シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
固体物理A
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Solid State Physics A
授業コード Class code
991527N
科目番号 Course number
15PHCMP201

教員名
中嶋 宇史
Instructor
Takashi Nakajima

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
2nd semester, 2023
曜日時限
水曜2限
Class hours
Wednesday 3rd period

開講学科・専攻 Department
理学部第一部 応用物理学科

Department of Applied Physics, Faculty of Science Division Ⅰ
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対⾯授業 / On-site class

概要 Description
物質の性質や機能がどこからどのように生じているかをミクロの世界から研究する学問として発展してきたのが物性物理学であり、固体の物性を取扱う分野を固体物理とよぶ。本学科の固体物理シリーズは、主として固体物理の基礎的な事柄を取扱うが、固体物理を体系的に学ぶための科目である。固体物理Aを修得することで、三年生に予定されている固体物理B,C,Dへと進むことができ、固体物理学を系統立てて学習できる。
目的 Objectives
本科目は固体物理学の基礎となるものである。結晶の構造、逆格子、結晶結合と弾性定数及びフォノンについて理解することを目的とする。

本学科のディプロマ・ポリシー「1.物理学及びその応用分野を含めた科学についての十分な基礎学力と高度な専門的知識を身に付けた人材」の専門的知識を身に付けることができる科目に該当する科目である。
到達目標 Outcomes
1.固体物理学の基礎である結晶構造ならびに逆格子について理解することができる。
2.何が結晶を崩れないようにしているか、というと問いについて結晶結合の観点から理解することができる。
2.格子振動と熱的性質について理解することができる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
履修上の注意 Course notes prerequisites
LETUSを通じて、予習・復習に関する課題を課します。
事前に力学1、2および電磁気学1、2の単位を修得し、知識を得ていることが望ましい。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習:LETUSを確認し、指定された教科書内の項目について予習を行ってください。
復  習:授業内容に関して3時間程度復習に努め、理解の定着をはかってください。
成績評価方法 Performance grading policy
到達度評価の結果(70%)とLETUSを通じて行う課題(小テスト)の結果(30%)で評価する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
Y
書誌情報 Bibliographic information
キッテル 固体物理学入門 第8版〈上〉
MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
特に指定はないが、固体物理学に関係した著書は多く出版されているので、自分にあった参考書を活用するとよい。

授業計画 Class plan
【授業の進め方】
本講義は対面授業で実施する。また、LETUSで課す小テストに取り組む。
質問は対面ならびにメールで行うこととする。

1. ガイダンス、結晶構造I
 ガイダンスを聴講し、学習の進め方を理解することができる。
 原子の周期的配列、空間格子の基本型、結晶面の指数の概念を理解することができる。

2. 結晶構造II
 塩化ナトリウムやダイヤモンドなど代表的な結晶構造の例から結晶構造を理解することができる。

3. 結晶による回折と逆格子I
 入射線、ブラッグの法則、回折に関する実験方法の基礎概念を理解することができる。

4. 結晶による回折と逆格子II
 散乱波の振幅、フーリエ解析の基礎概念について理解することができる。

5. 結晶による回折と逆格子IIII
 ブリルアン・ゾーン、単位構造のフーリエ解析、原子形状因子について理解することができる。

6. 結晶結合と弾性定数I
 希ガス結晶、ファン・デル・ワールス相互作用、斥力相互作用について理解することができる。

7. 結晶結合と弾性定数II
 結晶中のイオン結合、共有結合、金属結合、水素結合について理解することができる。

8. 結晶結合と弾性定数III
 弾性ひずみの解析、弾性コンプライアンスとスティフネス定数を理解することができる。

9. 結晶結合と弾性定数IV
 立方結晶の弾性波を理解することができる。

10. フォノンI :結晶の振動 A
 基本格子が2個の原子を含む格子モデルについて理解することができる。

11. フォノンI :結晶の振動 B
 格子振動の量子化、フォノンの運動量、フォノンによる非弾性散乱について理解することができる。

12. フォノンII :熱的性質 A
 格子比熱、アインシュタイン・モデル、基準モードの算定について理解することができる。

13. フォノンII :熱的性質 B
 1次元および3次元におけるモードの密度について理解することができる。

14. フォノンII :熱的性質 C
 格子比熱のデバイ・モデル、結晶における非調和相互作用、熱伝導率を理解することができる。

15. 達成度評価と解説
 これまでの理解度を試験にて評価する。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks