シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
化学工学実験
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Experiments on Chemical Engineering
授業コード Class code
9942153
科目番号 Course number

教員名
大竹 勝人、松川 博亮、村上 裕哉、庄野 厚
Instructor
Katsuto OTAKE, Atsushi SHONO, Hiroaki MATSUKAWA, Yuya MURAKAMI

開講年度学期
2023年度前期、2023年度後期
Year/Semester
2023 / First and Second Semester
曜日時限
前期(水曜3限、水曜4限、水曜5限)、後期(水曜3限、水曜4限、水曜5限)
Class hours
Wednesday, 3rd-5th period

開講学科・専攻 Department
工学部 工業化学科

Department of Industrial Chemistry, Faculty of Engineering
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
実験

Experiment
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
「化学工学1・2」において学んだ基本的な原理を、実際の装置による測定や解析を通して理解を深める。また,装置の運転,配管の実習などを通して,実際の技術を体得する。
目的 Objectives
化学工学の基礎原理,例えば運動量,物質,熱の収支や移動速度に関する原理を,観察,測定値の解析および体験を通して修得する。
到達目標 Outcomes
・様々な現象を定量的に評価する測定方法を調べたり、理解することができる。
・実験計画に従って安全・確実に実験を実施し,得られた結果を整理し,解釈しレポートにまとめることができる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
履修上の注意 Course notes prerequisites
各テーマに対する宿題を実験に先立ち必ず提出する。関数電卓を持参する。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文 Essay/ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work
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準備学習・復習 Preparation and review
テキスト、教科書等を熟読し、これから行う実験の目的、原理、実験装置および手順を理解し、能率よく実験するための実験計画を立案しておくこと。
また、これら事項の理解度をチェックする一助として、各テ−マの最初に記載されている[問題]を各自A4 レポ−ト用紙1〜2 枚程度にまとめておくこと。
成績評価方法 Performance grading policy
概ね、実験時の装置の取り扱い法と測定結果を得るための工夫(50%)、実験レポート(50%)で評価する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
実験テキストは、ガイダンスの際に配布する。
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
化学工学会監修 「化学工学 解説と演習 改訂 第3版」(朝倉書店) ISBN4-254-25033-6
化学工学会編 「基礎化学工学」(培風館)ISBN4-563-04555-1
化学工学会編 「化学工学便覧-改訂6版-」(丸善)ISBN4-621-04535-0
疋田晴夫 「化学工学通論Ⅰ」(朝倉書店)ISBN4-254-25006-1
井伊谷鋼一ら 「改訂新版化学工学通論Ⅱ」(朝倉書店)ISBN4-254-25007-7

授業計画 Class plan
1.化学工学実験の基礎
  「化学工学」の授業で学んだ基礎原理を観察と体験を通して修得させることを目的とする。ここでは、実験を行う際の諸注意と各実験の内容を概説する。

2.熱伝導率
  比較的簡単な装置を用いて、熱移動の基礎である液体(エタノール水溶液)の熱伝導率の測定法を学び、実験を通じて伝導伝熱の取扱い方を修得する。

3.流動特性
  非圧縮性ニュートン流体である水道水の円管内流動を通して、オリフィス計による流量測定、円管内の流動状態や圧力損失の観測を行い、その基本にあるエネルギー収支の概念を理解する。

4.蒸留
  濡れ壁型規則充填物を用いて、2成分系(2-ブタノール/イソブタール)の連続精留を行い、充填物の性能を確かめるとともに、内部観察を通じて気液の物質移動の機構を理解する。

5.乾燥特性
  一定温度、一定湿度の空気中に置かれた多孔質固体材料(レンガ球)の質量変化と表面温度変化の挙動を観察し、乾燥速度曲線を求めるとともに乾燥の機構を理解する。

6.沈降分離(A)固体粒子群の粒度分布
  アンドレアゼンピペットを用いて沈降法に基づく炭酸カルシウム粉末の粒度分布を算定し、沈降分離の基礎となる静止流体中における粒子の運動について理解を深める。

7.沈降分離(B)固体粒子群の界面沈降速度
  シリンダーを用いて単一粒子(ガラス球)の界面沈降速度を測定し、沈降速度と粒子濃度の関係を考察するとともに、沈降分離の原理について理解を深める。

8.攪拌・混合
  回分式攪拌槽型反応装置の所要動力、混合速度、吐出流量等の測定および翼の形式や操作条件を変化させた際の流動状態を観察することにより、撹拌操作に関する基礎的事項を修得する。

9.ガス吸収
  通気撹拌槽を用いて空気中の酸素を液中に吸収させる実験を通して、気液界面における物質移動および通気攪拌の基礎を修得する。

10.自動制御
  プロセス制御系の原理を理解し、設計法の基礎を習得することを目的とし、反応容器内の温度制御を対象に、その動特性をステップ応答法によって把握し、PID制御系の最適調整値について検討する。

11.配管
  精留塔プラントを例に、エンジニアリングモデルによる配管設計および模型の作製を通して、プロセスからプラントを設計する体験をする。

12.伝熱のシミュレーション
  ポリプロピレンの重合における除熱プロセスのシミュレーションを通して、化学工学の原理および基礎である伝熱について学習する。

13.膜分離特性
  人工膜を用いた水溶液の透過実験における操作圧力や溶液濃度の影響を検討し、膜近傍の物質移動や膜透過現象を解析することにより、膜分離技術を修得する。

14.吸着平衡
  活性炭に対する種々の無機酸の吸着実験を行い、吸着量の測定、活性炭比表面積の推算並びに吸着等温式による解析を通して、吸着平衡の原理を理解する。

15.燃焼のシミュレーション
  燃焼プロセスのシミュレーションを通して、化学反応を伴うプロセスの物質収支と熱収支について学習する。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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Microsoft EXCEL
OmegaLand Educator

備考 Remarks
教科書は、ガイダンス時に配布する。