シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
続線形代数2
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Advanced Linear Algebra 2
授業コード Class code
9914625
科目番号 Course number
14MAALG301

教員名
橋口 博樹
Instructor
Hiroki Hashiguchi

開講年度学期
2023年度前期
Year/Semester
2023 First semester
曜日時限
火曜2限
Class hours
Tue. 2nd period

開講学科・専攻 Department
理学部第一部 応用数学科

Department of Applied Mathematics, Faculty of Science Division Ⅰ
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
講義

Lecture
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
-
授業の主な実施形態 Main class format
対面授業/On-site class

概要 Description
1年生で学習した線形代数であるが、線形代数は2年時以降の全ての教科における基礎となる科目であるため、復習をかねて新しい事柄と共に再度勉強をしなおす。ただし、1年生のときに習得した線形代数と異なり、抽象的に線形代数を学ぶことで、数ベクトル空間に限らない広い概念で線形代数を理解していく。

複素ユークリッド空間について学び、実ユークリッド空間からの拡張の仕方について学ぶ。特に、線形変換に関しては、共役写像の概念を学び, 正規変換の概念を導入する。また、後半では、一般固有空間について学び、ジョルダン標準形の概念について学ぶ。講義では行列に限った分解だけを扱うわけではないが、行列の場合でわかりやすく考えると、ジョルダン標準形とは対角化できない行列に対して対角化に似た形に変形することにある。また、一般固有空間への射影を与えるため、線形変換に対する最小多項式などの概念も学ぶ。

目的 Objectives
数ベクトル空間との関連性を意識しながら、一般的な線形空間に関する知識を深め、ジョルダン標準形など、1年次に習得していない様々なトピックに関して理解することを目的とする。

この科目は、本学科のカリキュラムポリシーに定める多様かつ多数の選択科目(選択必修科目)のうちの一つである。
特に「数学を中心とする基礎教育」(カリキュラム・ポリシーより)、「数学を中心とする基礎知識」(ディプロマ・ポリシーより)を習得する。


到達目標 Outcomes
複素線形空間と実空間の関係性やその拡張性について理解することを目標にする。
また、ジョルダン標準形の具体的な計算ができるようになることを目標の1つに掲げる。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
専門応用能力
履修上の注意 Course notes prerequisites
1年生の線形代数の基本的な事項については理解していることを前提とし、続線形代数1の内容を理解していることを前提とするため、続線形代数1を習得していることが望ましい。


アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
小テストの実施 Quiz type test
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準備学習・復習 Preparation and review
 資料を配布するので、次回の授業で何を学ぶかを頭に入れておくこと。授業は抽象的な空間について言及するため、予習の際に1年生で学習した数ベクトル空間の場合に照らし合わせると、定理の主張が何を意味しているか理解しやすい。
成績評価方法 Performance grading policy
課題や到達度評価を中心に、授業中の議論への参加状況などの平常点も考慮して、総合的に評価する。ただし、講義への出席が3回以下の場合は到達度評価の受験を認めない。


学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
資料を配布する

授業計画 Class plan
本講義は次の2つのパートに分かれている.

前半の内容と後半の内容を入れ替える可能性があるが,各パートの内容は以下の通り.

第一パート(前半部分)
1. 複素線形空間
複素線形空間の演算の定義及び、実線形空間からの拡張について理解する。

2. 複素線形空間
実ユークリッド空間で定義されたノルムの複素化について理解する。

3. 複素線形空間
線形変換の複素化について理解する。またエルミート変換、ユニタリ変換について理解する。

4. 複素線形空間
一次形式、双一次形式、共役双一次形式について理解する。

5. 複素線形空間
共役変換とその基本的な性質について理解する。

6. 複素固有値問題
エルミート変換の固有値問題について理解する。

7. 複素固有値問題
正規変換とスペクトル分解の同値性について理解する。

8. 中間まとめ
複素線形空間、複素固有値問題についての理解を確認する。

第二パート(後半部分)
9. 一般固有空間
一般固有空間と複素ユークリッド空間の直和分解について理解する。

10. 一般固有空間
最小多項式と射影、一般スペクトル分解について理解する。

11. ジョルダン標準形
ジョルダン標準形について理解する。

12.ジョルダン標準形
S+N分解と具体的なジョルダン標準形の計算手順について学ぶ。

13.ジョルダン標準形
ジョルダン標準形の具体的な計算例1

14.ジョルダン標準形
ジョルダン標準形の具体的な計算例2

15. 到達度評価
本科目の理解度の確認を行い、本科目の内容を総合的に理解する。

ただし、授業の進度に応じて15回目ではなく、13回目もしくは14回目にそれまでの到達度評価を行い、残りの講義で補論を行う可能性がある。


授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
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教育用ソフトウェア Educational software
Mathematica/-
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備考 Remarks
1年後期の内容を必須なので,事前に復習しておくとよい.
講義の1回目で1年後期の内容をざっと復習を行う予定である.