シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
技術者倫理
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Engineering Ethics
授業コード Class code
994513N
科目番号 Course number
45BAZZZ324

教員名
田中 凌
Instructor
Ryo Tanaka

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023 Fall
曜日時限
水曜4限
Class hours
Wednesday 4th

開講学科・専攻 Department
工学部 機械工学科

Department of Mechanical Engineering, Faculty of Engineering
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
ブレンド型授業(半数回以上を対面実施)Blended format(with 50%-or-more on-site classes)

概要 Description
人工物を社会に提供し維持するという技術者の仕事を遂行するにあたって考慮されるべき倫理的な問題を概観する。起こりうる具体的な倫理的問題のパターンを知るのに加えて、それらの背景にある基本的な倫理的考え方も体系的に理解することを目指す。また必要に応じて、なぜそもそも技術者には技術者以外の人間には求められないような倫理的義務が発生しうると考えられるのか、といった技術者倫理の基礎にかかわる事項についても学ぶ。
目的 Objectives
受講者の各人が将来おかれた環境において、考慮すべき倫理的問題に自ら気づくために必要となる、倫理的な感受性・想像力および関連事項の基本知識の習得を目標とする。また、そうした問題の本質や自身の考える対処法を明確に言語化し、他者に対してそれらを明確に説明できるようになることも目指す。後者は特に社会への説明責任という技術者としての責任を果たすにあたって重要な能力である。
これらの目標は、当学科のディプロマ・ポリシーのなかでも特に以下のものに対応する:(3)科学技術が人間、社会、地球環境に及ぼす影響を多面的に理解し、それらの永続的な発展のために、積極的な姿勢で判断し、主体的に行動する能力、(4)修得した専門知識や教養をもとに、論理的・批判的に思考し、他者とコミュニケーションをとり、国際的な視野を持って活躍できる能力。
到達目標 Outcomes
- 受講者の各人が科学技術の使用に携わる仕事を将来行うにあたって、考慮すべき倫理的問題に自ら気づくために必要となる感受性や想像力を身につけること。
- 社会における技術者の専門性、説明責任、内部告発の正当性、製造物責任など、科学技術の使用に携わる仕事をする者が必ず理解しておくべき基本的な法的・倫理的事項を確認すること。
- 数理的な表現が困難な倫理という話題について、明確かつ理路整然とした仕方で他者とコミュニケーションできる能力を身につけること。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
専門応用力
履修上の注意 Course notes prerequisites
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work
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準備学習・復習 Preparation and review
- 事前学習:教科書の指定された箇所に目を通す。適宜授業内およびLETUSで指示するので確認すること。
- 復習:授業最後に発表される小課題に対しLETUSで解答する。
成績評価方法 Performance grading policy
平常点60点。期末課題40点。

- 平常点は毎回の授業後小課題、学期中に複数回ある学生間ディスカッションの報告書等の提出物により評価する。
- 計100点中、60点以上を合格とする。
- 期末課題の形式については授業内で告知する(記述式の試験あるいはレポート)。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
- 必要な追加資料は適宜LETUSにアップロードする。以下は本講義の内容を違った角度から見るのに役立つ参考書。
- 直江・盛永編『理系のための科学技術者倫理』 丸善出版, 2015
- 金沢工業大学・科学技術応用倫理研究所編『本質から考え行動する科学技術者倫理』白桃書房, 2017
- 塚原他編『よくわかる現代科学技術史・STS』ミネルヴァ書房, 2022

授業計画 Class plan
- 授業は原則対面で行う。
- 学期を通して何回か、事例について学生同士で話し合いをしてもらう機会を予定する。必要であれば、これらの回はオンライン(同期 /  synchronized remote)で行う。学期の間に告知するので確認すること。

- 基本的に教科書『誇り高い技術者になろう』の記述の順番に即して進めるが、理解度およびその他の事情で変更されることがある。
1. ガイダンス
2. 技術者倫理の基礎:技術者の倫理とは何か
3. 技術者倫理の基礎:技術者は人工物を通して社会とどう関わるか
4. 技術者倫理の基礎:社会は技術者に対して何を求めるか
5. 技術者として何に配慮すべきか:同業者に対する責任(知的財産権)
6. 技術者として何に配慮すべきか:消費者・使用者に対する責任(製造責任)
7. 中間ディスカッション
8. 技術者として何に配慮すべきか:地域の人々に対する責任(公害・公害輸出問題)
9. 技術者として何に配慮すべきか:より遠い人々に対する責任(異文化理解・適正技術)
10. 具体的な行動指針:リスク評価とリスクコミュニケーション
11. 具体的な行動指針:設計の倫理と倫理の設計
12. 具体的な行動指針:内部告発と倫理
13. 具体的な行動指針:説明責任
14. ケーススタディとディスカッション
15. ディスカッションおよび到達度確認


授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
- 授業の進め方、成績評価等について詳しく説明する資料を別途LETUSへアップロードするので、よく読んでから受講すること。初回授業で説明する。
- 授業終了直後から1時間(16:00-17:00)をオフィスアワーとする。授業後に声をかけにくい場合は事前にメールをしてもらってもよい。この時間に都合がつかない人はメールなどで別途アポイントメントをとること。