![]() 教員名 : 原口 知之
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
無機化学実験 (5i
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Inorganic Chemistry Laboratory (5i
授業コード Class code
992313W
科目番号 Course number
23CHEXP202
教員名
髙橋 正、原口 知之
Instructor
Tomoyuki Haraguchi, Masashi Takahashi
開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2023 Second Semester
曜日時限
月曜6限、月曜7限
Class hours
Monday 6th and 7th Period
開講学科・専攻 Department
理学部第二部 化学科
Department of Chemistry, Faculty of Science Division Ⅱ 単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
実験
Experiment 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
ブレンド型授業(半数回以上を対面実施)/Blended format(with 50%-or-more on-site classes
概要 Description
各種分析法による金属元素の定量などを通じて確実で正確な結果が得られる実験法を学び、分析操作の基本を理解する。
目的 Objectives
容量分析、重量分析、機器分析、および無機化合物の合成に関する実習を行い、金属および非金属元素の分析操作と無機物質の性質などの基礎を学ぶ。
さらに実験を精密かつ安全に行うための基本的な知識を身につける。 到達目標 Outcomes
実習した分析法の理論と特徴や精度を理解し、より高度な実験に応用できる基礎知識や技術を習得する。本学部学科のポリシー、専門性のあるキャリア形成、学士力や社会人基礎力の涵養、等を具体的に実現するための科目である。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
基礎専門能力/上位専門能力/実験技術
履修上の注意 Course notes prerequisites
ガイダンスに必ず出席すること。
白衣、安全メガネ、実験にふさわしい履物を用意すること。 アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
実験 Experiments
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準備学習・復習 Preparation and review
実験テキストを事前に熟読し、各実験の理論的背景や使用する試薬の性質・分量、器具の種類、操作手順、測定結果の処理方法など必要な項目について十分調査し、専用の実験ノートに記載しておくこと。
事故防止のために留意すべき項目や方法も予め確認しておくこと。 内容理解に必要な基礎事項の確認や予習・復習を各自十分に行うこと。一般的な目安として、1単位の授業科目の標準学修時間は、45時間とされている。 成績評価方法 Performance grading policy
実験は⾃⾝で⾏って体得し、理解するものであるから、出席(遅刻もふくめ)をまず重視する。レポートは実験結果が正確に記載されていることはもちろんのことであるが、⾃分でよく考えたことが記載されているかも重視するし、指定された期⽇までに確実に提出されているかも評価される。ただ単に⼈のレポートを写したにすぎないようなレポートは全く評価されない。指定された実験をすべて実習し、得られた実験結果を項目ごとに整理し十分考察したレポートを作成して指定の期日時間に提出すること。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
『無機および分析化学実験テキスト』(東京理科大学化学教室刊、授業で配布)
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
必要に応じて資料を配付・掲示する
授業計画 Class plan
1 ガイダンス
実験テキストと関連資料を配布する。履修確認、実験内容、実験予定、実験班 の編成、レポート提出、成績評価に関する説明を行う。 2 準備実験(1) 「合金中のニッケルと銅の定量」の各実験で使用する合金試料溶液や器具を 個人あるいは班で調製、準備する。 3 合金中のニッケルと銅の定量(1) 代表的合金であるニッケル銅合金中のニッケルと銅を4種類の実験により分離 定量する。 ・ジメチルグリオキシムによるニッケルの重量分析1 ニッケルイオンがジメチルグリオキシムと難溶性錯体を生成することを利用 した重量分析法を学ぶ。2回連続の実習で、錯形成反応、沈澱反応、熟成、 ろ過、乾燥、秤量などの化学実験の基本操作を修得する。 4 合金中のニッケルと銅の定量(2) ・ジメチルグリオキシムによるニッケルの重量分析2 5 合金中のニッケルと銅の定量(3) ・銅−ジエチルジチオカルバミン酸錯体の溶媒抽出吸光光度分析法 合金試料溶液中の銅(II)イオンをチオシアン酸銅(I)として有機相に抽出分離し、 さらにジエチルジチオカルバミン酸錯体に変換した後、その吸光度を測定して 定量する。錯体生成と溶媒抽出、吸光光度分析法の基本について学習する。 6 合金中のニッケルと銅の定量(4) ・電解重量分析法による銅の分別定量 定電位電解装置を用いて合金試料溶液中の銅(II)イオンを分別定量する。電気 分解、電極反応の基礎を学び分析条件や実験精度に関する知識を修得する。 7 合金中のニッケルと銅の定量(5) ・原子吸光分析法 比較的短時間で微量な金属の定量分析が可能な原子吸光分析法により銅と ニッケルの定量を行う。この分析法の理論、装置の構成、分析精度、誤差要因 など分析化学での基本事項についての知識を得る。 8 準備実験(2) 各容量分析実験で使用する標準溶液を個人または班で調製する。 9 容量分析 塩化銅(II)の定量(1) 濃度既知の標準溶液と塩化銅(II)試料溶液での各種反応における当量点を比較 して定量する。十分な実験精度を得るための正確な標準溶液の調製や測容器の 正しい取扱い、誤差の検討などについて学習する。 ・沈澱滴定 標準塩化物溶液を用いて硝酸銀溶液を標定したのち試料溶液中の塩化物イオン 濃度を決定して銅(II)イオンを定量する。指示薬との反応や溶解平衡についても 理解する。 10 容量分析 塩化銅(II)の定量(2) ・酸化還元滴定 調製した標準シュウ酸溶液で過マンガン酸カリウム溶液濃度を決定し、さらに 過マンガン酸カリウム溶液を用いてチオ硫酸ナトリウム溶液濃度を決定する。 試料溶液中の銅(II)イオンでヨウ化物イオンを酸化し、生成したヨウ素を チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定して銅(II)イオン濃度を決定する。 各種酸化還元反応を検討し、実験条件と反応機構の関係や標準酸化還元電位、 溶解平衡についての理解を深める。 11 容量分析 塩化銅(II)の定量(3) ・キレート滴定 標準亜鉛イオン溶液により標定したエチレンジアミン四酢酸溶液で試料溶液中 の銅(II)イオンを定量する。 エチレンジアミン四酢酸と金属イオンとのキレート錯体生成反応の基礎を 学び、平衡定数や反応速度と実験条件との関連について学習する。 12 容量分析 塩化銅(II)の定量(4) ・中和滴定 試料溶液中の銅(II)イオンをイオン交換して得た酸試料溶液を中和滴定する ことにより定量する。水酸化ナトリウム溶液は予め調製した標準シュウ酸溶液 で標定する。イオン交換反応の実際と中和滴定の基本操作、pH計の原理や 精度、取扱方法などについて理解を深める。 13 ガスクロマトグラフィー 微量物質の分離と分析に重要なクロマトグラフィーのうちで代表的なガスクロ マトグラフィーを用いて気体試料の分析法を学ぶ。クロマトグラフィーの 原理、カラム・キャリアーガス・検出器についても理解する。 14 スピネル型フェライト磁性体の合成と鉄化合物の磁化率の測定 磁性材料である亜鉛フェライトを合成し、粉末X線回折により同定する。 さらに各種化合物の磁化率を測定する。 X線回折の原理、磁気天秤、結晶構造について学ぶことが出来る。 15 まとめ 各⼈が提出したレポートに基づいて、復習をする。 授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
実際に行う実験項目は班により異なるので、詳細な日程は第1回に説明する。
本科目についての教職に関する科目の扱いは、念のため学修簿を確認すること。 オフィスアワーについては、都合による変更等もありうるので、講義時などに直接教員に問い合わせること。 |