![]() 教員名 : 宮川 宣明
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科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
統計力学演習A B組
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Statistical Mechanics, Problem Solving A B組
授業コード Class code
9915258
科目番号 Course number
15PHTSM204
教員名
加瀬 直樹、宮川 宣明
Instructor
Nobuaki Miyakawa, Naoki Kase
開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
2023/First Semester
曜日時限
火曜2限
Class hours
Tuesday, 2nd period
開講学科・専攻 Department
理学部第一部 応用物理学科
Department of Applied Physics, Faculty of Science Division Ⅰ 単位数 Course credit
1.0単位
授業の方法 Teaching method
演習
Seminar 外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class
概要 Description
講義に沿った形で演習を行うことにより、統計力学をより深く理解できるようになることを目標とする。
目的 Objectives
統計力学の方法論を用いて典型的な物理現象がどのように解明されるかを理解する。
本学科のディプロマポリシーに定める「物理学およびその応用分野を含めた科学についての十分な基礎学力と高度な専門的知識を身につけた人材」を実現するするための科目である。 到達目標 Outcomes
熱平衡系のミクロカノニカル集団、カノニカル集団、グランドカノニカル集団に対する統計力学の方法論を身につける。
1.確率論の基本的な概念を学び、多粒子系のマクロ変数の平均値およびその平均値まわりのゆらぎの求め方を身につける。 2. 様々な集団に対する確率分布を導出できるようにし、その応用法を身につける。 3. 熱力学的諸量を統計力学の手法により求められるようになる。 4. 古典統計力学近似の考え方およびその応用法を身につける。 各章の章末にある演習問題を解けるようになる。 また参考書に指定している大学演習「熱学・統計力学」裳華房の中にある問題を解けるようになる。 卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
履修上の注意 Course notes prerequisites
統計力学Aの講義を理解するうえで必要不可欠なので、必ず履修すること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test/反転授業 Flipped classroom
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準備学習・復習 Preparation and review
準備学習(1〜2時間/回)
統計力学の講義内容の復習を十分にしておくこと。 復習(2時間/回) 演習で行った類似問題を、参考書にしている大学演習熱学・統計力学より探し出し解くことにより、理解度を深めること。 成績評価方法 Performance grading policy
毎回の提出課題50%
中間テストと期末テスト50% 学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store). https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料 Reference and other materials
久保 亮五、市村浩、碓井恒丸、橋爪夏樹(著) 大学演習 熱学・統計力学 裳華房
授業計画 Class plan
下記の範囲の演習を行い、実際の問題に対応できるようになる。
1 統計力学の基礎(その1):確率論 統計力学の考え方を理解できるようになる。物理量の平均値およびそのまわりの揺らぎの求め方を理解する。チェビシェフ不等式と大数の法則を理解できるようになる 2 統計力学の基礎(その2):確率の扱いに慣れる ベルヌーイ試行の問題より二項分布を理解・モーメント母関数の導出、モーメント母関数より期待値、分散、ゆらぎを導出できるようになる ガウス分布、ポアソン分布を理解できるようになる スターリングの公式 3 統計力学の基礎(その3):基本的な量子系である(調和)振動子系を例に統計力学的取り扱い方の習得 孤立系における確率モデル、等重率の原理、ボルツマンの原理、エントロピーの意味、温度の定義 4 ミクロカノニカル分布とエントロピー(その1):孤立系に対する平衡状態を記述する第1の確率モデルを理想気体を例に理解し、かつ非局在量子系である理想気体の取り扱い方を身に着ける。 離散的な量子状態、境界条件の選び方、微視的状態数、状態密度の定義、非局在粒子系におけるボルツマンカウント Γ関数の定義 N次元空間における球の体積 エントロピーの計算法 5 ミクロカノニカル分布とエントロピー(その2) 熱平衡での理想気体の分子分布、速度分布を求める手法を理解できるようになる 粗視化、ラグランジュの未定計数法、ボルツマンの逆温度 6 ミクロカノニカル分布とエントロピー(その3) :熱力学関係を理解し、微視的量子状態数から熱力学量を計算できるようになる 完全な熱力学関数と自然な変数 理想気体の状態方程式の導出および高温での定積・低圧比熱 1次元固体の比熱 7 (中間到達度確認orレポート) ミクロカノニカル分布とエントロピー(その4) 2準位系を理解できるようになる。 2準位系のエントロピー、エネルギー、比熱(ショットキー型比熱) 8 カノニカル分布と自由エネルギー(その1) 第2の確率モデルを理解する。 分配関数(状態和)の導出 任意の物理量のカノニカル分布による期待値の計算法 エネルギーのゆらぎと比熱の関係 熱力学不等式 9 カノニカル分布と自由エネルギー(その2) :カノニカル分布の正当性の確認。 ヘルムホルツの自由エネルギーの統計力学的定義を身に着ける。 自由エネルギーの最小原理を理解できるようになる。 理想常磁性体(2準位系)の問題をカノニカル分布を利用して計算できるようになる キュリー・ランジュバンの法則を導出 1次元固体の問題をカノニカル分布より計算 10 カノニカル分布と自由エネルギー(その3) 理想気体の問題をカノニカル分布より計算 ポアソンの関係式 自由エネルギー最小原理 表面吸着問題(エネルギーとエントロピーの競合) T-p分布を理解できるようになる。 ギブスの自由エネルギーを理解できるようになる。 等温圧縮率 11 カノニカル分布と自由エネルギー(その4) 熱力学の諸関係を理解できるようになる。 オイラーの関係式 マクスウェルの関係式 12 古典統計力学の近似(その1) 量子論と古典論の違い、古典統計力学近似を理解できるようになる。(解析力学を復習しておくこと。) 位相空間(Γ空間とμ空間) ルジャンドル変換 前期量子論:軌道の量子化(ボーア・ゾンマーフェルトの量子化規則) ハイゼンベルグの不確定性関係 13 古典統計力学の近似(その2) : 古典近似された分配関数の導出と物理量の計算(振動子系と理想気体、非調和振動子系) 14 古典統計力学の近似(その3) :古典統計力学の応用、エネルギー等分配の法則を理解できるようになる。 相互作用のある1次元気体(剛体球モデル) 15 達成度評価と解説 本科目の授業内容に関する到達度の確認と解説を行う。 授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
小テスト行う予定であるので、毎回しっかりと復習をしておくこと。
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