![]() 教員名 : 黒沢 健
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科目名称/Course title(Japanese)
続線形代数2
科目番号/Course number
14MAALG301
科目名称(英語)/Course title(English)
Advanced Linear Algebra 2
授業名称/Class name
続線形代数2
教員名
黒沢 健
Instructor
Takeshi Kurosawa
開講年度学期
2022年度前期
Year/Semester
2022 First semester
曜日時限
火曜2限
Class hours
Tue. 2nd period
開講学科/Department
理学部第一部 応用数学科
外国語のみの科目(使用言語)/Course in only foreign languages (languages)
-
単位/Course credit
2.0単位
授業の主な実施形態/Main class format
対面授業/On-site class
概要/Description
1年生で学習した線形代数であるが、線形代数は2年時以降の全ての教科における基礎となる科目であるため、復習をかねて新しい事柄と共に再度勉強をしなおす。ただし、1年生のときに習得した線形代数と異なり、抽象的に線形代数を学ぶことで、数ベクトル空間に限らない広い概念で線形代数を理解していく。
複素ユークリッド空間について学び、実ユークリッド空間からの拡張の仕方について学ぶ。特に、線形変換に関しては、共役写像の概念を学び, 正規変換の概念を導入する。また、後半では、一般固有空間について学び、ジョルダン標準形の概念について学ぶ。講義では行列に限った分解だけを扱うわけではないが、行列の場合でわかりやすく考えると、ジョルダン標準形とは対角化できない行列に対して対角化に似た形に変形することにある。また、一般固有空間への射影を与えるため、線形変換に対する最小多項式などの概念も学ぶ。 目的/Objectives
数ベクトル空間との関連性を意識しながら、一般的な線形空間に関する知識を深め、ジョルダン標準形など、1年次に習得していない様々なトピックに関して理解することを目的とする。
この科目は、本学科のカリキュラムポリシーに定める多様かつ多数の選択科目(選択必修科目)のうちの一つである。 特に「数学を中心とする基礎教育」(カリキュラム・ポリシーより)、「数学を中心とする基礎知識」(ディプロマ・ポリシーより)を習得する。 到達目標/Outcomes
複素線形空間と実空間の関係性やその拡張性について理解することを目標にする。
また、ジョルダン標準形の具体的な計算ができるようになることを目標の1つに掲げる。 履修上の注意/Course notes prerequisites
1年生の線形代数の基本的な事項については理解していることを前提とし、続線形代数1の内容を理解していることを前提とするため、続線形代数1を習得していることが望ましい。
[コロナ禍における変更] 対面での授業を想定しているが、コロナの状況を鑑み、ブレンド型授業に変更する可能性もある。授業の詳細はLetusを参考にしてください。 アクティブ・ラーニング科目/Teaching type(Active Learning)
課題に対する作文/Essay
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小テストの実施/Quiz type test
〇
ディベート・ディスカッション/Debate,Discussion
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グループワーク/Group work
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プレゼンテーション/Presentation
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反転授業/Flipped classroom
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その他(自由記述)/Other(Describe)
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準備学習・復習/Preparation and review
レジメを配布するので、次回の授業で何を学ぶかを頭に入れておくこと。授業は抽象的な空間について言及するため、予習の際に1年生で学習した数ベクトル空間の場合に照らし合わせると、定理の主張が何を意味しているか理解しやすい。
成績評価方法/Performance grading policy
課題や到達度評価を中心に、授業中の議論への参加状況などの平常点も考慮して、総合的に評価する。ただし、講義への出席が3回以下の場合は到達度評価の受験を認めない。
[コロナ禍における変更] 上記はコロナ禍にないときの想定している評価方法のため、コロナ禍において到達度評価が実施できない場合は課題の提出状況及び授業への取り組み状況をもって評価する。また、蔓延の状況にもよるが、最後半に簡単な到達度評価を行う可能性もあり、実施した場合はそれも評価に加える。 学修成果の評価/Evaluation of academic achievement
・S:到達目標を十分に達成し、極めて優秀な成果を収めている
・A:到達目標を十分に達成している ・B:到達目標を達成している ・C:到達目標を最低限達成している ・D:到達目標を達成していない ・-:学修成果の評価を判断する要件を欠格している ・S:Achieved outcomes, excellent result ・A:Achieved outcomes, good result ・B:Achieved outcomes ・C:Minimally achieved outcomes ・D:Did not achieve outcomes ・-:Failed to meet even the minimal requirements for evaluation 教科書/Textbooks,Readings
教科書の使用有無(有=Y , 無=N)/Textbook used(Y for yes, N for no)
N
MyKiTSのURL(教科書販売サイト)/URL for MyKiTS(textbook sales site)
・教科書を使用する場合は、MyKiTS(教科書販売サイト)から検索・購入可能ですので以下のURLにアクセスしてください。
https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ ・Search and purchase the necessary textbooks from MyKiTS (textbook sales site) with the link below. https://gomykits.kinokuniya.co.jp/tokyorika/ 参考書・その他資料/Reference and other materials
参考書・その他資料の使用有無 (有=Y,無=N)
Y
笠原 晧司「線形代数と固有値問題」現代数学社
の本の一部を使って授業を行う。絶版になっていたが、2016年4月に再版されたので必要に応じて購入すればよい。ただし、必要なことは全て板書し、レジメで補足するので、その他線形代数の本を持っていれば、わざわざ入手する必要性はない。また以下の本も講義の参考にしてほしい。 齋藤 正彦「線型代数入門」 数学編集委員会編「理工系の基礎 数学Ⅰ」丸善出版 授業計画/Class plan
1. 複素線形空間
複素線形空間の演算の定義及び、実線形空間からの拡張について理解する。 2. 複素線形空間 実ユークリッド空間で定義されたノルムの複素化について理解する。 3. 複素線形空間 線形変換の複素化について理解する。またエルミート変換、ユニタリ変換について理解する。 4. 複素線形空間 一次形式、双一次形式、共役双一次形式について理解する。 5. 複素線形空間 共役変換とその基本的な性質について理解する。 6. 複素固有値問題 エルミート変換の固有値問題について理解する。 7. 複素固有値問題 正規変換とスペクトル分解の同値性について理解する。 8. 中間まとめ 複素線形空間、複素固有値問題についての理解を確認する。 9. 一般固有空間 一般固有空間と複素ユークリッド空間の直和分解について理解する。 10. 一般固有空間 最小多項式と射影、一般スペクトル分解について理解する。 11. ジョルダン標準形 ジョルダン標準形について理解する。 12.ジョルダン標準形 S+N分解と具体的なジョルダン標準形の計算手順について学ぶ。 13.ジョルダン標準形 ジョルダン標準形の具体的な計算例1 14.ジョルダン標準形 ジョルダン標準形の具体的な計算例2 15. 到達度評価 本科目の理解度の確認を行い、本科目の内容を総合的に理解する。 ただし、授業の進度に応じて15回目ではなく、13回目もしくは14回目にそれまでの到達度評価を行い、残りの講義で補論を行う可能性がある。 [コロナ禍で到達度評価の実施が難しい場合] 15.課題の解説と振り返り 本科目の振り返りを行い、本科目の内容を総合的に理解する。 教職課程/Teacher-training course
本科目は、教育職員免許状取得(教科:数学)に必要な教科に関する科目の「代数学」区分に該当します。
ただし、教科に関する科目区分については、入学年度により異なるため、各自、入学年度または適用となる年度の学修簿により確認をしてください。 実務経験/Practical experience
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教育用ソフトウェア/Educational software
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備考/Remarks
TAがいるので、授業の質問があったら相談してみるとよい。
授業コード
9914625
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