![]() 教員名 : 佐竹 彰治
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
有機化学2−1
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Organic Chemistry (2-1)
授業コード Class code
9923B37
科目番号 Course number
23CHORC301
教員名
佐竹 彰治
Instructor
Akiharu SATAKE
開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
2023 First Semester
曜日時限
水曜6限
Class hours
Wednesday 6th Period
開講学科・専攻 Department
理学部第二部 化学科
Department of Chemistry, Faculty of Science Division Ⅱ 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義
Lecture 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
対面授業 /On-site class
概要 Description
本授業では有機化学を学ぶ。
有機化学は有機化合物を基盤とする様々な科学技術(例えば医薬品、農薬、食品、生命化学、化成品、合成高分子化学、機能性材料化学など)を支える非常に重要な学問であり、将来この分野に進もうとする学生諸君にとっては必要不可欠である。 目的 Objectives
基礎有機化学、有機化学1-1, 有機化学1-2に引き続き本教科は、様々な官能基を有する有機化合物の性質や反応性、合成法などについて学び、有機化学の基礎的知識を確実なものとすることを目的とする。
到達目標 Outcomes
本講義では、新たに学ぶ範囲だけでなく、過去の履修済の内容にも適宜立ち戻り、有機化学の現象とその論理的説明を総合的に学習することを目標とする。反応機構を巻矢印で記述し、有機化合物の各種分光学スペクトルについて理解し、個々の有機反応を組み合わせることによって多段階有機合成スキームを記述し、有機化学実験の事象を説明する能力を身につけることを目標とする。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
基礎専門能力/上位専門能力
履修上の注意 Course notes prerequisites
基礎有機化学と有機化学1-1, 有機化学1-2の内容をしっかり学習していること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test/反転授業 Flipped classroom
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準備学習・復習 Preparation and review
本授業は、下記に示す「1.予習」「2.授業受講」「3.復習」の継続的な取り組みが極めて重要である。
また理解度を確認するために、授業内レポートを複数回実施する。またLETUSを通じて「レポート課題」を課すこともある。期限までに必ず提出すること。 「1.予習」 授業で取り上げる内容についてはあらかじめLETUSで公開する。この内容は問題形式になっており、内容について授業前に確認し、何を学ぶかを明確にしてから授業に臨むこと。事前に可能な限り問題に取り組んでおくことが望ましい。 また予習のためのQuizがLETUS上にアップされている場合には受講前に必ず取り組み、授業に出てくる用語等について事前に確認しておくこと。 本科目専用のノートを用意し、予習した内容は専用のノートにまとめて授業の際に持参すること。 「2.授業受講」 授業中は「自らが考えること」と「考えたことを記述する」ことを重要視するため、それに必要な時間を与える。教員がその場で課題を出し、受講生に「1分程度時間を与える。」と宣言したら、集中してその課題に取り組むこと。 この授業形式は受講生本人が自身の理解度を的確に認識できるため、学習を進めるために極めて有効である。この授業形式を理解し、授業中は考えることに集中すること。 本科目専用のノートを用意し、ノートに記述する ように指示があった場合は巡回する担当教員にわかるように記述すること。また専用のノートに書かれた予習した内容を見せるように指示があった場合は巡回する担当教員に見せること。 「3.復習」 授業後に、問題形式で公開された授業内容について記述回答できるように復習すること。 15回の授業は関連付けられているため、前回までの授業内容が理解できていないと次の授業についてゆけなくなる。必ず復習を行い、前回までの内容を理解しておくこと。 成績評価方法 Performance grading policy
定期試験 60〜50%
授業内レポート・LETUS上の小テスト・課題 40〜50% 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
マクマリー有機化学(上)第9版、J. McMurry 著、伊東 椒、児玉 三明、荻野 敏夫、深澤 義正、通 元夫 訳、東京化学同人、2017、ISBN: 9784807909124
マクマリー有機化学(中)第9版、J. McMurry 著、伊東 椒、児玉 三明、荻野 敏夫、深澤 義正、通 元夫 訳、東京化学同人、2017、ISBN: 9784807909131 マクマリー有機化学(下)第9版、J. McMurry 著、伊東 椒、児玉 三明、荻野 敏夫、深澤 義正、通 元夫 訳、東京化学同人、2017、ISBN: 9784807909148 ウォーレン 有機化学 上 第2版、J. Clayden、N. Greeves、S.Warren 著、野依 良治、奥山 格、柴崎 正勝、檜山 爲次郎 監訳、東京化学同人、2015、ISBN: 9784807908714 ウォーレン 有機化学 下 第2版、J. Clayden、N. Greeves、S.Warren 著、野依 良治、奥山 格、柴崎 正勝、檜山 爲次郎 監訳、東京化学同人、2015、ISBN: 9784807908721 教科書としては従来より採用しているJ.McMurry著(伊東ら訳)『マクマリー有機化学』(第9版)上・中・下(東京化学同人)のうち、特に上中巻を用いる。また、副教科書として『ウォーレン有機化学』第2版 上・下(東京化学同人)を使用する。 授業資料中にウォーレン有機化学の関連する箇所を示すので、授業受講後の復習の際に参照すると効果的である。ウォーレン有機化学は「なぜ?」に答える教科書なので、マクマリー有機化学と組み合わせることで、さらに詳しく知りたい学生諸君にとってはより理解が進むと考えている。 MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
最新有機合成法(第2版)設計と戦略
G.S.Zweifel 著 M.H.Nantz 著 Peter Somfai 著 檜山 爲次郎 訳 化学同人 2018 ISBN 9784759819618 有機化合物のスペクトルによる同定法(第8版) R. M. Silverstein, F. X. Webster, D. J. Kiemle, D.L.Bryce 著 岩澤 伸治, 豊田 真司, 村田 滋 訳 東京化学同人 2016 ISBN 9784807909162 授業計画 Class plan
1.ガイダンス
カルボン酸誘導体: 有機化合物の酸化度について説明できる.カルボン酸誘導体の命名ができる. 求核アシル置換反応の反応性を決める3要因について説明できる。 2.Fischer エステル化とエステルの酸加水分解、エステルのアルカリ加水分解について、曲がった矢印を用いて説明できる.混合酸無水物を経由するアミドの合成、アミドの酸・塩基加水分解について、曲がった矢印を用いて説明できる. 3.官能基選択性:カルボニル化合物の還元・求核付加における反応性、選択性について説明できる.カルボニル化合物の変換〜酸化・還元とカルボン酸誘導体の合成についてまとめて説明できる.炭素‐炭素結合形成を伴う分子変換についてまとめて説明できる. 4.有機合成における選択的反応と保護基について例を挙げて説明できる. 還元反応のまとめ:ヒドリド試薬を用いた還元、接触水素化還元、低原子価金属を用いた還元について分類し例を挙げて説明できる. 5.1〜4回の内容をまとめることができる:命名法の小テスト実施予定(LETUS上)、 還元反応の小テスト実施予定(LETUS上)、授業内テスト「曲がった矢印」を用いて反応機構を記述できる. 6.カルボニルα位置換反応:酸触媒が関与する、エノールを経由するα位置換反応について例を挙げて説明できる.Hell-Volhard-Zelinskii反応について説明できる.カルボニル化合物のα位水素の酸性度について説明できる.塩基が関与する、エノラートを経由するα位置換反応について例を挙げて説明できる.マロン酸エステル合成・アセト酢酸エステル合成とそれに続く脱炭酸反応について例を挙げて説明できる.ケトン・エステル・ニトリルのα位直接アルキル化について例を挙げて説明できる. 7.カルボニル縮合反応 ホモアルドール反応について例を挙げて説明できる.混合アルドール反応について例を挙げて説明できる.分子内アルドール反応について例を挙げて説明できる.Claisen縮合反応について例を挙げて説明できる.分子内Claisen縮合(Dieckmann環化)について例を挙げて説明できる. 8.共役カルボニル付加 共役カルボニル付加Michel反応について例を挙げて説明できる.Storkエナミン反応について例を挙げて説明できる.共役カルボニル付加において、求核剤の硬さと軟らかさと反応の関係について例を挙げて説明できる.Robinson annulation reactionについて例を挙げて説明できる. 9.カルボニルまとめ、小テスト実施予定(授業内レポート) アミンの構造と塩基性について関連付けて説明できる. 10.アミンの合成について例を挙げて説明できる. 11.転位反応によるアミンの合成について例を挙げて説明できる.アニリンの反応性について例を挙げて説明できる. 12.軌道と有機化学:ペリ環状反応 電子環状反応について説明できる 13.軌道と有機化学:ペリ環状反応 付加環化反応・シグマトロピー転位 について説明できる 14.有機合成と医薬品開発の関係について例を挙げて説明できる.有機合成のいま(ウォーレン有機化学).有機合成を用いた機能性超分子の研究について理解することができる. 15.到達度評価 授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
ChemOffice Professional/Discovery Studio, Materials Studio
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備考 Remarks
重要な連絡をLETUSを通じて行うので、毎週必ず確認すること。
オフィスアワー:火曜日、土曜日 14:00−16:00 |