シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
ゲノム創薬科学
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Genomic Drug Creation Science
授業コード Class code
993P037
科目番号 Course number
3bBPBIP341

教員名
内海 文彰、佐藤 聡、横山 英志、西川 元也、原田 陽介
Instructor
Yohsuke Harada, Makiya Nishikawa, Hideshi Yokoyama, Fumiaki Uchiumi, Akira Sato

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023, Second semester
曜日時限
火曜5限
Class hours
Tuesday, 5th period

開講学科・専攻 Department
薬学部 薬学科

Department of Pharmacy, Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

状況によっては以下の形態で実施することもある。
ハイフレックス型授業/Hybrid-Flexible format
オンライン授業(同期)/Online (synchronized remote)
オンライン授業(非同期)/Online (asynchronized remote) 

概要 Description
ヒトゲノム情報を基にした理論的創薬であるゲノム創薬が、様々な分野と連携しながら急速に進展している。本講義では個別化医療からさらには精密医療を見据えたゲノム創薬科学の現状と展望を解説する。
目的 Objectives
ヒトゲノム情報を用いた様々な創薬の原理、手法、新たな展開について学ぶ。
到達目標 Outcomes
ゲノム情報を用いた医薬品開発の基礎となる創薬科学を理解する。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
幅広い教養と広い視野/医療に携わる者としての高い倫理観と使命感、ふさわしい態度/薬剤師の職能の基盤となる専門的な知識と関連する技能/コミュニケーション能力と国際性/問題発見、解決能力、最先端の医療や科学に関する知識
履修上の注意 Course notes prerequisites
生化学、分子生物学、分子細胞生物学を履修していることが望ましい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
-

準備学習・復習 Preparation and review
学修簿に記載のある学修時間を満たすように,学生各人で各回の授業前に準備学習(予習)並びに授業後に復習を行うこと.
成績評価方法 Performance grading policy
・定期試験で100%評価する
・特別な事情のある場合を除き、全講義回数の3分の2以上に出席していない場合には単位を与えない。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
ゲノム創薬科学 裳華房  ISBN 978-4-7853-5236-3
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
第3版「分子生物学」丸善

授業計画 Class plan

第1回(回数)
1
第1回(授業タイトル)
医薬品としての抗体
第1回(講義形式)
講義
第1回(担当者)
原田 陽介
第1回(授業内容)
抗体医薬品の構造、特長、作用機序を説明できる。
第1回(項目名(SBO))
第1回(項目名(SBOコード))
4. 抗体分子の基本構造、種類、役割を説明できる。
C8-1-3-4
2. モノクローナル抗体とポリクローナル抗体について説明できる。
C8-2-2-2
3. 血清療法と抗体医薬について概説できる。
C8-2-2-3
第1回(備考)

第2回(回数)
2
第2回(授業タイトル)
抗体医薬品の製造法①
第2回(講義形式)
講義
第2回(担当者)
原田 陽介
第2回(授業内容)
生体内の抗体産生機序および動物を使用したモノクローナル抗体の作製法を説明できる。|マウスモノクローナル抗体のヒト化技術、ヒトB細胞を用いたヒト抗体の作製法を説明できる。
第2回(項目名(SBO))
第2回(項目名(SBOコード))
8. 外来遺伝子を細胞中で発現させる方法を概説できる。
OCx2088AC6
1. モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の作成方法を説明できる。
OEx3319AC8
第2回(備考)

第3回(回数)
3
第3回(授業タイトル)
抗体医薬品の製造法②
第3回(講義形式)
講義
第3回(担当者)
原田 陽介
第3回(授業内容)
ヒト抗体産生マウス、ファージディスプレイ法等を用いたヒト抗体産生技術について説明できる。
第3回(項目名(SBO))
第3回(項目名(SBOコード))
1. 遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNA クローニング、PCR、組換えタンパク質発現法など)を概説できる。
C6-4-6-1
2. 遺伝子改変生物(遺伝子導入・欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)について概説できる。
C6-4-6-2
遺伝子改変生物(遺伝子導入・欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)の作製法について概説
OEx3315AC6
遺伝子改変生物(遺伝子導入・欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)の利用法について概説できる。
OEx3316AC6
第3回(備考)

第4回(回数)
4
第4回(授業タイトル)
抗体医薬品各論
第4回(講義形式)
講義
第4回(担当者)
原田 陽介
第4回(授業内容)
主要な抗体医薬品の作用機序を説明できる。
第4回(項目名(SBO))
第4回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な免疫賦活療法について分子レベルで説明できる。
OEx3318AC8
第4回(備考)

第5回(回数)
5
第5回(授業タイトル)
ゲノム情報に基づく個別化医療
第5回(講義形式)
講義
第5回(担当者)
西川 元也
第5回(授業内容)
ゲノム情報に基づく個別化医療について説明できる。
第5回(項目名(SBO))
第5回(項目名(SBOコード))
2. DNA、遺伝子、染色体、ゲノムとは何かを説明できる。
C6-4-1-2
1. 染色体の構造(ヌクレオソーム、クロマチン、セントロメア、テロメアなど)を説明できる。
C6-4-2-1
1. 遺伝子と遺伝のしくみについて概説できる。
C7-1-1-1
2. 遺伝子多型について概説できる。
C7-1-1-2
3. 代表的な遺伝疾患を概説できる。
C7-1-1-3
1. 薬物の主作用および副作用に影響する代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。
E3-3-1-1
2. 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。
E3-3-1-2
3. 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。
E3-3-1-3
第5回(備考)

第6回(回数)
6
第6回(授業タイトル)
遺伝子治療
第6回(講義形式)
講義
第6回(担当者)
西川 元也
第6回(授業内容)
遺伝子治療および細胞を用いた遺伝子治療について説明できる。
第6回(項目名(SBO))
第6回(項目名(SBOコード))
1. 遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNA クローニング、PCR、組換えタンパク質発現法など)を概説できる。
C6-4-6-1
2. 遺伝子改変生物(遺伝子導入・欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)について概説できる。
C6-4-6-2
1. 遺伝子と遺伝のしくみについて概説できる。
C7-1-1-1
2. 遺伝子多型について概説できる。
C7-1-1-2
3. 代表的な遺伝疾患を概説できる。
C7-1-1-3
2. 摘出および培養組織を用いた移植医療について説明できる。
E2-8-3-2
3. 臍帯血、末梢血および骨髄に由来する血液幹細胞を用いた移植医療について説明できる。
E2-8-3-3
4. 胚性幹細胞(ES 細胞)、人工多能性幹細胞(iPS 細胞)を用いた細胞移植医療について概説できる。
E2-8-3-4
第6回(備考)

第7回(回数)
7
第7回(授業タイトル)
薬物-標的分子相互作用に働く力
第7回(講義形式)
講義、演習(その他)
第7回(担当者)
横山 英志
第7回(授業内容)
薬物-標的分子相互作用に働く力について説明できる。
第7回(項目名(SBO))
第7回(項目名(SBOコード))
5. 熱力学関数を使い、自発的な変化の方向と程度を予測できる。
C1-2-3-5
2. ギブズエネルギーと平衡定数の関係を説明できる。
C1-2-4-2
1. 医薬品と生体分子との相互作用を化学的な観点(結合親和性と自由エネルギー変化、電子効果、立体効果など)から説明できる。
C4-3-1-1
第7回(備考)

第8回(回数)
8
第8回(授業タイトル)
酵素-薬物相互作用
第8回(講義形式)
講義
第8回(担当者)
横山 英志
第8回(授業内容)
酵素-薬物相互作用について説明できる。
第8回(項目名(SBO))
第8回(項目名(SBOコード))
7. 代表的な触媒反応(酸・塩基触媒反応、酵素反応など)について説明できる。
C1-3-1-7
2. 医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。
C4-1-1-2
1. 酵素反応の特性と反応速度論を説明できる。
C6-3-3-1
第8回(備考)

第9回(回数)
9
第9回(授業タイトル)
受容体-薬物相互作用
第9回(講義形式)
講義、演習(その他)
第9回(担当者)
横山 英志
第9回(授業内容)
受容体-薬物相互作用について説明できる。
第9回(項目名(SBO))
第9回(項目名(SBOコード))
1. 細胞膜受容体および細胞内(核内)受容体の代表的な内因性リガンドの構造と性質について概説できる。
C4-1-2-1
1. 代表的な受容体のアゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)との相違点について、内因性リガンドの構造と比較して説明できる。
C4-2-3-1
第9回(備考)

第10回(回数)
10
第10回(授業タイトル)
転写制御
第10回(講義形式)
講義
第10回(担当者)
内海 文彰
第10回(授業内容)
真核細胞転写制御メカニズムと転写制御因子を説明できる。
第10回(項目名(SBO))
第10回(項目名(SBOコード))
1. DNA からRNA への転写の過程について説明できる。
C6-4-4-1
2. エピジェネティックな転写制御について説明できる。
C6-4-4-2
3. 転写因子による転写制御について説明できる。
C6-4-4-3
第10回(備考)

第11回(回数)
11
第11回(授業タイトル)
DNA修復
第11回(講義形式)
講義
第11回(担当者)
内海 文彰
第11回(授業内容)
真核生物DNA修復の分子メカニズムを説明できる。
第11回(項目名(SBO))
第11回(項目名(SBOコード))
1. DNA の変異と修復について説明できる。
C6-4-5-1
1. 以下の抗悪性腫瘍薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用、相互作用、組織移行性)および臨床適用を説明できる。アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗腫瘍抗生物質、微小管阻害薬、トポイソメラーゼ阻害薬、抗腫瘍ホルモン関連薬、白金製剤、分子標的治療薬、その他の抗悪性腫瘍薬
E2-7-8-1
1. DNA と結合する医薬品(アルキル化剤、シスプラチン類)を列挙し、それらの化学構造と反応機構を説明できる。
C4-3-6-1
第11回(備考)

第12回(回数)
12
第12回(授業タイトル)
タンパク質/核酸/医薬分子相互作用
第12回(講義形式)
講義
第12回(担当者)
内海 文彰
第12回(授業内容)
タンパク質—タンパク質、タンパク質—核酸相互作用の分子的基本原理と医薬分子の作用機序について説明できる。
第12回(項目名(SBO))
第12回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な生体高分子を構成する小分子(アミノ酸、糖、脂質、ヌクレオチドなど)の構造に基づく化学的性質を説明できる。
C4-1-1-1
2. 医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。
C4-1-1-2
1. 医薬品と生体分子との相互作用を化学的な観点(結合親和性と自由エネルギー変化、電子効果、立体効果など)から説明できる。
C4-3-1-1
2. アゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)について説明できる。
E1-1-1-2
3. 薬物が作用するしくみについて、受容体、酵素、イオンチャネルおよびトランスポーターを例に挙げて説明できる。
E1-1-1-3
第12回(備考)

第13回(回数)
13
第13回(授業タイトル)
ゲノム創薬
第13回(講義形式)
講義
第13回(担当者)
佐藤 聡
第13回(授業内容)
ゲノム創薬について説明できる。
第13回(項目名(SBO))
第13回(項目名(SBOコード))
2. DNA、遺伝子、染色体、ゲノムとは何かを説明できる。
C6-4-1-2
1. 多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
C6-3-1-1
12. ゲノム情報の創薬への利用について、創薬ターゲットの探索の代表例(イマチニブなど)を挙げ、ゲノム創薬の流れについて説明できる。
OEx3317AC6
第13回(備考)

第14回(回数)
14
第14回(授業タイトル)
創薬標的分子の探索
第14回(講義形式)
講義
第14回(担当者)
佐藤 聡
第14回(授業内容)
創薬標的分子の探索手法について説明できる。
第14回(項目名(SBO))
第14回(項目名(SBOコード))
1. 多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
C6-3-1-1
4. タンパク質発現プロファイルを解析するための技術(2次元電気泳動法、ペプチド質量分析に基づくタンパク質の同定方法など)を説明できる。
OCx2082AC6
5. タンパク質間相互作用の解析に用いられる主な方法(免疫沈降、two-hybrid 法など)について説明できる。
OEx3311AC6
6. プロテオーム、メタボロームについて説明できる。
OCx2083AC6
第14回(備考)

第15回(回数)
15
第15回(授業タイトル)
ゲノム医療
第15回(講義形式)
講義
第15回(担当者)
佐藤 聡
第15回(授業内容)
ゲノム医療について説明できる。
第15回(項目名(SBO))
第15回(項目名(SBOコード))
2. DNA、遺伝子、染色体、ゲノムとは何かを説明できる。
C6-4-1-2
2. 遺伝子多型について概説できる。
C7-1-1-2
3. 代表的な遺伝疾患を概説できる。
C7-1-1-3
1. 低分子RNA(siRNA、miRNA)による遺伝子発現の調節機構について分子レベルで説明できる。
OEx3313AC6
1. 一塩基変異(SNPs)が機能におよぼす影響について説明できる。
OEx3314AC6
第15回(備考)

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
国内研究機関の研究員(腫瘍・基礎医学系)の勤務実績を活かしがんゲノム医療及びがんに対する創薬研究の動向についても解説する(佐藤 聡)。
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
なし