了時刻までに履修登録を行って下さい。初回講義での抽選の結果は、第二回講義の前までに、抽選対象となった者にのみ、CLASSを通じて連絡します。なお、抽選を行う場合、他学科履修は認められません。
【第一回の講義後に抽選を行う場合】
●抽選で当選した学生
当選した場合、どのような事情があっても後から履修登録を取り消すことはできません。
熟慮した上で履修登録するように気をつけてください。
●抽選で落選した学生
落選した場合、単位認定はできません。必ず自分自身で、履修登録を削除してください。履修登録を削除した後は、他の講義に履修登録をやり直すことができます。ただし、初回で履修抽選の行われた講義には履修登録ができませんので、2回目の授業に必ず出席し、担当の講師に履修可能であるか確認するようにしてください。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work/プレゼンテーション Presentation
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準備学習・復習 Preparation and review
1.各回の授業前に指定した教科書の章および講義課題に関連する教材や経済・政治・社会関連の新聞記事等を読んでください。
2.各回の講義内容を復習し、LETUS上で練習問題を解くことを求めます。
成績評価方法 Performance grading policy
期末テスト50%、共同学習20%、平常点(練習問題の提出)30%
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
(1) スティグリッツ,ウォルシュ 『スティグリッツ ミクロ経済学 第4版』, 東洋経済新報社, 2013年.
(2) 武隈慎一 『ミクロ経済学 増補版』,新世社, 1999年.
(3) 林貴志 『ミクロ経済学 増補版』, ミネルヴァ書房, 2013年.
(4) 神取道宏『ミクロ経済学の力』,日本評論社,2014年.

授業計画 Class plan
1. ガイダンス
講義の進め方について理解し、グループ・ディスカッションにおけるマナーを守れるようになる。
2. 相互依存と貿易からの利益
絶対優位と比較優位の概念を定義し、貿易によって全ての取引主体の状態が改善されることを理解する。
3〜4. 市場における需要と供給の作用
市場における需要と供給の作用を学び、需要・供給・均衡の概念に習熟した上で、市場メカニズムの基礎を理解する。
4〜5. 弾力性とその応用
需要曲線と供給曲線の傾き度合を示す価格弾力性の概念を理解し、弾力性の違いによってもたらされる市場介入の帰結の違いと各種応用例を理解する。
6. 価格規制
価格規制としての価格の上限と下限を定義し、最低賃金、家賃規制、介護・保育市場における公定価格などの価格規制がもたらす諸問題を理解する。
7. 余剰分析
消費者余剰と生産者余剰の概念を定義し、市場メカニズムがもたらす経済厚生について理解する。
7〜8. 課税の効率性と公平性
税の帰着分析について学び、需要と供給の価格弾力性の違いによって租税負担がどのように異なるのか、生産者課税と消費者課税のどちらも税負担の観点からは同じ結果になることを理解する。また、課税によって生じる非効率性の問題を学び、効率性と公平性のトレードオフの問題について理解する。
9〜10. グループ・ディスカッション(1):格差問題
先進国内の格差拡大について学び、①どのような要因で格差拡大がもたらされたのか、②格差拡大はどのような問題をもたらすのか、③格差拡大を是正するにはどのような方策が有効なのか、の3点について共同作業を通じて理解を深める。
11. 外部性
外部性の概念を定義し、環境問題に代表される市場を介さない便益や費用が引き起こす非効率性の問題とその解決策について理解する。
12. 公共財と共有資源
公共財の概念を定義し、「公共財のただ乗り」や「共有地の悲劇」といった非効率性の問題とその解決策について理解する。
13. 独占
独占市場における企業の生産活動とその非効率性について学び、知的財産権の強化によって引き起こされる諸問題についても理解を深める。
14.グループ・ディスカッション(2):これからの市場経済との付き合い方
「市場の失敗」と呼ばれる市場経済の機能不全の問題について復習し、環境、金融、資本所有・相続、医療・介護・保育、労働規制と人権保護などの重要問題について、市場経済との上手な付き合い方を考える。
15. 講義のまとめ
これまでの講義を振り返り、目標の達成度を評価する。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
なし