シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
化学物質の生体影響
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Metabolism and Toxicity of HazardousChemicals
授業コード Class code
993K161
科目番号 Course number
3bBPHES342

教員名
市原 学
Instructor
市原 学/Gaku Ichihara

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023年度/後期/Fiscal year 2023/ Latter half
曜日時限
火曜3限
Class hours
火曜日 3限/Tuesday 3rd Period

開講学科・専攻 Department
薬学部

Faculty of Pharmaceutical Sciences
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
薬学は「薬を創り」「薬の作用機構を解明し」「薬を正しく有効に使う」ための科学であると一般に認識されているが,「疾病予防と健康増進」もまた薬学の重要な役割である。そして,それを担う薬学の領域が環境・衛生薬学である。医学部における環境・衛生薬学に近い分野として予防医学があるが,その大部分は医師が行う実践的な疾病予防対策と病因解明のための疫学である。環境・衛生薬学は,疾病の原因究明や化学物質の生体影響とその分子機構の解明を通じて疾病予防と健康増進に寄与しようとするところに特徴がある。
目的 Objectives
化学物質は医薬品だけでなく,食品添加物,農薬,香粧品など多様な用途で多量に使用され,人の豊かな生活を支えている。しかしながら,化学物質は生体にとっては異物であり,人の健康を傷害する可能性が常にある。「化学物質の生体影響」では,第一に,化学物質の毒性発現の決定要因とされる化学物質の体内動態について学習する。その中で特に重要な物質代謝については,シトクロムP450を中心とする薬物代謝酵素系,解毒および代謝的活性化反応などを学習する。第二に,慢性毒性(微量化学物質の長期間摂取による健康障害)の中で特に重要な発癌について学習する。第三に,化学物質の毒性に関連する事項,例えば毒性試験法,生体防御因子,毒性評価の概念,法的防止措置,予防対策などについて学習する。第四に,主な中毒原因物質,中毒症状,解毒法などについて学習する。
到達目標 Outcomes
ある薬に有害な作用が見つかれば,人はそれを排除して生きることができる。しかしながら,例えば環境汚染物質は水環境や大気環境を経て食品に蓄積するので環境汚染物質を完全に排除して生活することは不可能である。「化学物質の生体影響」では,人と化学物質の接点から人の健康と化学物質の毒性・安全性を理解し,人の疾病予防と健康増進に貢献するための基礎を身につけることを目標としている。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
YP:薬剤師の職能の基盤となる専門的な知識と関連する技能 YM:医薬品の創製に関する研究を遂行するために必要となる基礎学力、技術及び創薬科学、生命薬学に関する専門知識
履修上の注意 Course notes prerequisites
薬学は「薬の科学」であるが,同時に「健康の科学」でもある。疾病予防と健康増進を目的とする衛生薬学は,「健康の科学」としての薬学の主要な構成部分である。「化学物質の生体への影響」を「栄養と健康」「生活環境と健康」「社会・集団と健康」とシリーズで学んでこそ,人の健康の維持・増進に貢献するための薬学を修得することができる。そうした大きな目を持って,個々の問題を学んでほしい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
-
-

準備学習・復習 Preparation and review
授業計画を参照すること。事前にシラバスを確認し,受講後にはノートと教科書を照らし合わせて復習すること。
成績評価方法 Performance grading policy
出席状況を前提として,100%単位試験の成績で評価することを原則とする。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
コンパス衛生薬学 改訂第3版 南江堂
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
特になし

授業計画 Class plan

第1回(回数)
1
第1回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第1回(講義形式)
講義
第1回(担当者)
市原 学
第1回(授業内容)
薬学における「化学物質の生体影響」の位置付けとこの授業の概要について学習する。
第1回(項目名(SBO))
第1回(項目名(SBOコード))
第1回(備考)

第2回(回数)
2
第2回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第2回(講義形式)
講義
第2回(担当者)
市原 学
第2回(授業内容)
化学物質の体内動態・代謝について学習する。
第2回(項目名(SBO))
第2回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な有害化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本的なプロセスについて説明できる。
D2-1-1-1
第2回(備考)

第3回(回数)
3
第3回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第3回(講義形式)
講義
第3回(担当者)
市原 学
第3回(授業内容)
化学物質の体内動態・代謝について学習する。 
第3回(項目名(SBO))
第3回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な有害化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本的なプロセスについて説明できる。
D2-1-1-1
第3回(備考)

第4回(回数)
4
第4回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第4回(講義形式)
講義
第4回(担当者)
市原 学
第4回(授業内容)
化学物質の体内動態・代謝について学習する。 
第4回(項目名(SBO))
第4回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な有害化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本的なプロセスについて説明できる。
D2-1-1-1
第4回(備考)

第5回(回数)
5
第5回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第5回(講義形式)
講義
第5回(担当者)
市原 学
第5回(授業内容)
化学物質の体内動態・代謝について学習する。 
第5回(項目名(SBO))
第5回(項目名(SBOコード))
1. 代表的な有害化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本的なプロセスについて説明できる。
D2-1-1-1
第5回(備考)

第6回(回数)
6
第6回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第6回(講義形式)
講義
第6回(担当者)
市原 学
第6回(授業内容)
重金属や活性酸素に対する生体防御系について学習する。
第6回(項目名(SBO))
第6回(項目名(SBOコード))
4. 重金属や活性酸素による障害を防ぐための生体防御因子について具体例を挙げて説明できる。
D2-1-1-4
第6回(備考)

第7回(回数)
7
第7回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第7回(講義形式)
講義
第7回(担当者)
市原 学
第7回(授業内容)
化学物質の器官毒性について学習する。
第7回(項目名(SBO))
第7回(項目名(SBOコード))
2. 肝臓、腎臓、神経などに特異的に毒性を示す代表的な化学物質を列挙できる。
D2-1-1-2
第7回(備考)

第8回(回数)
8
第8回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第8回(講義形式)
講義
第8回(担当者)
市原 学
第8回(授業内容)
化学物質による発がんについて学習する。
第8回(項目名(SBO))
第8回(項目名(SBOコード))
1. 発がん性物質などの代謝的活性化の機構を列挙し、その反応機構を説明できる。
D2-1-3-1
第8回(備考)

第9回(回数)
9
第9回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第9回(講義形式)
講義
第9回(担当者)
市原 学
第9回(授業内容)
化学物質による発がんについて学習する。 
第9回(項目名(SBO))
第9回(項目名(SBOコード))
3. 発がんに至る過程(イニシエーション、プロモーションなど)について概説できる。
D2-1-3-3
第9回(備考)

第10回(回数)
10
第10回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第10回(講義形式)
講義、演習(その他)
第10回(担当者)
市原 学
第10回(授業内容)
化学物質の安全性評価と適正使用について学習する。
第10回(項目名(SBO))
第10回(項目名(SBOコード))
1. 個々の化学物質の使用目的に鑑み、適正使用とリスクコミュニケーションについて討議する。(態度)
D2-1-2-1
3. 毒性試験の結果を評価するのに必要な量-反応関係、閾値、無毒性量(NOAEL)などについて概説できる。
D2-1-2-3
4. 化学物質の安全摂取量(1日許容摂取量など)について説明できる。
D2-1-2-4
第10回(備考)

第11回(回数)
11
第11回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第11回(講義形式)
講義
第11回(担当者)
市原 学
第11回(授業内容)
化学物質の法的規制について学習する。
第11回(項目名(SBO))
第11回(項目名(SBOコード))
5. 有害化学物質による人体影響を防ぐための法的規制(化審法、化管法など)を説明できる。
D2-1-2-5
第11回(備考)

第12回(回数)
12
第12回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第12回(講義形式)
講義
第12回(担当者)
市原 学
第12回(授業内容)
化学物質の安全性を評価する試験法について学習する。
第12回(項目名(SBO))
第12回(項目名(SBOコード))
7. 代表的な中毒原因物質(乱用薬物を含む)の試験法を列挙し、概説できる。
D2-1-1-7
2. 化学物質の毒性を評価するための主な試験法を列挙し、概説できる。
D2-1-2-2
2. 遺伝毒性試験(Ames試験など)の原理を説明できる。
D2-1-3-2
第12回(備考)

第13回(回数)
13
第13回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第13回(講義形式)
講義
第13回(担当者)
市原 学
第13回(授業内容)
化学物質の毒性の特徴について学習する。
第13回(項目名(SBO))
第13回(項目名(SBOコード))
3. 重金属、PCB、ダイオキシンなどの代表的な有害化学物質や農薬の急性毒性、慢性毒性の特徴について説明できる。
D2-1-1-3
第13回(備考)

第14回(回数)
14
第14回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第14回(講義形式)
講義、演習(その他)
第14回(担当者)
市原 学
第14回(授業内容)
化学物質による中毒とその処置について,基本的事項を学習する。
第14回(項目名(SBO))
第14回(項目名(SBOコード))
5. 薬物の乱用による健康への影響について説明し、討議する。(知識・態度)
D2-1-1-5
6. 代表的な中毒原因物質の解毒処置法を説明できる。
D2-1-1-6
第14回(備考)

第15回(回数)
15
第15回(授業タイトル)
化学物質の生体影響
第15回(講義形式)
講義
第15回(担当者)
市原 学
第15回(授業内容)
まとめ|これまでの復習を行い,併せて目標の達成度を評価する(筆記試験を含む)。
第15回(項目名(SBO))
第15回(項目名(SBOコード))
第15回(備考)

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
-
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
なし。