シラバス情報

科目授業名称(和文) Name of the subject/class (in Japanese)
生物学実験 (後・月6〜7)(理二に相乗り)
科目授業名称(英文) Name of the subject/class (in English)
Experiments in Biology (後・月6〜7)(理二に相乗り)
授業コード Class code
9910108
科目番号 Course number
12ONBIO201

教員名
太田 尚孝、武村 政春
Instructor
Masaharu Takemura, Hisataka Ohta

開講年度学期
2023年度後期
Year/Semester
1st Semester 2023
曜日時限
月曜6限、月曜7限
Class hours
Monday 6th 7th Periods

開講学科・専攻 Department
理学部第一部 物理学科、化学科、応用化学科

Department of Physics, Faculty of Science Division Ⅰ
Department of Chemistry, Faculty of Science Division Ⅰ
Department of Applied Chemistry, Faculty of Science Division Ⅰ
単位数 Course credit
2.0単位
授業の方法 Teaching method
実験

Experiment
外国語のみの科目(使用言語) Course in only foreign languages (languages)
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授業の主な実施形態 Main class format
ブレンド型授業(半数回以上を対面実施)/Blended format(with 50%-or-more on-site classes)。
詳しくは第1回ガイダンスにてアナウンスする。

概要 Description
本実験は理科教職課程としての実習である。各実験項目の目的や実習に入る前の導入方法について身近な例をひきながら解説し、中・高校で取り上げられている実習項目(植物、動物、微生物の形態、生理など)を中心に広い範囲にわたって実習する。
目的 Objectives
中学校や高校において生物を用いた実験や観察が指導できる能力を培うことを目的とする。
到達目標 Outcomes
(1)明確な問題意識をもって実験観察が指導できるようになる。
(2)材料の入手法や試薬の調製法について指導できるようになる。
(3)結果のまとめ方とそれから得られる結論の導き方を指導できるようになる。
(4)実際に教師になった時にすぐにでも各実験項目が指導できる実戦力が身につく。
卒業認定・学位授与の方針との関係(学部科目のみ)
B:専門学力(現代物理学)/問題発見、解決能力 K:基礎学力 OK:基礎学力/専門知識
履修上の注意 Course notes prerequisites
ブレンド型授業であり、主に対面で行う。ただし、オンラインで受けてもらう回もある。詳細は第1回のガイダンスの時に説明する。
(対面)実習前の説明を必ず聞き(遅刻しないで)、その日の実習目的と勘どころを理解した上で実習に入る。また、実習中分からないところがあったら遠慮なく担当者に質問し、その日の実習はその日に完全にマスターする。
(オンライン)動画を最初から最後まできちんと視聴すること。分からないところがあったら遠慮なく担当者にメールを通じて質問すること。
アクティブ・ラーニング科目 Teaching type(Active Learning)
ディベート・ディスカッション Debate/Discussion/グループワーク Group work/実験 Experiments
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準備学習・復習 Preparation and review
LETUS上で配布するテキストの、該当すると思われる箇所を探し、実験前に1時間程度、よく読んでおくこと。また当該テキストはダウンロードし、実験当日に必ず持参すること。なお希望者には冊子体のテキストを1,000円にて販売するので、準備学習・復習、そして将来理科教員になった時に活用すること。
成績評価方法 Performance grading policy
レポート点に実習態度を加味して成績評価する。
学修成果の評価 Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している
・B:到達目標を達成している
・C:到達目標を最低限達成している
・D:到達目標を達成していない
・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している

・S:Achieved outcomes, excellent result
・A:Achieved outcomes, good result
・B:Achieved outcomes
・C:Minimally achieved outcomes
・D:Did not achieve outcomes
・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation

教科書 Textbooks/Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N) Textbook used(Y for yes, N for no)
N
書誌情報 Bibliographic information
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MyKiTSのURL(教科書販売サイト) URL for MyKiTS(textbook sales site)
教科書および一部の参考書は、MyKiTS (教科書販売サイト) から検索・購入可能です。
It is possible to search for and purchase textbooks and certain reference materials at MyKiTS (online textbook store).
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/​​​

参考書・その他資料 Reference and other materials
上記テキストの巻末を参照。

授業計画 Class plan
1   実習の心得、顕微鏡の使い方とスケッチの方法   
本生物学実験の目的と内容、実習の心構えについて修得できるようにする。また、顕微鏡の使用法を修得できるようにするとともに、スケッチの目的と方法について分かりやすく解説する。
     
2   プランクトンの観察   
淡水産プランクトン(理大前の濠から採集)の顕微鏡観察を行い、肉眼では見えない生物の世界を体験することができるようにする。また光学顕微鏡の使い方をマスターできるようにする。
                 
3   植物の構造(I) 
花の構 造と葉の表皮細胞の観察  テッポウユリを用いた花の構造(生物学的にみた花の全体像と花式図、雄雌ずいの構造、胚珠の構造、花粉の観察、単子葉植物と双子葉植物の葉の表皮細胞の観察と気孔の構造などを通して、被子植物の花や葉の構造に関する知識を修得できるようにする。

4   植物の構造(II) 
葉の構造  葉の横断切片の顕微鏡観察(表皮細胞、葉肉細胞)、単子葉植物、双子葉植物、裸子植物、シダ植物の葉の横断切片の顕微鏡観察を通して、これら植物の葉の構造に関する知識を修得できるようにする。

5  植物の構造(III) 
茎の構造  茎の横断切片の顕微鏡観察、単子葉植物、双子葉植物、シダ植物、木本類の茎の横断切片の顕微鏡観察(維管束の配列と構成要素)を通して、これら植物の茎の構造に関する知識を修得できるようにする。

6  動物の解剖
食用カエルを解剖し、内臓諸器官を観察することを通して、動物の体の成り立ちを理解することができるようにすると共に、解剖の手順、観察の要点、内臓諸器官の相互位置関係と
それらの機能に注目して実験を行うスキルも修得できるようにする。

7   酵素反応の測定
ダイコンのしぼり汁を用いたペルオキシダーゼ活性と唾液のアミラーゼ活性のpH依存性と温度依存性の測定を通じて、酵素反応のしくみを修得できるようにすると共に、コントロール実験から酵素の意義について考察できるようにする。

8   葉緑体の単離とヒル反応の測定  
ホウレンソウ葉から葉緑体を単離し、検鏡するとともに酸化還元色素を用いてヒル反応活性を測定(光強度依存性と温度依存性)する。これを通して、生物になくてはならない光合成の意義と大切さを修得できるようにする。

9   アルコール発酵の測定   
パン酵母を用いて、アルコール発酵を測定し、いろいろな基質を用いた時の発酵速度の比較や阻害剤の影響をみることにより、生化学反応の重要性と実験手技を修得できるようにする。

10   浸透圧の測定
植物の表皮細胞を、いろいろな濃度のショ糖液やKCl溶液に浸してから検鏡し、原形質分離の有無や程度を判定することで、細胞の浸透圧の意義と実験手技を修得できるようにする。

11  DNAの抽出
ニワトリやブタの肝臓からDNAを抽出し、部分的に精製する実験を通して、精製過程でどこにDNAが分離されていくかといった実験手技と共に、DNAの性質について修得できるようにする。

12  微生物の培養と観察   
培地の作成と滅菌、斜面培地と平面培地の作成、空気中の微生物の採集と培養を通して、無菌操作法ならびにその生物学的重要性について修得できるようにする。

13  分子系統樹の作成
分子系統樹作成ソフトウェアを用いて、身近な動物に関する系統関係を、自分で分子系統樹を書いてみることによって知ることを通して、DNAの塩基配列と進化との関係を考察し、生物進化と分子生物学の関係について修得できるようにする。

14  手動PCR実験
ろうそくを用いた手動PCR実験を行い、PCRの原理について修得できるようにする。

15  簡易電気泳動実験
百円均一ショップなどで材料をそろえることができる簡易電気泳動装置を用いた電気泳動実験を行い、その原理について修得できるようにする。

授業担当者の実務経験 Work experience of the instructor of the class
-国内大学の教員(医学系・生物系)の勤務実績を活かし生物学実験について講義および実験をする。(武村)
教育用ソフトウェア Educational software
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備考 Remarks
上記実習項目の内、12項目を対面で、3項目をオンラインで行う。実際のスケジュールについては、第1回のガイダンスで説明する。なお、7〜10ならびに13は、コンピュータを用いた実験となり、7~10では表計算ソフトを用いてコンピュータ図表の作成を行う。